一粒で2度美味しい!? 「第5回 無伴奏の世界」

すっかり恒例となった「無伴奏の世界」公演。5回目となる今回は、エマニュエル・ジラール(チェロ)&神谷未穂(ヴァイオリン)という名手2人が登場する豪華版。

なにやら“ひと粒で2度美味しい”という懐かしいCMのキャッチコピーが頭をよぎるような、ちょっとお得な感じのするステージだ。



プログラムがまた凄い。前半のチェロにおいては、J.S.バッハ(1685-1750)の無伴奏チェロ組曲(第4番)&コダーイ(1882-1967)の無伴奏チェロ・ソナタ。後半のヴァイオリンにおいては、J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ(第3番)&バルトーク(1881-1945)の無伴奏ヴァイオリン・ソナタとくれば、これは“ひと粒で2度美味しい”どころか、ステーキにフォアグラを重ねた“ロッシーニ風”とでも言うべき豪華さだ。まさに無伴奏の王道を往くこのプログラムの魅力は、バロック時代と20世紀を行き来しながら、楽器の魅力や音楽の変化に触れられること。ひいては、“音楽の父”たるバッハの偉大さを再認識させてくれるような濃密な空間がここにある。



それにつけても無伴奏の世界のなんと素晴らしいことだろう。無伴奏とは、楽器ひとつという限られた世界の中で、作曲家たちが表現の限界に挑んだ戦いの記録のようにも思えてくる。その緊張感と高揚感こそが無伴奏の本質だ。



第5回 無伴奏の世界
エマニュエル・ジラール&神谷未穂

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2543518(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2543518&afid=P66)



5月9日(土) 13:00開演
Hakuju Hall



エマニュエル・ジラール(チェロ) Emmanuel Girard/Violoncello
パリ・ソルボンヌ大学で美術史、ラングゾー=フランス国立東洋言語大学で日本語を学び、パリ国立高等音楽院でチェロ、室内楽共にプルミエプリ(一等賞)で卒業。同音楽院の古楽器科においてバロックチェロと通奏低音を学ぶ。また独学でヴィオラ・ダ・ガンバとリュートを学ぶ。

ヨーロッパ、日本をはじめ、多数の音楽祭に出演。CDは「J.S.バッハ無伴奏組曲全曲」、「20th Century Folk Cello Solo」をリリース。アンサンブル・マレッラを創設、東京、仙台などで演奏会を開催、仙台クラシックフェスティバルには毎年常連として出演している。アンサンブル・マレッラとしてCD「フォルクレ」、「シューベルト/幻想」、「マレ/異国組曲」をリリース、全てのCDがレコード芸術誌をはじめとする音楽雑誌で高い評価を得ている。横浜国際音楽コンクール、山梨国際古楽コンクール審査員。現在、桐朋学園大学音楽学部特任教授を務める傍ら、宮城学院女子大学で後進の指導にあたる。



神谷未穂(ヴァイオリン) Miho Kamiya/Violin
桐朋学園大学を首席で卒業。ハノーファー音楽大学に留学、首席卒業。さらにパリ国立高等音楽院にてジャン・ジャック・カントロフ氏に師事し最高課程を修了。北九州国際音楽祭TOTOクフモプライズ室内楽(デュオ)第1位、ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクールにてパガニーニ賞、オーストリア室内楽音楽祭賞を受賞。ソリストとして、プラハ室内管、ヘルシンキフィル、仙台フィル、新日本フィル、東京フィル、東響などの内外主要オーケストラと共演。室内楽の分野ではカルテット・パトナ、アンサンブル・マレッラのメンバーを務める他、オーギュスタン・デュメイ、ジェラール・コセなどの世界的名手と共演、従姉の礒絵里子とのヴァイオリン・デュオ・ユニット“デュオ・プリマ”は2026年に結成25周年を迎える。

平成23年度宮城県芸術選奨受賞。現在、仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター、横浜シンフォニエッタコンサートマスター、千葉交響楽団特任コンサートマスター、宮城学院女子大学特命教授。

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