結成10周年・フレンズ、“バンドへの愛を改めて証明してみせた”全国ツアー大団円「この先もみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」【ライブレポート】
フレンズ全国ワンマンツアー『シチュエーション・コメディSP~10th Anniversary~』8月22日 東京・LIQUIDROOM (Photo:TAKAHIRO TAKINAMI)


Text:森朋之 Photo:TAKAHIRO TAKINAMI

フレンズの全国ワンマンツアー『シチュエーション・コメディSP~10th Anniversary~』の最終公演が8月22日、東京・LIQUIDROOMで行われた。10周年を記念した今回のツアーは、札幌・高松・福岡・名古屋・大阪・東京で開催。

代表曲、定番曲から新曲まで、これまでのキャリアを網羅するようなセットリストとともにハッピーで開放的なポップミュージックを響かせた。



開演30分前に会場に行くと、フロアを埋め尽くしたオーディエンスは楽しそうに談笑中。気合いとかイキりという感じではなくて、音楽を楽しもう!というムードが広がっていて、こっちまでいい気分になる。フレンズのライブはいつも本当に雰囲気がいい。19時を過ぎ、ついにライブがスタート。えみそん(vo)、三浦太郎(g, vo&cho)・長島涼平(b&cho)、そしてサポートメンバーの高橋亮介(ds)、中込陽大(key)、永田こーせー(sax,fl)がステージに登場し、「一緒に歌おう!」(えみそん) から1曲目の「RISE UP HIGH」が放たれる。今年の春にリリースされたばかりのこの曲は、〈走ろう 未来へ 進もう 一緒に〉というラインが響くポジティブソング。“Oh~Oh~Oh!”というアンセム的なコーラスによって、ステージとフロアの距離が一気に近づいていく。さらに〈止まないダンスを/感じていたいよ〉というフレーズとともに観客がゆったりと体を揺らした「good time」を挟み、ライブの定番曲「U.L.K.」「iをyou」へ。フレンズのライブで何度も素晴らしい瞬間を生み出してきた楽曲がさらにブラッシュアップされ、心地よい音楽空間へとつながっていく。グルーヴィー&メロディアスな長島のベース、爽やかさと滋味深さを兼ね備えた三浦のギターと歌、そして、天性のポップネスと明るさで観客を惹きつけるえみそんのボーカル。グッドミュージックとリラクシンなムードが溶け合う、フレンズのライブでしか味わえない極上の瞬間だ。



結成10周年・フレンズ、“バンドへの愛を改めて証明してみせた”全国ツアー大団円「この先もみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」【ライブレポート】

結成10周年・フレンズ、“バンドへの愛を改めて証明してみせた”全国ツアー大団円「この先もみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」【ライブレポート】

「このツアーのなかでもいちばん汗かいてます(笑)。熱い魂と情熱、ヴァイブスが伝わってきます! 一緒に楽しんでいきましょうね!」(えみそん) と語りかけると、客席から大きな歓声と拍手が送られる。「なんと10周年を迎えました! 本当にありがとうございます! 最初のライブから来てるよって人、あなたたちは親戚です(笑)。初めて来たよって人は? え、どこで知ってくれたの?」と友達みたいなトークを繰り広げた後、新曲「新しいsummer」を披露。びっくりするほど暑い夏も思い出も、いつかは忘れてしまう。だからこそ君と新しい夏を始めたいーー切なさと儚さをたたえたミディアムチューン。ピアノとサックス、ドラムのソロ演奏を取り入れたアレンジも楽しい。



さらに1stアルバム『ベビー誕生!』の収録曲「シンデレラガール」、「このダンス、夢で涼平さんが踊ってたんですよ。ちょっと練習するから覚えてね(笑)。」(えみそん) というMCから始まった新曲「Beautiful Lady」と様々な時期の楽曲をつなげる。ソウル、ファンク、R&B、ギターロックなどのエッセンスをちりばめたポップミュージックは親しみやすくて奥深い。聴きやすいのにまったく飽きない。こんなバンド、やっぱり他にはないよな......と改めて感じ入る。



「10年やってるといろんなことがあって。コロナ禍で自分を見つめ直したり、感情を取り戻すような感覚があって。次の曲は、“みんなの光になってくれたらいいな”と思って書いた曲です」(えみそん) と紹介されたのは、「海のSHE」。先がまったく見えなかったあの頃の記憶、そして、〈悩んでもがいて涙した分だけ/強く光ると信じてる〉というフレーズが与えてくれる強い気持ち。この曲がもたらすシリアスな気分もまた、フレンズの魅力のひとつだ。ジャジーなエレピの前奏から始まり、えみそん、三浦のツインボーカルによって都会の夜と恋人たちの姿を映し出す「東京今夜」(サックスのソロとえみそんのフェイクが絡み合うエンディングもカッコいい!)、心地よいメロディラインを奏でる長島のベースソロをフィーチャーした「NIGHT TOWN」。フレンズの色彩豊かな音楽世界をじっくりと堪能できる時間が続く。



結成10周年・フレンズ、“バンドへの愛を改めて証明してみせた”全国ツアー大団円「この先もみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」【ライブレポート】

2度目のMCは「ライブは楽しいですね。汗で前髪がなくなった。そのうち眉毛もなくなるけど、気にせず御覧ください(笑)。」(えみそん) からスタート。テーマは“ツアーの振り返り”だったのだが、涼平さんがキムタクに似ているらしい、うどんを3食連続で食べた、物販のお客さんに「コロナ禍以降、久々に来ました」という人がいた、ライターさんに「大学生のサークルバンドみたいだな」と書かれて、その通り!と思った......と話がアチコチいきまくり、まったくまとまらず。このワチャワチャした感じもフレンズの楽しさだ。



「みなさんが踊ってくれるから、私たちの音楽が成り立ちます」(えみそん) の言葉に導かれた「不完全な僕の声と君の完璧なダンス」からライブは後半へ。ハッピーなコール&レスポンスが生まれた「No Bitter Life」、さらに「夏のSAYにしてゴメンネ♡」「Love,ya!」とアッパーチューンが続き、フロア全体が多幸感で包まれていく。「この先も11年、12年、何十年、何百年、何万年とみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」(えみそん) という壮大なMCとともに奏でられたのは「地球を越えても」。ライブ終盤、えみそんと三浦が奏でる〈忘れてしまっても/地球を越えても/また会おうね〉という歌詞がじんわりと心に沁みる。ラストは「夜にダンス」(この曲のMVはこの日の会場・LIQUIDROOMがある恵比寿で撮影されました)。ゆったりとグルーヴするアンサンブルとともに〈EVERYBODY say!グッドアンサー!〉〈dancing the night through the night〉のシンガロングが巻き起こり、本編はエンディングを迎えた。



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アンコールの1曲目は、8月20日に配信リリースされた「旅に出ようか」。90年代のオルタナティブ・ロックを想起させるギターフレーズ、そして、孤独や生きづらさを見つめながら〈旅に出ようか〉と決意する姿を描いた歌詞が響き合うこの曲は、明らかにフレンズの新機軸。この曲をライブで体感できたことも、今回のツアーの大きな収穫だったと思う。三浦による楽しすぎるグッズ紹介を挟み、「いいんじゃない?」「愛をやめない」というポジティブな愛に溢れた楽曲を奏で、ツアーは大団円。さらに洗練されたバンドサウンド、理屈抜きで楽しめるステージ、極上のポップネスをたたえた楽曲がひとつになった今回のツアーを通して3人は、フレンズというバンドへの愛を改めて証明してみせた。



2015年に活動をスタートさせたフレンズ。

シンガーソングライターとしても才能を発揮しているえみそん、ソロアーティストとして活動をする一方、sumikaやreGretGirlのサポートをしている三浦太郎、the telephonesのメンバーとして知られた長島涼平にとってフレンズは、いわば“大人になってから組んだバンド”だ。当初は“もしかしたらサイドプロジェクト的なバンドなのかな”と勝手に思っていたのだが、そんなことはまったくなく、3人はそれぞれのセンスと技術、独創的なポップネスを持ち寄り、親しみやすさとオリジナリティを併せ持った音楽を生み出し続けてきた。9月3日(水) には4作目のオリジナルアルバム『テン・シティ』をリリースし、12月5日(金)には東京キネマ倶楽部で『フレンズのフレンズ大集合! ~10周年大忘年会~』(フレンズのフレンズたちがフレンズの曲を奏でるスペシャルライブ。ゲストも多数)を開催。10周年を超え、フレンズのポップミュージックはまだまだ続く。このバンドの楽しさと豊かさをもっともっとたくさんの音楽ファンとシェアしたい。フレンズのファンが増えれば増えるほど、この世界は明るく楽しくなるよ、ホントに。



結成10周年・フレンズ、“バンドへの愛を改めて証明してみせた”全国ツアー大団円「この先もみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」【ライブレポート】

結成10周年・フレンズ、“バンドへの愛を改めて証明してみせた”全国ツアー大団円「この先もみなさんと一緒に音楽の旅を続けたいと思います!」【ライブレポート】

<公演情報>
『シチュエーション・コメディSP~10th Anniversary~』



2025年8月22日 東京・LIQUIDROOM

セットリスト

01.RISE UP HIGH
02.good time
03.U.L.K.
04.iをyou
05.新しいsummer
06.シンデレラガール
07.Beautiful Lady
08.海のSHE
09.東京今夜
10.NIGHT TOWN
11.不完全な僕の声と君の完璧なダンス
12.NO BITTER LIFE
13.夏のSAYにしてゴメンネ♡
14.Love,ya!
15.地球を越えても
16.夜にダンス



En1.旅に出ようか
En2.いいんじゃない?
En3.愛をやめない



<リリース情報>
4thフル・アルバム『テン・シティ』



9月3日(水) 発売

【収録曲】
01.ゲラナウ!
02.Beautiful Lady
03.不完全な僕の声と君の完璧なダンス
04.元気D.C.T~ドライブしよう!~
05.Rinky-Dink
06.Damn me,Damn me,Damn me
07.旅に出ようか
08.新しいsummer
09.RISE UP HIGH
10.people in the city

■CD購入&配信リンク
http://monchent.lnk.to/MONC0027(hhttp://monchent.lnk.to/MONC0027)

<ライブ情報>
『フレンズのフレンズ大集合! ~10周年大忘年会~』
12月5日(金) 東京・東京キネマ倶楽部
開場 18:00 / 開演 19:00
出演:フレンズ / ゲストアーティスト

【チケット情報】
一般チケット:6,000円(税込)
学割チケット(大専以下):5,000円(税込)
※ドリンク代別途必要

■オフィシャル抽選先行:9月1日(月) 23:59まで
https://w.pia.jp/t/friends-party/(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2531789&afid=P66)

フレンズ 公式サイト:
https://friends-jpn.com/

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