鴻上尚史のプロデュースユニット KOKAMI@network新作公演に小関裕太、臼田あさ美、太田基裕、安西慎太郎が出演
KOKAMI@network vol.21『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』メインビジュアル

鴻上尚史のプロデュースユニット「KOKAMI@network」(コーカミネットワーク)第21回公演『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』が、2025年8月31日(日) から9月21日(日) に東京・紀伊國屋ホール、9月27日(土)・28日(日) に大阪・サンケイホールブリーゼで上演される。



『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』は、「生きのびること」をテーマとして、日本の民話「鶴女房」のその後の世界と、ある家族を中心とした現実の世界が交錯しながら展開されていくオリジナル新作。

ふたつの世界が複雑に絡み合いながら、「生きる」ことの本質に迫る。物語はある売れない作家が残した遺書のような小説「帰ってきた鶴」から始まり、残された者と「生きのびること」を描く。



現代では宮瀬陽一、物語世界で与吉を演じるのは、繊細な演技力で舞台・ドラマ・映画などジャンルを問わずに活躍している小関裕太。現代では篠川小都、物語世界でおつうを演じるのは、今年のドラマ『御上先生』で、その存在感が話題となり活動の幅を広げる臼田あさ美。現代では相馬和彦、物語世界で馬彦を演じるのは、ミュージカルや舞台を中心に数々の人気作品で活躍し、その確かな演技力で存在感を発揮している太田基裕。現代では結城慎吾、物語世界で吾作を演じるのは、俳優としての活動だけでなく、2020年には自身で企画・プロデュース・主演を務めたひとり舞台『カプティウス』を上演するなどクリエイティブ分野にも活動の場を広げている安西慎太郎。また、作・演出の鴻上とキャスト4名によるコメントが到着した。



■作・演出:鴻上尚史 コメント
日本人なら誰もが知っている鶴女房のラストは、切なく、かっこいいものです。去っていく鶴は圧倒的に美しい。けれど、残されたものは、哀しい。もし、去った鶴が戻って来たとしたら。そして、村の中で夫とふたりで生活を始め、子どもまでできたとしたら。

どんな人生になるのだろう。かっこよく去らず、戻ってきたことは果たしてよかったのか。この物語は、売れない作家である宮瀬陽一が残した遺書のような小説から始まります。それが、「戻ってきた鶴」の話でした。ただ、出版社は、小説誌に載せることを断り、未完になります。宮瀬の担当編集者だった相馬和彦は、宮瀬の妻であり、宮瀬と違って売れっ子作家である篠川小都に、宮瀬の小説の続きを書いてほしいと迫ります。夫の作品を妻が引き継ぎ、完成させれば、間違いなく話題になるだろうと考えたのです。悩みながらも、小都は、「鶴女房」の世界を書き始めます。そこでは、小都は、鶴女房として登場します。夫はもちろん、亡くなった宮瀬です。物語は、現実の小都の世界と、鶴女房の世界を往復しながら展開します。現実の世界では、小都には小学三年生の息子、由自がいて、担任は、大学時代の後輩である、結城慎吾です。
由自とのコミュニケーションに悩む小都は、結城を頼り、結城は小都のために懸命に尽くそうとします。「鶴女房」の世界では、ふたりはさまざまな試練に出会います。夫役に、小関裕太さん。妻役に、臼田あさ美さん。編集者の相馬和彦役に、太田基裕さん、担任役に安西慎太郎さんという、じつに魅力的な人たちに集まってもらえました。
どうか、ご期待下さい。テーマは、「生きのびること」。どんな状況になっても、どんなにつらくても、どんなに大変でも「生きのびること」です。



■小関裕太 コメント
今回、初めてご一緒させていただく鴻上さんと、僕にとって初めての紀伊國屋ホールでの公演作品となり、とてもワクワクしています。
今作は鴻上さんのオリジナル脚本なのですが、プロットを読ませていただき、「生きる」ということを考えさせられ、この物語に飛び込んでみたいと思いました。
先日、鴻上さんとこの作品についてより深くお話しする機会をいただいたのですが、日本の舞台界を引っ張ってきた偉大な方でありながら、丁寧に同じ目線で向かい合ってくださる姿勢が印象深く感銘を受けました。
さて今夏の終わり、この作品が創り上げられた公演期間にどんな景色が見られるか、物凄く楽しみです。


観に来てくださる方の心に残るひと作品になりますように。真心込めます。



■臼田あさ美 コメント
この度『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』に出演させていただくことになりました。私自身、演劇の舞台に立つのが8年ぶりということもありますし、演出の鴻上さんをはじめ、共演の皆様とも初めましてなので、全く先が見えません。足を運んでくださった方々に、楽しんでいただけるよう、日々のお稽古を大事に、心を通わせて作り上げていきたいと思います。なんて落ち着いて言葉をまとめてみましたが、やはり想像をするととんでもなく緊張するので、今はあまり考えすぎずに、作品の栄養になるようなことをどんどん吸収して頑張ります! 頑張りましょう!



■太田基裕 コメント
演出の鴻上尚史さんとは以前、ミュージカルでご一緒させていただきました。思慮深い方という印象で、楽しく共に作品を構築させていただきました。
今回もまたどのような作品になるのか、自分自身への挑戦、学びも得ながら、キャスト・スタッフの皆様と素敵な作品になる様、精進したいと思います。
劇場でお待ちしております。



■安西慎太郎 コメント
『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』。今、とてもワクワクしています。
脚本・演出の鴻上さんとは以前ご一緒した時にとても刺激的な時間を過ごさせていただき、改めて演劇の面白さと可能性を肌で感じました。


キャストの皆様も全員初めましての方達なのですが、こうして新しい人々と出会えること、物語の中で役として出会える事を幸せに思います。
また、観劇者であるお客様が一生忘れる事のできない記憶に残る作品にできたらと思っています。是非、劇場へお越し下さい。



【ストーリー】
去っていくものは美しい。けれど、残されたものは哀しい。売れない作家である宮瀬陽一が残した遺書のような物語は、日本人なら誰もが知っている「鶴女房」のその後を描いた小説だった。鶴であることが夫にばれ、遠くの空に旅立った鶴が、もし戻ってきたとしたら。村の中で、ふたりは、どんな人生を始めるのか。だが、その物語は、小説誌の掲載を断られて、未完で終わっていた。宮瀬の担当編集者だった相馬和彦は、宮瀬の妻であり、夫と違って売れっ子作家の篠川小都に、この続きを書いて下さいと迫る。小都は、悩んだ末、夫のことを知りたくて、夫の作品に没入していく。物語は、小都の小学三年生の息子、由自と、小都の大学の後輩であり、担任の結城慎吾との関係から生まれる現実の世界と、「鶴女房」のその後の世界のふたつを、交互に往復しながら展開される。

テーマは「生きのびること」。どんなことがあっても「生きのびること」。



<公演情報>
KOKAMI@network vol.21『サヨナラソング ー帰ってきた鶴ー』



作・演出:鴻上尚史



【出演】
小関裕太 臼田あさ美
太田基裕 安西慎太郎
三田一颯/中込佑玖(Wキャスト)
渡辺芳博 溝畑藍 掛裕登 都築亮介



【東京公演】
2025年8月31日(日)~9月21日(日)
会場:紀伊國屋ホール



【大阪公演】
2025年9月27日(土)・28日(日)
会場:サンケイホールブリーゼ



公式サイト:
https://www.thirdstage.com/knet/sayonarasong/

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