【インタビュー】森山直太朗が語る、創作の本質と2枚の最新アルバム『弓弦葉』『Yeeeehaaaaw』に込めた思いとは? 「見えない世界をみんなで作りたい」
森山直太朗 Photo:吉田圭子

Text:谷岡正浩 Photo:吉田圭子  

世界観の異なる2枚のアルバムとそれを表現するふたつのツアーに同時に出ると言う。そしてそれは、何ら矛盾せず、今の森山直太朗の表現として必要なものなのだと。その有り様が人間そのものを象りながら、我々に根本的な問いを投げかけてくる。生きるとは何なのか? 表現のベクトルは違えど、全身全霊で同じ方向を指し示す『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』のふたつの作品から今の森山直太朗を点描する。



「曲と歌詞、舞台がより一体化して、まるでそれ自体がひとつの生命体でもあるかのような感覚」

──『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』の2枚を同時にリリースするというイメージは最初からあったんですか?



『素晴らしい世界』ツアーをまわっている時点でスタッフとはそんな話をしていたので、どこが最初かという明確な起点は憶えていないんですけど、比較的最初からイメージとしてはありました。ただ、世界観の異なるふたつのアルバムをリリースして、ふたつのツアーをまわりたいというビジョンからは入っていなくて、ひとつずつの作品に対する衝動がまずはあったんですよね。新しいアルバムを完成させて、ツアーの構想に向かっていくというサイクルがあるじゃないですか、じつは誤解を恐れずに言えば、そのなかでもう次の作品に意識の何割かは向かっているんですよね。曲作りとか始めちゃうんですよ。そんな暇ないのに(笑)。



── アルバムのプロモーションだってあるのに(笑)。



ほんと(笑)。テスト勉強してるときに急に部屋を片付け出すみたいな(笑)。そういうことをしだすんですよね。そうすると、まだツアーが始まってもいないのに、次の作品の構想が生まれてくるんです。でもじつはそれが大事だなと思っていて。今自分がどこにいて何に向かっているのか、点と点をつないで初めて見えるものがあるから。こういう方向に向かいたいのであれば今やっていることはこれで間違いないよねって確認を自分自身に対してもそうだし、スタッフとも認識を共有できるようになるんですよ。だから今回で言えば、『素晴らしい世界』ツアーに出発する前には、なんとなく、アンビエントな世界観の作品を作りたいな、そしてまた一方で『素晴らしい世界』でも表現するブルーグラスの世界により特化したものを作品として作りたいなっていう気持ちが曲の種とともに芽生えて育っていったんです。



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── 実際にツアーが始まると、その芽生えたものを一旦保存しておくということになるんですか?



そうそう。一回忘れるってすごい大事なんですよ。ああそんなこと言ってたねって。それって、未来から時間が流れている感覚なんですよ。僕はその景色で歌っているんだな、じゃあそこに向かって音を紡いで筆を走らせようっていうふうに自然とあるべき地点に導かれて行くんです。



──『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』は、前者がアンビエントな世界で後者がブルーグラスを中心とした賑やかな世界と、言ってしまえば対局に位置する作品になっています。でもそこは森山さんがおっしゃったように、“そういう未来”に向かって行く過程からすれば、この2枚が同時にあることは何ら矛盾するものではないわけですね。



人間って、何かひとつの方向性や考え方で成り立っているものではないじゃないですか。昨日はこう思っていたけど今日はまた別の考えになる、みたいな矛盾をずっと抱えてその繰り返しのなかで生きているわけで。例えば毎日毎食オーガニックなものだけだとどこかもの足らなくなって、たまには無性にダブルチーズバーガーとか食べたくなっちゃう(笑)。少なくとも僕はそういう人間なんです。だからふたつの異なる世界観を持った作品が同時に生まれることは、より僕自身の感覚にフィットするものと言えるんですよね。その感覚と、「今の森山直太朗を伝えたい」っていうスタッフの言葉がすごくシンクロしたんです。



── と言うと?



さすがにアルバムを、しかもまったく違うタイプのものを2枚同時にリリースするのってどうなのかな?ってちょっと考えちゃうじゃないですか。そんなときにスタッフが言ったんですよ。例えば先に『弓弦葉』を出して、次に『Yeeeehaaaaw』でってなると、受け取り方としてその都度イメージが更新されていってしまうんじゃないかと。ああ今はアンビエントなモードなのね、そこからブルーグラスな感じにシフトしたのね、みたいに。でもそうじゃないでしょと。やっぱり2枚同時にあるからこそ今の森山直太朗が伝えられるんじゃないかって。



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── なるほど。そこでお聞きしたいのは、今の感覚で創作というものは森山さんのなかでどのようなものとしてありますか?



根底に抱えている矛盾とか業、トラウマ、さらには自分がどう生きていきたいかといった哲学的な問い、そんな言語化できないものをなんとかそれらに新しい言葉を付与するような感覚、と言ったらいいんですかね。そしてそれを最大化して空間として見せること、そこまでが僕の創作ですね。だから、とくにここ数年ですね、曲と歌詞、舞台がより一体化して、まるでそれ自体がひとつの生命体でもあるかのような感覚ですね。で、もうひとつやりたいのが、最終的に作り上げた空間を飛び出したいっていうことなんです。ひとつの箱を作ってそのなかで世界を見せるっていうだけでいいんですよ、エンタテインメントだから。だけど毎回思うんです、そうやって箱を作るたびに。この箱から飛び出したいって。実際にそんなことをやったら、結局何やってるの?ってことになるのは十分わかっているんですけどね(笑)。わざわざ骨組みから作ってそれを自分で壊しますって。



── それって森山さんのなかのどういう衝動なんでしょうね。もちろん創作意欲なんでしょうけど、そこに創作の根源があるような予感がします。



僕たちって箱じゃないですか。つまり、体という容れ物に入っていますよね。どうやってもそこから逃れられないじゃないですか。さらにその肉体の箱の外には、今こうしてインタビューをしている部屋という箱があって、建物があって、街、国、地球......ひとつの箱を出てもまた別の箱の中にいる。にも関わらず、壁を作ったり壊したり、国境線を引いたりそれをまた変更しようとしたり、僕たちはずっとそんなことを繰り返してきているんですよね。それが人間なんだっていうある種の諦めに似た思いがある一方で、でも唯一、想像力には境界線も壁もない、ということが照射されるわけです。だからメロディを作るし歌詞を書くし、それを空間で表現するんです。そこには遮るものは何もないよっていうことを多くの人と分かち合いたくて。そして矛盾するようですけど、その空間すら飛び出したいって思うんです。そこは絶えず自分自身に対する挑戦としてありますし、それが僕の創作における重要な部分なんだなっていうことがようやくわかってきましたね。今回ふたつの作品をリリースしますが、そのふたつの境すらなくしたいっていうのがツアーのテーマでもありますね。



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「舞台の上にいると自分の故郷みたいな感覚がある」

── ふたつの作品が同時にあるからこそ境界が可視化され、それをなくそうとするツアー、ライブという空間が立ち現れるというのは、まさに森山さんの今の創作のプロセスそのものなんですね。もっと言えば、境界をなくすために境界を作るのが創作のプロセスだ、ということも言えるかもしれませんね。



そうなんですよ。境界をなくすことが創作なんですけど、そうするためにその手前で境界を作るというプロセスが必要なんですよね。



── 絵画がわかりやすいと思うんですけど、カンバスという限られた空間がないとそもそも絵を描けないし、さらに額縁という境界があることで作品になると考えると、境界を作ることとなくすことは矛盾しながらもひとつの創作的行為なのかもしれませんね。そしてそれは、まさに今回の2作品を同時にリリースし、同時にツアーをまわるということと似ている気がします。



子供の頃に絵を描いたりするときに枠なんていうものは意識しませんでしたよね。でも成長するにつれ、枠の中で描こうとする。それは、社会のルールとか道徳とかそういったものと同じだと思うんですよ。みんなが守るべき共通の規範があって社会は成立するんだという。だから絵画はカンバスに描かれて初めて多くの人がそれを絵画だと認識できるんですけど、一方で大事なのは、カンバスや額縁をはみ出した向こうに物語がじつは広がっているんだと想像させることなんですよ。それができるものが良い作品なんだと思うんです。だからつくづく我々は対象物じゃないものを描くために、その対象をじっと見つめているんだなっていうふうに思うんですよね。



【インタビュー】森山直太朗が語る、創作の本質と2枚の最新アルバム『弓弦葉』『Yeeeehaaaaw』に込めた思いとは? 「見えない世界をみんなで作りたい」

森山直太朗プライベートスタジオに飾られた2枚の絵画

── 舞台空間を飛び出したいという森山さんの欲求は、まさにそうしたことなんですね。



みんなが一緒に見られるものを心血注いで作るんですけど、本当に見てほしいのはそれではないんだよっていう感覚ですね。その、見えない世界をみんなで作りたい。



──「見えない世界」というのは、創作者個人に当てはめて言うなら、むき出しの自分を曝け出したい、その部分を表現という形にしたいとい



うことですよね? もちろんそうですね。そのために今までやってきたんだと思いますしね。なんでもそうだと思うんですけど、本質とか本音って、ふとしたタイミングで“漏れる”ものじゃないですか。表現ってそこが難しくて。演じることでその本質を引き出すという方法もあれば、素でいられる状態を環境として作るという方法もあったり。バンドで言えば、いかに最高のグルーヴを生み出していくかというのが大事なんですよね。ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」は、レコーディングで当時駆け出しのギタリストだったアル・クーパーがプロデューサーの伝手で現場に潜り込んでたまたまオルガンを弾き始めたことであの印象的なフレーズが加わって今の形になった、というのは有名な話ですけど、そんな誰も予期しなかった偶然があったからこそ生まれたグルーヴだったと思うんですよ。もちろんそれは特殊で特別な例かもしれませんけど、そういう瞬間を常に求めているというか、そういう状態をいかに作れるかというのはひとつのテーマですね。



── その雰囲気は、今回CDのみの収録にはなりますが、曲間に収められたレコーディング前のウォーミングアップの様子からも伝わりますよね(※『Yeeeehaaaaw』には他にも「さりとて商店街」の前に講談風の口上があったり、『弓弦葉』には同じく曲間に鳥のさえずりなどの環境音が収められ、まさに“カンバスの向こう側”を想像させる工夫がなされている)。



「Yeeeehaaaaw」の前にエンジニアが英語で呼びかけるでしょ? あれは「ライク・ア・ローリング・ストーン」のオマージュです(笑)。先ほど、いかに素の状態を出せるか、そうすることで本質的な表現にできるかという話をしましたけど、『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』のふたつの作品があることによって現れる僕自身の本質というのは確実にあるんですよね。要するに、あのふたつの作品はまったく反対の方向に振り切ったもので、ある種のトランス状態というか。そこを行き来している、というのが今の本質なんですよ。



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── その真ん中でいるというのは困難なんですか?



たぶんなんですけど、それが次以降のテーマになってくるんじゃないかなと思うんですよね。つまり、一番端と端を知らないと、その真ん中ってわからないじゃないですか。さらに立体にすれば上も下もあるわけで、どこが真ん中なのかを見定めるのって結構時間がかかるんだろうなという気はしていますね。だから、語弊を恐れずに言えば、その探究のための手段が音楽なんですよね。どうも自分には、「ミュージシャン」とか「歌手」という衣がちょっとだけ合わないというか、じゃあ何をする人なんだと言われたら、舞台という空間を作って、そこで自分の言葉を見つけたい人、なんですよね。で、そうするための手段として自分にとっては音楽というものがとても大きくて大切な位置を占めているんです。



── その手段は音楽でなければならなかった?



そこはもう、僕が物心つく前から家には普通に楽器がありましたし、音楽をやっている母親の姿も見て育っていますから、そういうことでしかないんですよね。やっぱり味覚にしても物心つくかつかないかの時分にある程度の好みというのは決定されるじゃないですか。だから抗えないものとして「音楽を選んでしまった」という感覚が最も近いような気がします。



── 森山さんの今の表現というのは、そうした自身では選びようのなかった環境や取り繕っていた何かを剥離してコアに近づいて行っているということなんでしょうか?



でしょうね、きっと。自分にとって音楽って何なんだろう?っていう答え合わせを舞台の上でしてるんですよ。宇宙にも行ったことはないし、母体のなかにいた頃の記憶もないですけど、舞台の上にいるとそんな感覚になれるんですよね。自分の故郷みたいな感覚があるから。



── それはひと言で言えば、自由な状態であり、感覚ですね。



そう。だから、答え合わせをしながらも、自分にとって音楽ってこういうものなんですっていう答えを見つけたくないんですよね。音楽が自分のすべてですとも言いたくないし。その瞬間、枠ができてしまうから。たとえば声が出なくなってしまった、手が動かなくなってしまった、そうなったとしても、じゃあ歌ったりギターを弾いたりすること以外に舞台できることは何だ?って他の手段を考えると思うんですよ。だから音楽は手段なんです。自分にとって、たった今、最大の手段が音楽である、という言い方しかできないですね。



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「まだまだやりたいこといっぱいあるよね?」

── 両方のアルバムに「あの世でね」という曲が入っていて、ツアータイトルにもなっています。どこかふたつの作品を結びつけるような役割も想像してしまうのですが、「あの世でね」が共通して収録されているのはどのような意図があったんですか?



この曲は映画『風のマジム』の主題歌になっているんですけど、映画のプロデューサーさんと監督さんからオファーをいただいたときにもうすでに曲としてあって、お話を伺いながら「あの世でね」しかないなっていう確信があったんですよ。ただ、監督さんからの希望として、映画をポジティブな方向性に導きたいということがあったんです。でも「あの世でね」という曲は弾き語りの暗い曲で『弓弦葉』に収録されているものがその雰囲気に近いんですけど、七五調の子守唄のような感じの曲なんですよね。で、監督さんからそう言われて、はたと思い至ったんです。そう言えばツアー中につくった最初の形はすごくポップだったなと。ちょっと跳ねるようなリズムがベースにあるカントリー調の曲で。それを『弓弦葉』で表現したいというところから弾き語りになっていったという経緯があったんです。で、結果として元の形の「あの世でね」を気に入っていただいたんですけど、そうやって図らずもひとつの曲でふたつのタイプができたので、だったら『弓弦葉』にも『Yeeeehaaaaw』にも入るよねっていうことで両方に収録しました。



── なるほど。



で、おっしゃったように、ふたつの作品を結びつける役割として、『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』という作品はそれぞれ入り口は違うんだけど同じ曲で終わるっていうのがしっくりきたんですよね。この曲がどうしてこんなタイトルになったかと言うと、曲ができてしばらくたった頃に父が亡くなったんですよ。父が遺していったものは、7万円の借金と(笑)、遺言書でした。遺言といってもそんなたいそうなものではないんですけど。しかもそれは父が亡くなる3年くらい前に書いて、それを受け取ったパートナーの方がキッチンの棚にしまっていたのを忘れていたらしくて(笑)。たまたま父の死後、整理をしていたらその遺言書が出てきて、僕に見せてくれたんです。いろいろと書いてあったんですけど――延命治療を希望しないとか、痛いのは嫌だとか(笑)、葬式はしなくていいとか、でも香典はきちんともらっといてくれとか、なんだかかわいいんですよ(笑)。で、その遺言書の最後の最後に、こう書かれていたんです。「直太朗、またな!!」って。父がその遺言書を書いた当時っていうのは、ほとんど絶望的に僕との間には溝があって、亡くなる直前にようやくそういったわだかまりのようものを解消して死別できたんですけど、だからその言葉が素直に入ってくるんですよね。「うん、またね」って。その感覚で他者や世界と向き合えたらどんなに素敵だろうって思えたんですよね。アルバム『素晴らしい世界』で「papa」という曲を作って、自分のなかで父のことをこんなに思えてたんだなっていうことを受け入れられたときに、父との関係も変わってきて、そうするなかで父との別れがあった......だから「あの世でね」まで全部がつながっているんですよ。そういう意味では『素晴らしい世界』から連なる世界の終着点が、『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』というふたつのアルバムだった――そう思うと、自分のなかでやはりこのふたつの作品は矛盾しないものとして存在しているんですよね。



【インタビュー】森山直太朗が語る、創作の本質と2枚の最新アルバム『弓弦葉』『Yeeeehaaaaw』に込めた思いとは? 「見えない世界をみんなで作りたい」

──『弓弦葉』に収録されている「愛の花 ~I’m not in there~」、これは内田也哉子さんがボイスで参加されている曲ですが、ここで描かれているのも“there”と“here”、あの世とこの世ですよね。



これは比較的新しい曲なんですけど、そういう思想が僕のなかに流れているんでしょうね。特別に父のことを意識したというわけではなくて、元々歌詞のない曲だったんですよ。曲って不思議なんですけど、歌詞のない状態の言葉にもならない適当な言葉みたいなもので歌った、まさに出来立ての翼の生えた瞬間が一番すごいんですよ。だから、歌詞を書き切るということが本当に歌にとって正解かどうかっていうのをずっと考えてるんですよね。歌詞を書かなきゃって書いた歌詞、そこにメッセージなんて込めてしまったときの恥ずかしさみたいなものが、最初にあった輝きをどんどん奪っていくようにも感じてしまうというか。だから『弓弦葉』は未完成な曖昧さも許容できる作品にしようと思っていたから、「愛の花 ~I’m not in there~」には歌詞をつけるつもりはなかったんです。でもメロディを歌っているうちに言葉が少しずつついてきてどうしようかなっていう感じになったんですよ。そしたら音楽家の大口俊輔くんが全然違う色彩を与えてくれたんです。その流れのなかで、(内田)也哉子ちゃんが、長野県にある戦没画学生の作品を展示している「無言館」のドキュメンタリー作品を作っていて、それが一本の線につながったんですよ。



──少しずつ形になってきた言葉と大口さんのアレンジ、そして内田さんの「無言館」での活動が。



そう。とくに「無言館」を見させていただいて、そのことについて也哉子ちゃんと対談をしたのが決定的でしたね。残された人の無念と画学生の行き場のない思いみたいなものが、この曲のなかでだったら歌えるかもしれないって感じたんです。ただ同時に、僕ひとりでは完結できないと思ったときに自然と也哉子ちゃんの顔が思い浮かんできたんです。それでああいう曲になったという不思議な道筋を経てできた曲ですね。



【インタビュー】森山直太朗が語る、創作の本質と2枚の最新アルバム『弓弦葉』『Yeeeehaaaaw』に込めた思いとは? 「見えない世界をみんなで作りたい」

──『Yeeeehaaaaw』では森山良子さんが「赤い鳥」にコーラスとして参加されていますね。



『Yeeeehaaaaw』は基本的にブルーグラスとかカントリー&ウェスタンが前面に出た作品になっているんですけど、そうしたジャンルの影響を最初に僕に与えたのは母だったので、彼女がいなければこういう音楽にはたどり着いていなかったというのが大きいですね。「赤い鳥」っていうのは、自分のなかにある母なる存在っていうのを曲としてどうやったら表現できるんだろうっていうところもあったので、自然と母にお願いしていました。でも昔だったら自分でやっちゃっていたかもしれないですけどね。自分のなかでは今話したような曲としての必然があったし、楽器として母の声が絶対にハマると思ったので。それにしても、コーラスでって言っているのにあんなに歌うか!っていう(笑)。とにかく、ひとつは継承の思いと、そして鼓舞。まだまだやりたいこといっぱいあるよね?っていう。



──『弓弦葉』と『Yeeeehaaaaw』というふたつの世界から始まる物語を楽しみにしています。今日はありがとうございました。



ありがとうございます。







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<リリース情報>
コンセプトアルバム
『弓弦葉』

10月17日(金) 発売
6,600円(税込) ※1CD+1Blu-ray

【CD収録内容】
1. 序・弓弦葉
2. 生きている
3. とどのつまり僕は
4. 愛の花 ~Iʼm not in there~  ※ゲストボイス:内田也哉子
5. 葉隠
6. 新世界  ※映画『素晴らしい世界は何処に』主題歌
7. 森の小さなレストラン  ※手嶌葵提供曲のセルフカバー
8. 僕と自由と
9. 静流
10. あの世でね(Unplugged) ※映画『風のマジム』挿入歌

※CD音源には上記収録内容以外にオリジナルサウンドが曲間に含まれております(全13曲)

【Blu-ray収録内容】
弓弦葉 in pejite『あらかじめ投げられていた石』
01. 序・弓弦葉
02. 生きている
03. とどのつまり僕は
04. 愛の花 ~Iʼm not in there~
05. 取れそうなボタン
06. 森の小さなレストラン
07. 静流
08. さもありなん
09. 僕と自由と
10. 青い朝
11. あの世でね

森山直太朗 コンセプトアルバム『弓弦葉』trailer



コンセプトアルバム
『Yeeeehaaaaw』

10月17日(金) 発売
6,600円(税込) ※1CD+1Blu-ray

【CD収録内容】
1. Banquet!
2. High-five
3. Yeeeehaaaaw!
4. Nonstop Rollinʼ DOSA  ※ドラマ『地球の歩き方』挿入歌
5. なんかいいね。
6. さりとて商店街
7. 遅咲きジャンゴ
8. 赤い鳥 ※ゲストコーラス:森山良子
9. あの海に架かる虹を君は見たか
10. バイバイ
11. あの世でね ※映画『風のマジム』主題歌

※CD音源には上記収録内容以外にオリジナルサウンドが曲間に含まれております(全18曲)

【Blu-ray収録内容】
『あの海に架かる虹を君は見たか』&『バイバイ』Living session

森山直太朗 コンセプトアルバム『Yeeeehaaaw』trailer



アルバム 特設サイト
https://naotaro-tour.com/anoyodene/album/



<公演情報>
森山直太朗 Two jobs tour 2025~26『あの世でね』~「弓弦葉」と「Yeeeehaaaaw!」~

◼︎2025年
10月17日(金) 神奈川・鎌倉芸術館「弓弦葉」
10月24日(金) 千葉・市川市文化会館 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
11月3日(月・祝) 新潟・南魚沼市民会館 大ホール 「Yeeeehaaaaw!」
11月7日(金) 島根・出雲市民会館 「Yeeeehaaaaw!」
11月8日(土) 広島・上野学園ホール「Yeeeehaaaaw!」
11月15日(土) 岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
11月16日(日) 青森・五所川原市ふるさと交流圏民センター(オルテンシア)コンサートホール「Yeeeehaaaaw!」
11月22日(土) 愛知・岡谷鋼機名古屋公会堂「Yeeeehaaaaw!」
11月23日(日) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
11月29日(土) 静岡・アクトシティ浜松 中ホール「弓弦葉」
12月11日(木) 東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール「弓弦葉」
12月13日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城「Yeeeehaaaaw!」
12月20日(土) 栃木・宇都宮市文化会館「Yeeeehaaaaw!」
12月26日(金) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
12月28日(日) 福岡・アクロス福岡 シンフォニーホール「弓弦葉」

■2026年
1月11日(日) 兵庫・兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール「弓弦葉」
1月12日(月・祝) 滋賀・ひこね市文化プラザ グランドホール「Yeeeehaaaaw!」
1月17日(土) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)「Yeeeehaaaaw!」
1月24日(土) 茨城・ザ・ヒロサワ・シティ会館 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
2月6日(金) 群馬・高崎芸術劇場 大劇場「Yeeeehaaaaw!」
2月8日(日) 栃木・那須野が原ハーモニーホール 大ホール「弓弦葉」
2月15日(日) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
2月21日(土) 高知・高知市文化プラザ かるぽーと四国銀行ホール(大ホール)「Yeeeehaaaaw!」
2月23日(月・祝) 香川・ハイスタッフホール 大ホール「弓弦葉」
2月28日(土) 大分・宇佐市宇佐文化会館・ウサノピア 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
3月1日(日) 宮崎・日向市文化交流センター 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
3月8日(日) 沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場「Yeeeehaaaaw!」
3月20日(金・祝) 大阪・フェスティバルホール「Yeeeehaaaaw!」
3月21日(土) 奈良・なら100年会館 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
3月25日(水) 東京・昭和女子大学人見記念講堂「Yeeeehaaaaw!」
3月27日(金) 石川・石川県立音楽堂 コンサートホール「弓弦葉」
4月4日(土) 愛知・愛知県芸術劇場 コンサートホール「弓弦葉」
4月5日(日) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢「Yeeeehaaaaw!」
4月9日(木) 北海道・札幌市教育文化会館「弓弦葉」
4月11日(土) 北海道・小樽市民会館「Yeeeehaaaaw!」
4月18日(土) 長崎・諫早文化会館 大ホール「Yeeeehaaaaw!」
4月19日(日) 福岡・福岡サンパレス「Yeeeehaaaaw!」
4月25日(土) 山口・三友サルビアホール(防府市公会堂)「Yeeeehaaaaw!」
4月26日(日) 広島・東広島芸術文化ホール くらら 大ホール「弓弦葉」
4月29日(水・祝) 宮城・東北大学百周年記念会館 川内萩ホール「弓弦葉」

※今後のツアースケジュールに関しても随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。

【チケット情報】
指定席:8,500円(税込)
https://w.pia.jp/t/naotaro-two-jobs-tour/(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2559289&afid=P66)



ツアー 特設サイト
https://naotaro-tour.com/anoyodene/



森山直太朗 オフィシャルサイト
https://naotaro.com/



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