Chim↑Pom from Smappa!Groupの個展『穴の中の穴の中の穴』が、10月11日(土)~11月9日(日)、天王洲のANOMALYで開催される。
Chim↑Pom from Smappa!Groupは、現代社会のリアルに全力で介入し、ユーモアを交えつつ切迫感を持ったプロジェクトを実践、作品を制作しているアーティスト・コレクティブだ。
今回は、都市のインフラに口を開けるマンホールや下水の穴といった多層的な「穴」と、宇宙デブリなどの「屑や瓦礫」を主題とする。これまでにも、奈落のメタファーや都市論における都市を結ぶ送電線やパイフラインとしての「穴」をテーマとした作品を展開してきたが、今回初めて「宇宙デブリ」をテーマとした作品を発表する。これら規模や次元の異なるものを横断し、重ねることで、まさに「穴の中の穴の中の穴」のように、入れ子状に押しやられる「不要」や「欠如」「不可視」の構造を露わにする。
宇宙デブリとは、科学技術の進展が“生産”し続ける廃棄物であり、現代における「ゴミ」の極限的形態でもある。それらは人類の活動が生み出す不可避的な余剰や浪費の痕跡でもあり、無意味な残骸であると同時に、文化を批評する記号が散りばめられているとも捉えられる。
ほかにも、ビルの構造体やスラブに廃棄物を挟みながら積み重ねた彫刻《ビルバーガー》シリーズの新作を制作。都市空間の「穴」に積み重なった廃棄物の様相をしており、社会の周縁や日常の隙間で「不要物」として廃棄される存在を可視化した「スクラップ・アンド・ビルド」の象徴にも見える。
《ビルバーガー / また明日も観てくれるかな?》2018、ラムダプリント、アルミニウム、H120xW120cm
また、日常の細部に潜む微視的な「残骸」や「穴」を象徴化する《垢太郎》シリーズの新作も登場。世界中のアーティストたちから収集されたオーガニックな垢から生成される《垢太郎》はミクロの世界へと私たちの視線を誘う。マクロとミクロを行き来しながら、見えないものを見ようとする想像力を働かせたい。
また、同時期に天王洲で開催されるMeet Your Art・アートエキシビションでは、小室哲哉とのコラボレーションで新作パフォーマンスを発表するという。
《奈落》王城ビルの吹き抜け空間、スラブ、ワイヤー、サウンド、ミクストメディア、「ナラッキー」展示風景、東京、2023 撮影:森田兼次
<開催情報>
Chim↑Pom from Smappa!Group『穴の中の穴の中の穴』
会期:2025年10月11日(土)~11月9日(日)
会場:ANOMALY
時間:12:00~18:00、11月5日(水)~11月9日(日)は10:00から
休廊日:日月祝(11月9日は開廊)
公式サイト: https://anomalytokyo.com/top/

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