「50年、100年と続けられるように」日本上演40年目のミュージカル『アニー』が開幕

日本上演40年目を迎える丸美屋食品ミュージカル『アニー』が2025年4月19日より東京・新国立劇場中劇場で上演中だ。初日を前にした18日、同劇場で初日前会見が行われた。

舞台は1933年、世界大恐慌直後のニューヨーク。「いつか本当の両親が迎えに来る」と信じながら孤児院で暮らしていた11歳のアニーは、ある日、大富豪オリバー・ウォーバックスの秘書グレースと出会い、ウォーバックス邸で休暇を過ごすことに。前向きなアニーに惹かれたウォーバックスは、懸賞金をかけてアニーの両親を探そうとするも、お金目当てで悪巧みをする人も現れて......。ミュージカル『アニー』は、1924年からアメリカで新聞連載がスタートした漫画「ザ・リトル・オーファン・アニー（小さい孤児アニー）」をもとに、1977年にブロードウェイのアルヴィン劇場（現ニール・サイモン劇場）で初演。日本では1978年に東宝により初演され、1986年4月に日本テレビ主催公演がスタート。今回は86年公演時から40年目を迎える。

今回も「チーム・バケツ」「チーム・モップ」の2チームで上演される本作でアニー役に選ばれた丸山果里菜（チーム・バケツ）は「アニー役に決まったときは、『本当にアニーなの？』というぐらい夢の中にいるようで、めちゃくちゃ嬉しかったです」と振り返る。「稽古をして、衣装を着て、本当にアニーなんだなって。とにかく元気で明るさ100％のアニーを演じたいです。舞台を成功させたいです」と意気込みを語った。

同じくアニー役の小野希子（チーム・モップ）は「私もオーディションに受かったときは夢のような気持ちでした。初日はすごく緊張する......でも楽しみな気持ちもあるので、千秋楽まで頑張ります」と挨拶した。

今回で8度目のウォーバックス役を演じる藤本隆宏は「40年目という記念すべき公演。40年続くことって、すごいですよね。いかにこの作品が素晴らしい作品で、愛されている作品なのかを感じながら演じていきたいです。今年の我々の芝居がダメだったら、来年がないわけで（笑）。50年、100年と続けられるように、そのバトンを渡せるように精一杯演じていきたいと思っています」と語った。アニー役のふたりについても「すごく純粋。受け答えなどを準備する子も多い中で、自分の言葉で語ろうとするピュアさがすごくいいなと思っています。そんなアニーのふたりとの本番を楽しみにしています」。

稽古で印象的なエピソードを問われた、ルースター役の赤名竜乃介は「稽古最終日に『Easy Street』の振付が変わったんです。最後の最後まで作品がよくなるように、キャスト・スタッフみんなで高みを目指して頑張っている感じが、エンターテインメントだと思いました」と振り返る。

グレース役の愛原実花は「稽古場の雰囲気がとても良くて、毎日稽古場にいくのが楽しくて幸せでした。

長きにわたって愛される作品ということで、「愛してやまないもの」を問われたハニガン役の須藤理彩は「睡眠です。子どもたちよりも比較的長い時間寝てしまう。今回は体力も使うので、いっぱい寝て、体力を維持したいと思います」と話し、リリー役の浜崎香帆は「美味しいものです。今回は丸美屋さんにたくさんの美味しいものをいただいて、エネルギーチャージさせてもらいました。疲れているときも、本番前も、本番後も、ご飯を食べたら元気になります」などと語った。

東京公演は5月7日(水)まで（4月24日12:00回、4月27日16:30回に舞台手話通訳公演を実施）。8月に長野、大阪、愛知で上演予定。

取材・文・撮影（会見写真）：五月女菜穂

＜公演情報＞
丸美屋食品ミュージカル『アニー』

演出：山田和也

出演：
丸山果里菜／小野希子（Wキャスト）
藤本隆宏　須藤理彩　愛原実花　赤名竜乃介　浜崎香帆　森田浩平　他

【東京公演】
日程：2025年4月19日(土)～5月7日(水)
会場：新国立劇場 中劇場

【長野（上田）公演】
日程：2025年8月2日(土)
会場：サントミューゼ 大ホール

【大阪公演】
日程：2025年8月15日(金)～8月20日(水)
会場：梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

【愛知（名古屋）公演】
日程： 2025年8月29日(金)～8月31日(日)
会場：愛知県芸術劇場 大ホール

チケット情報：
https://w.pia.jp/t/annie/（https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2556769&afid=P66）

公式サイト：
https://www.ntv.co.jp/annie/