日本を代表するフルーティスト、工藤重典の演奏活動50年というアニバーサリーを飾る、豪華なコンサートが開催される。演目に選ばれたのは、J.S.バッハの管弦楽作品の最高峰にして、準器楽によるバロック音楽の極みでも有る「ブランデンブルク協奏曲」全曲だ。
何より凄いのが、今回のコンサートのために集まった顔ぶれだ。ソロ・ヴァイオリンを務める加藤知子は、言わずとしれた超大物。1982年の第7回チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門において第2位を受賞した名手だ。その彼女がコロナ禍によってしばらく離れていたリサイタル活動を久々に再開。10月29日に行われた霞町音楽堂でのリサイタルが大きな感動を呼んだことも記憶に新しい出来事だ。その彼女を筆頭に、ずらりと並んだ演奏者の顔ぶれは見事の一言。日本の最前線に立って活躍中の名手たちのオンパレードなのだから楽しみだ。
バッハが、持てる技術のすべてを注ぎ込んだ名曲が、彼らの演奏によってどのような表情を見せてくれるのか興味津々。
工藤重典演奏活動50年記念
ブランデンブルク協奏曲 全曲
11月30日(日) 横浜みなとみらいホール
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2560607(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2560607&afid=P66)
工藤重典(フルート)
恩師ランパルと演奏したCD、「夢の競演」が文化庁芸術祭賞を受賞。ほかに京都芸術祭賞、村松賞、仏オベルネ名誉市民賞、伊生涯功労賞などを受賞。
1980年、第1回JPランパル国際フルートコンクールで優勝。
パリ国立高等音楽院を一等賞で卒業し、23歳の若さで第2回パリ国際フルートコンクールに優勝。ランパルに認められ世界各地で演奏する。パリ、ロンドン、ウィーン、ミラノ、ニューヨーク、モスクワ、ミュンへン、東京など世界各地でソリストとして訪問した国は30ヶ国に及ぶ。ディスコグラフィーは、マイスターミュージック、エラート、ソニークラシカル、フォンテック、ナクソスレーベルなどからリリースされ、70タイトルを超える。秋山和慶、岩城宏之、井上道義、小澤征爾、外山雄三、尾高忠明、佐渡裕、またJ.P
ランパル、M.ロストロポーヴィチ、ホルスト・シュタイン、K.ペンデレツキ、J.Fパイヤール、ネヴィル・マリナーなどの名だたる指揮者と60曲以上のフルート協奏曲を演奏してきた。92年夏に長野県松本市でスタートしたサイトウキネン・オーケストラと水戸室内管弦楽団で首席奏者、オーケストラ・アンサンブル金沢で特任首席奏者を歴任。

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