『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』本人も駆け付け大熱狂の中ワールドプレミア開催
『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』 (C)2025 20th Century Studios

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』が、8月29日(現地時間)アメリカ・コロラド州で開催された第52回テルライド映画祭でオープニング作品として世界初披露された。



会場には、スコット・クーパー監督、主演のジェレミー・アレン・ホワイト、マネージャー役のジェレミー・ストロング、マネージャーのジョン・ランダウ本人、そしてブルース・スプリングスティーンが駆けつけた。



舞台に立ったクーパー監督は、「このフェスティバルはとても温かく支えてくれて、レッドカーペットのような華やかさとはまったく違います。暗闇の中、多くの人と一緒に座りながら、みんなで物語に心を奪われるひとときを過ごしています」と観客に挨拶。続けて、「私にとって、この場所はまるで故郷に帰ったような気持ちになります。この映画を初めて披露するのにテルライド以上の場所はありません。この週末に上映されるすべての映画を支えてくださったことに感謝します」とし、映画祭関係者と20世紀スタジオのサポートメンバーへの謝辞を述べた。



また、「(原作者)ウォーレン・ゼインズにも感謝したい。彼は『Deliver Me from Nowhere』という本の著者です。ウォーレンは私を導き、ブルースに紹介してくれました。彼がいなければ今日ここにいることはできなかったでしょう」と続けた。



スプリングスティーンを演じたジェレミー・アレン・ホワイトについては、「ブルース・スプリングスティーンを演じる俳優を考えたとき、これはどんな俳優にとってもとても難しい挑戦だと思いました。私たち全員が知っているあのブルースを、ただの物まねではなく、強さ・本物の存在感、生命力、そして同時に脆さを表現できる人を探しました。何より必要だったのは、謙虚さ、自信に満ちた格好良さです」と紹介。



マネージャーのジョン・ランダウを体現したジェレミー・ストロングについては、「次に紹介するゲストとは⻑い付き合いです。彼は私の映画『ブラック・スキャンダル』にも出演してくれました。彼は一流の俳優で、『メディア王 ~華麗なる一族~』のケンダル・ロイ役や、冷徹なロイ・コーンを演じた(『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』)のを皆さんもご存知でしょう。しかし私の知っているジェレミー・ストロングは、計算高く冷たい人物ではありません。彼はブルースの⻑年のマネージャー、ジョン・ランダウを演じています。ジョンの知性、誠実さ、強さ、そしてウィットを見事に表現してくれました。素晴らしい俳優、ジェレミー・ストロングを歓迎してください」と続けた。



『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』本人も駆け付け大熱狂の中ワールドプレミア開催

ふたりのキャストを紹介した後、「映画の核心であるふたりの人物に移ります」と前置きした上で、「ブルース・スプリングスティーンを語るなら、ジョン・ランダウを語らずにはいられません。彼はマネージャーであるだけでなく、親友であり、相談相手であり、時には父親のような存在であり、セラピストのようでもありました。ロックの歴史において、このふたりの関係は唯一無二です。映画の中心には彼らの関係という愛の物語があります。私たちも皆、人生にジョン・ランダウのような存在がいたらどれほど幸せでしょう」と敬意を込めてた。



舞台挨拶の結びでは、「そして、ブルース。私たち全員がここにいるのは彼のおかげです。『ヒーローには会うな、失望するから』と言われますが、ブルース・スプリングスティーンは私の期待をすべての場面で遥かに超えてくれました。撮影最終週、難しいシーンを撮影しているときに、私の家が山火事で焼け落ちたという知らせを受けました。妻ジョスリンと娘のエイヴァとステラをホテルに避難させたのですが、ブルースは『ホテルじゃなくて、ロサンゼルスの私の家に滞在すればいい』と言ってくれました。私たちは彼の家で暮らし、生活を立て直すことができました。それがブルース・スプリングスティーンという人です。謙虚で、寛大で、常に支えてくれる」と、撮影時の秘められたエピソードを明かした。



映画が完成したことについて、「この映画は私の人生で最も深く、最も大きな創作体験でした。私は変わり、ブルースと私は火をくぐり抜けて永遠に結ばれました。彼を家族のように愛しています」と、監督が心からの感謝と敬意を捧げると、スプリングスティーン本人が登場。「さて、そろそろ俺の番かな?」とジョークを飛ばすと場内には割れんばかりの歓声が巻き起こった。



作品のワールドプレミアを受けて、全米の有力メディアからは賞賛の声が続々と発信されており、映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」では100%というハイスコアをマーク(9月2日現在)。各メディアとも、主演のホワイトの演技に対して、スプリングスティーンを見事に体現していると賛辞を送っている。



<作品情報>
『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』



11月14日(金)公開



公式サイト:
https://www.20thcenturystudios.jp/movies/springsteen



(C)2025 20th Century Studios

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