クリント・イーストウッドのカッコ良さに圧倒されたドル3部作 +『許されざる者』
イラストレーション:高松啓二

映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。



【水先案内人 高松啓二のおススメ】



『ドル3部作』とは『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』のマカロニウエスタンを指す。

いずれもセルジオ・レオーネ監督、主演クリント・イーストウッド、音楽エンニオ・モリコーネである。



ボクは『用心棒』よりも『荒野の用心棒』を先にTVで観て、元が黒澤明と知ったのは後になってのことだった。初見の面白さは格別のもので映画ファンになるきっかけとなった。やっぱりクリント・イーストウッドのカッコ良さに圧倒された! 無精髭をはやし、ポンチョをまとったヒーローなんて観た事も無く、アメリカ製西部劇とは全く違うバイオレンスとガンアクションに心奪われた。特にマカロニならではの“ドキューン”という銃声は特徴的で夢中になった。



『夕陽のガンマン』のリー・ヴァン・クリーフは、アメリカでチョイ役的存在だったが、ハゲタカのような不敵な面構えは最後までマカロニウエスタンを牽引した。



そして『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』は大予算をかけた叙事詩的作品だ。特にイーライ・ウォラックのトゥーコは演技力でイーストウッドとクリーフを食ってしまう。この作品でクローズアップとオペラ的感覚のレオーネスタイルも確立したのだった。そして、その結晶がイーストウッド監督の『許されざる者』になるのだ。



※早稲田松竹での上映は2Kとなります。



<イベント情報>
早稲田松竹クラシックスvol.224/ドル3部作 +『許されざる者』



2024年11月2日(土)~8日(金) 東京・早稲田松竹



【上映作品】
『荒野の用心棒』
『夕陽のガンマン』
『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』
『許されざる者』



詳細はこちら:
http://wasedashochiku.co.jp/

編集部おすすめ