
「ショーン・ベイカー 初期傑作選」が、7月4日(金) より東京・YEBISU GARDEN CINEMAほかにて実施されることが決定した。
iPhoneでの全編撮影に挑戦した『タンジェリン』(2015年) で話題を呼び、貧困層の日常を6歳の少女の瞳を通して描く『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(2017年)、元ポルノスターの男が再起を目指す姿を追った姿を追った『レッド・ロケット』(2021年) といった意欲作を連発。
ケン・ローチやダルデンヌ兄弟といった巨匠から大きな影響を受けながら、偏見や差別にさらされる立場にある人々を内側からありのままに描き出す独自のスタイルを確立し、移⺠、セクシャルマイノリティ、セックスワーカーなどへと光をあてる。人々の境遇や暮らしに正面から向き合いながら常にユーモアも忘れないその姿勢は、初期監督作品からブレることなく貫かれていた。
本特集では、⻑編デビュー作から現在までのショーン・ベイカーが歩んだ軌跡をたどる、日本初公開となる『フォー・レター・ワーズ』『テイクアウト』『プリンス・オブ・ブロードウェイ』『スターレット』の4作品を上映する。
<上映作品>
『フォー・レター・ワーズ』(2000年)
(C)CreFilm. All Rights Reserved
監督・脚本:ショーン・ベイカー
撮影:サム・セルバ
出演:デイヴィッド・アリ、ヘンリー・ベイリン、フレッド・バーマン
ある真夏の夜のパーティーで酔っ払い、戯れ、いさかいを起こす若者たちを描いた⻑編デビュー作。アメリカ郊外に暮らす男子大学生の間で、特有の生々しい会話が飛び交う。リチャード・リンクレイター作品などを彷彿とさせる⻘春のポートレートに、ベイカーの鋭い観察眼が光る。
『テイクアウト』(2004年)

(C)CreFilm. All Rights Reserved
監督・脚本:ショーン・ベイカー、ツォウ・シンチン
撮影:ショーン・ベイカー
出演:チャールズ・チャン、エング・フア・ユー、ワン・ザイ・リー
密入国業者への多額の借金を抱えながら、ニューヨークの中華料理屋で配達員として働く不法移⺠の⻘年の1日を捉えた⻑編第2作目。徹底した社会派リアリズムのスタイルで、マンハッタンに暮らす移⺠たちの厳しい日々を浮き彫りにする。
『プリンス・オブ・ブロードウェイ』(2008年)

(C)CreFilm. All Rights Reserved
監督:ショーン・ベイカー
脚本:ショーン・ベイカー、ダレン・ディーン
撮影:ショーン・ベイカー
出演:プリンス・アドゥ、カレン・カラグリアン、エイデン・ノエシ
ニューヨークのストリートで偽ブランド品を売って生計を立てるラッキーの元へ、かつての恋人が存在すら知らない“息子”を連れてきたことで全てが一変する。いきなり“パパ”になった黒人⻘年と幼い子ども、それを取り巻く人間模様をチャーミングに描く。
『スターレット』(2012年)

COPYRIGHT (C)2012 STARLET FILMS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
監督:ショーン・ベイカー
脚本:ショーン・ベイカー、クリス・ベルゴーク
撮影:ラディウム・チャン
出演:ドリー・ヘミングウェイ、ベセドカ・ジョンソン、ジェームズ・ランソン、カレン・カラグリアン
俳優志望のジェーンは、愛犬のチワワといつも一緒。
※過去に『チワワは見ていた』のタイトルでソフト化済み