
韓国のオリジナルミュージカルを紹介する『2025 K-Musical Roadshow in TOKYO』が、2025年11月12日(水) に東京・ヒューリックホール東京で開催される。
『K-Musical Roadshow』は韓国発のミュージカルを世界に発信していくために2016年にスタートしたイベント。
今回の『2025 K-Musical Roadshow in TOKYO』では、韓国での審査を通過した5作品のスタッフ・キャストが来日。韓国演劇の中心地、大学路(テハンノ)で活躍する実力派俳優らが約20分のダイジェストシーンを実演する。終演後には日韓のプロデューサーの交流会も実施予定だ。司会進行は、韓国ミュージカルにも出演し現地での観劇も多い俳優の加藤和樹。また、韓国ミュージカルに造詣の深いキム・テイが司会を務める。
今回紹介されるのは、『すいかのプール』『三つの風と一本の木』『たんぽぽの笛』『ナルチスとゴルトムント~知と愛~』『とっても楽しいお嬢さんたち』の5作品。『すいかのプール』は、日本でも出版されているアンニョン・タルの絵本をミュージカル化した作品。田舎町に現れた巨大なすいかのプールを舞台に、温かい家族愛と純粋な空想の世界を描いている。目の前で巨大なすいかが割れて、空を飛ぶ雲屋さんの愉快なフライングショーが幅広い観客層の五感を楽しませる人気作だ。
『三つの風と一本の木』は、混乱と不安の時代の中で、運命のように出会った平凡な若者たちの激動の生き様を描く。
『たんぽぽの笛』は、2024年にDIMF(大邱国際ミュージカルフェスティバル)創作支援作に選定され初演された作品。韓国で愛される詩人、尹東柱(ユン・ドンジュ)と弟の尹一柱(ユン・イルジュ)の人生、そして同名の童詩集をモチーフにしている。尹東柱を題材にした作品は彼の悲劇性や愛国志士としての生涯に注目したものが多いが、本作は弟の視点から見た尹東柱という人間、そして兄弟愛に焦点を当てているのが特徴だ。
『ナルチスとゴルトムント~知と愛~』は、ヘルマン・ヘッセの同名小説『ナルチスとゴルトムント(邦題「知と愛」)』が原作。感覚と愛、芸術と死といったゴルトムントの人生をナルチスの視点から描き、正反対の性質を持つふたりが互いに影響を与え合う過程に観客は深い共感を抱く。また、美しい照明と振付、仮面や生け花の使用などの舞台演出を楽しめるのもこの作品の魅力となっている。
『とっても楽しいお嬢さんたち』は、貧しいから、女だからと文字を学べなかったおばあちゃんたちを描いたドキュメンタリー映画が原作の心温まるミュージカル。ハングルを学ぶ彼女たちの人生と詩をもとにした作品で、80歳を超えても日々学ぶ喜びを大切にするおばあちゃんたちの姿は、観客に新しいことに挑戦するのに年齢は関係ないという勇気を与え、親子3世代が一緒に楽しめる、心温まるファミリーミュージカルだ。
本公演のチケットは無料だが、別途発券が必要となる。
<公演情報>
『2025 K-Musical Roadshow in TOKYO』
2025年11月12日(水) 14:00開演
会場:東京・ヒューリックホール東京
司会進行:加藤和樹
司会:キム・テイ
【チケット情報】
先行受付:2025年9月25日(木) 抽選
一般受付:2025年10月11日(土) 先着
※入場無料。
※当日、会場でドリンク代600円(税込/ノンアルコールのみ)が別途必要。
https://w.pia.jp/t/k-musical/(https://ticket.pia.jp/pia/ref.do?url=https%3A%2F%2Fw.pia.jp%2Ft%2Fk-musical%2F&afid=P66)
【ショーケース披露作品】
■『すいかのプール』 株式会社AM culture

(C)株式会社AM culture

(C)株式会社AM culture
原作:アンニョン・タル
脚本:ユン・フィギョン
作曲:キム・テグン/チョ・ソニョン
演出:チン・ヨンソプ
プロデューサー:パク・ミョンウ/チョ・ギルラ
あらすじ:
仕事が忙しくてなかなか娘と遊んであげられないことを申し訳なく思うジニの両親は、夏休みに入ったジニが思いっきり走り回れるようにおじいちゃんの家に遊びに行くことを計画しました。仕事がある両親より一日早くおじいちゃんの家に行くことになったジニは、青く広々とした自然の中で楽しく過ごしていた喜びも束の間、久しぶりに会ったおじいちゃんとはなかなか話が合いません。ひらひらと飛んできた蝶を追いかけて、不思議な森で道に迷ったジニは、まるっとして可愛いらしいすいかの種と出会いました。ジニは、家を探しているすいかの種を手伝うと約束するのですが……。
■『三つの風と一本の木』 MBZ Company

(C)MBZ Company

(C)MBZ Company
脚本:アン・リジュン
作曲:ホ・スヒョン
演出:キム・テヒョン
プロデューサー:コ・ガンミン
あらすじ:
混乱と不安が渦巻いていた1930年代の中国。親も祖国もなく街をさまよっていた青年ムヒョクは、偶然ドギョンとジャギョンに出会い、仲間となる。大義よりも「今日より少しだけましな明日」を願っていた平凡な3人の若者たちは、やがて「正義の銀行強盗」という無謀で奇抜な道を選び、独立運動に身を投じていく。不器用で粗削りな計画と数々の失敗の中でも笑い合い、ぶつかり合いながら、互いに支えあう3人。しかし、時が経つにつれ、現実の壁と相次ぐ危機が彼らを襲う。仲間たちは犠牲となり、ひとり取り残されたムヒョクは、自分だけの理想郷を心に抱きながら生きていく。
■『たんぽぽの笛』 RAINBOW WORKS

(C)RAINBOW WORKS

(C)RAINBOW WORKS
脚本:キム・ジシク
作曲:ユ・ハンナ
演出:パク・コウン
プロデューサー:キム・ジシク
あらすじ:
舞台は日本統治時代。詩人という夢を追って京城の延禧專門学校に留学中の青年、尹東柱(ユン・ドンジュ)には、故郷の北間島の明東村に10歳年下の弟・尹一柱(ユン・イルジュ)がいた。イルジュも兄に似て文学への関心が高く、特に子どもたちの心を映し出す詩を書きたいと思っていた。暗い時代の中でも、ふたりは詩の写本や手紙を通じて心を通わせ、互いの夢を励ましあっていたが、やがて日本軍による民族抹殺政策(母国語の禁止、創氏改名)などが加速し、ついには戦争が始まる。その状況下でも詩を諦めず、兄弟はまるで廃墟に咲くタンポポのように、詩と童話を最後まで書き上げようとするのだが……。
■『ナルチスとゴルトムント~知と愛~』 ソムロカンナビ

(C)ソムロカンナビ

(C)ソムロカンナビ
脚本・演出:ユン・サンウォン
作曲・音楽監督:ユ・ハンナ
プロデューサー:キム・スジ
あらすじ:
舞台は世間から隔絶されたマリアブロン修道院。若き修道士ナルチスは、父親に手を引かれやってきた幼い少年ゴルトムントの性質を見抜き、惹かれ合う。ナルチスに憧れ彼のようになりたいと願うゴルトムント。自分とは全く違うタイプのゴルトムントが修道院生活に苦労しているのを不憫に思うナルチス。互いに接点はなく意識しあっていたふたりだったが、偶然の出会いで打ち解け合い友だちになる。正反対のふたりは、生と死、精神と本能の狭間で互いに向き合うことになり……。
■『とっても楽しいお嬢さんたち』 ライブ株式会社

(C)ライブ株式会社

(C)ライブ株式会社
原案:キム・ジェファン
脚本:キム・ハジン
作曲・音楽監督:キム・ヘソン
演出:オ・ギョンテク
プロデューサー:カン・ビョンウォン
あらすじ:
「年老いたら死ぬだけ」を口癖にしながら、毎日休まず学校へ通うパルボク村のおばあちゃん、ヨンラン、チュンシム、インスン、ブンハン。
公式X:
https://x.com/K_Musical_Jp