
映画『石門』が2月28日(金) に公開されるホアン・ジー、大塚竜治監督のデビュー作『卵と石』と第2作の『フーリッシュ・バード』が、日本公開されることが決定した。
北京電影学院で脚本を学んだホアン・ジーと、日本でドキュメンタリー制作に従事した後、2005年中国へ移住した大塚竜治。
また、2作目の『フーリッシュ・バード』では、現代社会の闇へとつながるスマホによって女子高校生の性が搾取される様を描き、一貫して女性の視点や経験を重視し、女性の前に潜む社会的なタブーを映し出すことに挑戦している。
『卵と石』、『フーリッシュ・バード』は、今春にUPLINK吉祥寺ほかで全国順次公開される。
併せて、『卵と石』と『フーリッシュ・バード』のポスターと、両監督のコメントが公開された。
■ホアン・ジー監督 コメント
私の母は、『卵と石』と『フーリッシュ・バード』を鑑賞した時に、彼女は初めて私が中学と高校でどんな困難に直面していたのかを知りました。
そして、母は尋ねました。「どうして私に言わなかったの?」
あなたにも家族や友だちに言えない困難がありますか? もしかしたら、『卵と石』や『フーリッシュ・バード』が、あなたと彼らの間にある『石門』を開くかもしれません。
■大塚竜治監督 コメント
今回『石門』の公開を機に、前作の『卵と石』および『フーリッシュ・バード』が同時公開されることとなり、とても嬉しく思います。映画『卵と石』の制作時に初めてヤオ・ホングイを起用したとき、彼女はまだ13歳でした。第一印象は、彼女の眼差しでした。
<作品情報>
『卵と石』

2012年ロッテルダム国際映画祭でグランプリ(タイガーアワード賞)を受賞した、ホアン・ジー監督の長編デビュー作。脚本はホアンと大塚竜治、撮影と編集は大塚が務めている。舞台の村は、実際にホアンが幼少期を過ごした地。ホアンが8歳の頃に性被害に遭った事実が物語の基となっている。2012年公開当時、中国においてタブー視され表に出てくることのなかった性虐待の問題を描いた本作は世界に衝撃を与えた。中国で大きな社会問題のひとつである、親の都市部への出稼ぎのために親と離れて暮らす「留守児童」の子どもが抱える孤独や、封建的な価値観が残り、女性にとって抑圧的な農村の姿が描き出されている。
【ストーリー】
中国湖南省の田舎町。14歳の少女ホングイは、都会で働く両親と離れて農村に留まり、もう7年ものあいだ叔父夫婦と生活している。幼なじみの男友だちであるアジウと会えるのを唯一の楽しみとしている普通の女の子だが、実は深刻な悩みを抱えていた……。
(C)YELLOW-GREEN PI
『フーリッシュ・バード』

第67回ベルリン国際映画祭のジェネレーション14+部門に出品され、スペシャルメンション賞を受賞した作品。
【ストーリー】
中国湖南省の地方都市。16歳の高校生リンは、出稼ぎに出ている母親と離れ祖父母の家で暮らしていた。学校ではいじめに遭い、家にも居場所がなかったリン。親友と共に高校で盗んだスマートフォンを転売して小遣いを稼ぐようになるが、それをきっかけに街の怪しげな人たちと関わりを持ち始め……。
(C)YELLOW-GREEN PI・COOLIE FILMS
『石門』
2月28日(金) 公開

公式HP:
https://stonewalling.jp/
(C)YGP-FILM