
リーグ戦再開の一戦であり、後半戦の幕開けを告げる一戦である。『明治安田J1リーグ』第20節、2位に勝点6差を離して首位を快走する鹿島アントラーズと、消化ゲームが1試合少ないながら暫定5位に付けるサンフレッチェ広島が激突する。
FIFAインターナショナルウィークのため、2週間ぶりの『明治安田J1』だが、両軍とも中2日のゲームとなる。6月11日に『天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会』2回戦を戦ったのだ。
鹿島は県立カシマサッカースタジアムでJ3のザスパ群馬を迎え撃った。1-0でハーフタイムを迎えると後半から鈴木優磨を投入。すると鈴木は立て続けにゴールを奪うと、86分に3点目をゲット。鈴木は後半だけの出場でプロ入り初のハットトリックをやってのけ、鹿島が4-0で3回戦に駒を進めたのだった。
鈴木はベンチから前半の群馬の変則的なビルドアップを見て「思った以上にウチの強度に相手が嫌がっていたので、『取ったらチャンスだな』と思っていた」と明かした。さらに「キャンプで顔の骨を折ってから、飛び込みに対して、自分の中で『ちょっと躊躇している』と感じていた。今日は非常にいい感覚でしっかりできた。本来は自分の良さなので」と確かな手応えを口にした。
また、この日は安西幸輝が戦線離脱した左SBで溝口修平が存在感を示した。さらに、この中断期間にシント=トロイデンVV(ベルギー)からDF小川諒也、東京ヴェルディからDF千田海人を獲得。
一方、広島は悔しい1-2の敗戦となった5月31日・第19節・川崎フロンターレ戦から5連戦となる。6月4日・8日に『JリーグYBCルヴァンカップ』プレーオフラウンドを戦い、初戦はアビスパ福岡が1-0、第2戦は広島が2-1、延長戦、PK戦の末に広島が勝ち上がった。6月11日の『天皇杯』2回戦では九州リーグで戦うBrew SAGAと対峙。ケガ明けで徐々に出場時間を伸ばしていたFWマルコス・ジュニオールが今季初先発し、立ち上がり早々にゴールを決めると、33分に追加点もマーク。前半の内に1点返されたが、途中出場のFW前田直輝が81分に4月の鹿島戦以来となる得点を決めて勝負あり。柏レイソルから加入したFW木下康介が早速先発出場するなど、後半戦に向けて明るい材料が揃った『天皇杯』となった。
リーグ戦での両クラブの対戦成績は32勝11分24敗で鹿島が勝ち越し、直近10試合では4勝3分3敗と広島が形勢逆転となる。4月・第9節の対戦では前記の通り、加入2戦目で初先発した前田が22分にこぼれ球を押し込んだ。その後も攻め込むが追加点には届かず、後半は徐々に鹿島ペースに移るも広島は気迫みなぎる守備でゴールだけは許さず、ウノゼロで勝ち切った。
果たして、後半戦のスタートを白星で飾るのは鹿島か、広島か。『明治安田J1』第20節・鹿島×広島は6月14日(土)・県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。
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