「四月大歌舞伎」上演作品発表 八代目菊五郎が音羽屋ゆかりの『裏表先代萩』に挑む! 勘九郎・七之助が受け継ぐ『浮かれ心中』も
左から)八代目尾上菊五郎、中村勘九郎、中村七之助

令和8(2026)年4月2日(木) から27日(月) まで東京・歌舞伎座で上演される「四月大歌舞伎」の上演作品が発表された。



このたび昼の部での上演が決定したのは、『裏表先代萩』。

江戸時代、仙台藩で実際に起きた伊達家のお家騒動を題材として、歌舞伎でも多くの作品が創作された。中でも、時代物の大作『伽羅先代萩』は数多の名優たちにより洗練された舞台が創り上げられ、現在でも上演を重ねる人気作だ。今回上演が発表された『裏表先代萩』は、仁木弾正や乳人政岡が活躍する『伽羅先代萩』の名場面を「表」、世話物らしい小悪党・下男小助の物語を「裏」として、「表」と「裏」の物語が交互に展開。三世尾上菊五郎が初演した下男小助の役は、その孫にあたる五世菊五郎が自身の襲名披露をはじめとしてたびたび手がけ、音羽屋ゆかりの作品となった。今回は父・七代目菊五郎が平成30(2018)年4月に東京・歌舞伎座で手がけて以来の上演で、令和7(2025)年に大名跡を襲名し、各地での襲名披露興行が大きな賑わいを見せる八代目菊五郎が、音羽屋ゆかりの『裏表先代萩』に初めて取り組むことでも注目される。



一方、夜の部で上演される『浮かれ心中』は、十八世中村勘三郎が歌舞伎として初演した傑作喜劇。井上ひさしの初期の代表作『手鎖心中』を原作とし、昭和48(1973)年に東京・東京宝塚劇場で中村扇雀(四世坂田藤十郎)主演により舞台化。江戸文化の百花繚乱を極めた蔦屋重三郎や、綺羅星のような才能の戯作者たちが競い合って絵草紙を創り上げた庶民文化の爛熟期を舞台に、材木問屋の若旦那が数々の馬鹿馬鹿しい騒ぎを引き起こす。人を笑わせることが大好きで、絵草紙の戯作者として話題を作り有名になりたいと願う主人公が、幕府を批判した作品で手鎖を受けたことに喜び、ついには吉原の傾城を巻き込んでの茶番の心中を企てるが……。平成9(1997)年8月に十八世勘三郎(当時五代目勘九郎)が歌舞伎として初演するとたちまち評判となり、その後再演を重ねた。父・勘三郎から受け継いだ中村勘九郎は、平成28(2016)年4月に東京・明治座で初めて手がけ、令和4(2022)年7月に大阪・大阪松竹座で再演。今回は勘九郎と共に中村七之助も出演し、満を持して東京・歌舞伎座での上演となる。

宙乗りならぬ、“ちゅう乗り”が披露される人気作として期待が高まる。



<公演情報>
令和8年4月歌舞伎座「四月大歌舞伎」



【演目】
昼の部『裏表先代萩』ほか
夜の部『浮かれ心中』ほか



令和8(2026)年4月2日(木)~27日(月)
会場:東京・歌舞伎座
休演:4月10日(金)、20日(月)



「四月大歌舞伎」公演情報ページ
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/971

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