
スピッツの楽曲を原案とした映画『楓』が、12月19日(金)に公開される。このたび本作のアナウンスメント映像と1stビジュアルが公開された。
本作は、スピッツが1998年にリリースした8thアルバム『フェイクファー』の収録曲で、同年にシングルカットされた「楓」を原案としたラブストーリー。物語の主人公は人生の中で大切な人を失ったふたりの男女で、「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」というサビの歌詞にあるように、出会いと別れ、愛と悲しみ、忘れられない過去とそれでも続いていく現在を描く。なおスピッツの楽曲が映画化されるのは本作が初となる。

スピッツ『フェイクファー』ジャケット
監督は、『世界の中心で、愛をさけぶ』『ナラタージュ』『劇場』などを手がけた行定勲が務める。行定監督は「この映画は喪失から立ち直れない人々を描く物語です。人間の美しさだけでなく愚かさや身勝手さが露呈するのが恋愛だ。だから、ひとりでは生きていけない弱さや狡さがそこに介在する」とコメント。また「20年前に『世界の中心で、愛をさけぶ』を作った。あの映画は失った人を心に、再び歩き出すことを決意したラストだった。それから20年後に、スピッツの名曲にインスパイアされた再生の物語に携わるという巡り合わせに胸を熱くしている」と本作に懸ける思いを明かした。
脚本は『ソラニン』『東京リベンジャーズ』の髙橋泉が担当。長く愛される楽曲原案のオリジナルストーリーとして、「楓」の世界観を物語として構築している。
本作を企画したプロデューサーの井手陽子は、「スピッツの『楓』は、決して色褪せることなく、多くの人に長く愛され続けている名曲です。私にとっても、人生を通して聴き続けてきた曲といっても過言ではありません。年を重ね、別れを経験するたびに、いつも自分を未来へと導いてくれました」とコメント。また「人生には、多くの別れがあり、喪失は誰もが経験するでしょう。その悲しみは、すぐに癒えることはない。それでも、季節は変わらず巡っていく。流れる時間の中で、様々な感情が複雑に交差する」と本作のテーマに触れている。
公開されたビジュアルと映像には、ニュージーランドで撮影された壮大な青い空が広がる景色が映し出されている。赤く色づいた「楓」の葉と、夕暮れの日の光が差し込むニュージーランドの空は、物語の始まりを予感させる。映像では車のラジオから流れる音楽や路地裏の階段、学校の屋上といった日常の風景も映し出されている。
■行定勲監督 コメント全文
この映画は喪失から立ち直れない人々を描く物語です。
人間の美しさだけでなく愚かさや身勝手さが露呈するのが恋愛だ。
楓の花言葉には、「調和」「美しい変化」「大切な思い出」「遠慮」とあります。
私は「遠慮」をこの物語の核にして恋愛を描きたいと思いました。人のために自分の気持ちを遠慮させて相手のことを想う男。その想いに気付きながらも、失くした最愛の人のことを想い続ける女。
20年前に『世界の中心で、愛をさけぶ』を作った。あの映画は失った人を心に、再び歩き出すことを決意したラストだった。それから20年後に、スピッツの名曲にインスパイアされた再生の物語に携わるという巡り合わせに胸を熱くしている。
■井手陽子プロデューサー コメント全文
スピッツの「楓」は、決して色褪せることなく、多くの人に長く愛され続けている名曲です。
私にとっても、人生を通して聴き続けてきた曲といっても過言ではありません。
年を重ね、別れを経験するたびに、いつも自分を未来へと導いてくれました。
“楓”の花言葉には、「調和」「美しい変化」「大切な思い出」「遠慮」の意味があります。
人生には、多くの別れがあり、喪失は誰もが経験するでしょう。
その悲しみは、すぐに癒えることはない。それでも、季節は変わらず巡っていく。
流れる時間の中で、様々な感情が複雑に交差する。
忘れられない、忘れたくない想い。新たに生まれる想い。
純粋すぎるがゆえ、ときに残酷な想いを抱え、人はどう生きていくのか。
大切な思い出を胸に、美しく変化する男女の想いを描けたらと思いました。
「楓」から生まれたこの映画が、誰かの人生に寄り添い、未来への希望となることを願います。
映画『楓』アナウンスメント映像
<作品情報>
『楓』
12月19日(金) 公開
公式サイト:
https://kaede-movie.asmik-ace.co.jp
(C)2025 映画『楓』製作委員会