
パルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』が、2025年9月22日(月) から28日(日)、11月7日(金) から16日(日) に東京・東京芸術劇場プレイハウスで上演されることが決定。10月には岡山、広島、福岡、兵庫、愛知での上演も予定している。
ドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナーが遺した未完の戯曲『Woyzeck』。今日まで、時代を超えてさまざまな形で解釈され、観客に新たな驚きと感動を与え続けてきた。今回の脚本は、2017年にロンドンのオールド・ヴィック劇場で上演され、高い評価を集めた、ジャック・ソーンが翻案を手がけたバージョン。ビューヒナーの原作を現代的に解釈し、冷戦下の1981年ベルリンを舞台に、政治的緊張感と心理的・感情的な深みを強調したドラマでロンドンの観客を圧倒した。この重厚感ある新バージョンを、日本で初めて上演する。舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でその名を知られるソーンの手によって、現代にアップデートされた今回の『ヴォイツェック』は、過去のトラウマと自身の心の闇と闘いながら生きるヴォイツェックの姿を通じて現代社会のさまざまな問題を浮き彫りにし、内面的な葛藤に直面する現代人の姿を映し出す。
本作の演出を手がけるのは、米国アクターズスタジオ大学院演出学科を日本人で初めて卒業し、小田島雄志・翻訳戯曲賞、紀伊國屋個人賞、読売演劇大賞優秀演出家賞ほか、多くの受賞歴を持ち、2018年より新国立劇場の芸術監督を務める小川絵梨子。主演ヴォイツェック役は、舞台『台風23号』や映画『雨の中の慾情』、『劇場版 アナウンサーたちの戦争』などに出演し、さまざまなフィールドでその強烈な存在感を持って観客を魅了し続ける森田剛が演じる。パルコ・プロデュース公演でも、宮本亞門演出『金閣寺』、いのうえひでのり演出『鉈切り丸』、行定勲演出『ブエノスアイレス午前零時』、鄭義信演出『すべての四月のために』、ショーン・ホームズ演出『FORTUNE』で主演を務め、さまざまな演出家のもと難役を演じてきた森田が、初の小川演出作品で暗い過去に苦しみながらも愛を求めるヴォイツェック役に挑む。
そのほか、ヒロインのマリー役で伊原六花、ヴォイツェックの母親とマギーの二役で伊勢佳世、ヴォイツェックの同僚アンドリュー役で浜田信也、大尉役で冨家ノリマサ、医者役で栗原英雄が出演する。
■森田剛 コメント
19世紀前半の戯曲ですが根底には純粋な愛をテーマにしていて、現代に置き換えてもリンクする部分があると思います。痛みや苦しみを抱き、自分と向き合うヴォイツェックという人物に対して理解できる部分がたくさんあるので、舞台で表現することが今から楽しみです。
ぜひ劇場へ生のお芝居を観に来てください。この作品を通じて何か感じること、救われることがあると思うので、きっと多くの方たちに共感していただけると思います。
■伊原六花 コメント
小川絵梨子さん演出の舞台は何度も拝見し、いつかご一緒できたらと願っていました。なので今回、参加できると聞いた時はとても嬉しかったです。
まだ翻訳台本を読んだだけですが、このヴォイツェックを森田さんが、この登場人物たちを素敵なキャストの皆さんが……と想像するとワクワクが止まりませんでした。
小川さんの演出を受けて、自分の中で未知なる発見をするかもしれません。沢山の期待を胸に、稽古に挑みたいと思っております。
■伊勢佳世 コメント
出演のお話をいただいた時、自分の役を責任をもって表現できるのか、すごく悩みました。ですが信頼する小川絵梨子さんが演出し、この素敵な出演者の皆様との作品作りは、きっと面白い舞台になるんだろうな、とも思いました。
お金さえあれば……という現代にも通じる問題。
どんな作品を立ち上げられるか、私自身も熟慮しながら、稽古に挑みたいと思っております!
■浜田信也 コメント
社会によって個人の尊厳が奪われ、人への共感が欠如していく様子が、ヒリヒリと息苦しさをもって描かれた作品です。
いつも客席から見ていたステキな方々とご一緒できることが、緊張しつつもとても嬉しく光栄です。答えの出ない問題を、最後まで皆さんと一緒に考え続けたいです。
■冨家ノリマサ コメント
この名作と言われる『ヴォイツェック』に出演が決まり、嬉しさと共に沸々とする気持ちが入り混じっております。いただいた役も、小手先では到底敵わないことを原作台本を読んで理解できるので、僕にとっては挑戦です。
演出の小川絵梨子さんをはじめ、主演の森田剛さん他全キャスト“はじめまして”のカンパニーで、この作品がこの先どうなって行くのか? 今から楽しみでしょうがない。
観て下さるお客様とこの作品を同じ空間で共有する日を楽しみにしています。
■栗原英雄 コメント
今は正直言って、とても大変な戯曲を引き受けてしまったなぁと。
しかし、それを上回る程の小川絵梨子さんが演出することへの期待と喜びの中に居ます。
主演の森田さんや初めての方々との共演にワクワクしております。
作品の持つ力強さ、メッセージをお伝えできるよう精進します。皆様劇場でお会いしましょう。
小川絵梨子 動画コメント
<公演情報>
パルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』
原作:ゲオルク・ビューヒナー
翻案:ジャック・ソーン
翻訳:髙田曜子
上演台本・演出:小川絵梨子
出演:森田剛 伊原六花 伊勢佳世 浜田信也/中上サツキ 須藤瑞己 石井舜 片岡蒼哉/冨家ノリマサ 栗原英雄
【東京公演】
2025年9月22日(月)~9月28日(日)
2025年11月7日(金)~11月16日(日) ※リターン公演
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
【岡山公演】
2025年10月3日(金)~5日(日)
会場:岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場
【広島公演】
2025年10月8日(水)・9日(木)
会場:広島JMSアステールプラザ 大ホール
【福岡公演】
2025年10月18日(土)・19日(日)
会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール
【兵庫公演】
2025年10月23日(木)~26日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【愛知公演】
2025年10月31日(金)~11月2日(日)
会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
公式サイト:
https://stage.parco.jp/program/woyzeck/