Text:小川智宏 Photo:ヤオタケシ、藤井拓
2019年のさいたまスーパーアリーナにはじまり、2020年のAICHI SKY EXPO、2021年の幕張メッセと歴史を築いてきた04 Limited Sazabysのスペシャルなワンマンライブ『YON EXPO』が帰ってきた。じつに「04」年ぶりの開催となった『YON EXPO’25』。
そもそも『YON EXPO』は普通のワンマンライブではない。メンバー4人がビシッとスーツに身を包んで登場した初回、空港の「Terminal」をコンセプトにコロナ禍からの華々しい復活を告げた第2回、そして「Yon Express」というテーマで運送会社に扮してみせた第3回。毎度ひとつのコンセプトを掲げ、ステージセット、ライブ本編で流す映像コンテンツなどを徹底的に作り込み、ライブ以外でも来場したファンが楽しめる仕掛けをいくつも用意し……つまり、参加者を思いっきりエンターテインする気まんまんの「お祭り」なのである。GEN(vo/b)は今回のライブ中、この『YON EXPO』を「大人の文化祭」と表現していたが、まさにそのとおり。ファンも、メンバーを含めたフォーリミチームも、全員で寄ってたかって04 Limited Sazabysを遊び倒すのがこのイベントなのである。今回もそのお祭りっぷりは健在。ライブ会場となるメインアリーナのほか、会場にはさまざまなゲームを楽しめるアミューズメントエリアや、RYU-TA(g)率いる「麺や おがた」をはじめ飲食ブースが建ち並ぶフードエリアが設置され、あいにくの空模様にもかかわらず、多くのファンが早くから『YON EXPO』を楽しんでいた。
さて、今回の『YON EXPO』のコンセプトはカーレース。レーシングチーム「YON RACING」に所属するレーサー4人がここTOYOTA ARENA TOKYOで開催される『F-04 Grand Prix』に参戦、熱い戦いを繰り広げるというものである。そのコンセプトどおり、ステージには市松模様がデザインされたゲートやピットが置かれ、その端には巨大なチェッカーフラッグが掲げられている。
会場内に往年のF1中継のテーマソングとしておなじみ、T-SQUAREの「TRUTH」が流れると、いよいよライブがスタート。GEN(vo/b)、KOUHEI(ds)、RYU-TA(g)、HIROKAZ(g)、4人の「レーサー」を紹介するムービー(これも毎度のことながらガチガチに作り込まれている)が流れると、GENの「ついてこれる?」という掛け声とともにスタートシグナルが鳴り響き、この日の1曲目「Every」が始まった。ステージを覆っていた幕が落ちると、そこにはお揃いのレーシングスーツを纏ったフォーリミの姿。途端に湧き上がった歓声が、オーディエンスの期待のほどを感じさせる。一度スタートを切ってしまえば、息つく暇もないスピードでフォーリミのライブは加速していく。
続けざまに披露された「climb」、さらに「振り落とされるなよ!」というGENの叫びから突入した「swim」と、一気にアリーナ中が熱くなっていった。早くもクラウドサーフやサークルモッシュが生まれるなか、4人の鳴らす音はとてもソリッド。KOUHEIの叩き出すビートはパワフルに暴れ回り、RYU-TAのストロークもHIROKAZの弾くフレーズもいきなりフルスロットルである。その真ん中でベースを弾いて歌うGENの声もそう。2日目ということもあるのだろう、完全に仕上がっている。
「たった今、レースの火蓋が切って落とされました」と、アリーナが揺れに揺れた4曲目「kitchen」を終えてGENが力強く宣言すると、ますます「レース」は激戦の様相を呈していく。「Galapagos」「Galapagos II」の必殺コンボでは、バックに映されるおなじみの映像もパワーアップ。フォーリミの4人をはじめ登場人物が軒並みムッキムキになっていて、もちろんそんな仕掛けもオーディエンスの盛り上がりをブーストしていった。そしてここで投下されたのが、EP『MOON』に収録されていたJUDY AND MARYのカバー「mottö」である。音源で聴いた時点でそのハマりっぷりは明らかだったが、いつの間にかすっかりフォーリミの曲になっていて、それはフロアの歓迎ぶりを見ても明らかだった。
想定を超えた盛り上がりに驚きを見せながらも「今日はエンジンの調子がかなりいい」とGEN。確かに、レースでいえばまだ第1コーナーを回ったくらいだが、始まる前は涼しいくらいだった場内の空気もいつの間にかめちゃくちゃ暑くなってきた。熱気を全身に浴びながら、フォーリミはその後も次々と楽曲を繰り出してフロアとの距離を詰めていく。
イントロが鳴った瞬間に歓声が沸き起こった「夕凪」から続けて披露された「kiki」では、リズムに合わせて飛び跳ねるオーディエンスの姿が圧巻の光景を作り出し、控え室に戻って思い思いに過ごすメンバーがレースクイーンに誘われレース中なのにホイホイ飲み会について行く……という幕間ムービーを経て、4人がレーシングスーツからいつものスタイルに戻って始まった後半戦では、「monolith」や「fiction」、「Grasshopper」といった鉄板曲が会場の一体感をさらに高めていく。「midnight cruising」でこの新しいアリーナに満天の流星群を描き出すと、ライブはあっという間に終盤だ。
「早めの『今年もありがとうございました』と『来年もよろしくお願いします』を込めて」と「Letter」を届けると、「こんないい時間、いい空気が永久に永久に続きますように」と始まった「hello」へ。大きなシンガロングが会場中に響き渡り、鮮やかなクライマックスを刻んでいく。
その後、再びの茶番ムービー(レースクイーンと行った飲み屋がぼったくりバーで、支払いを押し付けられたKOUHEIがボコられるという内容)から始まったアンコール。顔中包帯を巻いて登場したKOUHEIが手にしていた新聞(来場者にも配られた)に書かれた《全員優勝》という文字と、「フォーリミの日、2026年4月4日(土)は空けておけ!」という意味深な言葉を読み上げると、彼らは「Terminal」、そしてライブの締めといえばこの曲、「Give me」を演奏、最後まで盛り上げ切って2日間の『YON EXPO』を締め括った。終わってみればあっという間、最高に楽しいフォーリミの音楽との時間だった。思わせぶりな「予告」はフォーリミからの再会の約束。GENは「その頃には新曲も……」とも言っていたので、それも含めて期待しまくって待っていようと思う。
<公演概要>
04 Limited Sazabys『YON EXPO’25』
11月8日(土)・9日(日) 東京・TOYOTA ARENA TOKYO
【DAY2(11/9) Set List】
Every
climb
swim
Kitchen
days
Galapagos
Galapagos Ⅱ
mottö
fade
discord
夕凪
kiki
monolith
fiction
Grasshopper
GATE
Night on
magnet
midnight cruising
Letter
hello
soup
Horizon
Squall
en1. Terminal
en2. Give me
■セットリスト プレイリスト
DAY1(11/8): https://04ls.lnk.to/yonexpo25_1
DAY2(11/9): https://04ls.lnk.to/yonexpo25_2
04 Limited Sazabys 関連サイト
オフィシャルサイト: https://www.04limitedsazabys.com/
X: https://twitter.com/04LS_nagoya
Instagram: https://www.instagram.com/04limitedsazabys_official/
YouTube: https://www.youtube.com/user/04LimitedSazabys
LINE: https://line.me/R/ti/p/@04limitedsazabys
Official FC「YON TOWN」: https://sp.04limitedsazabys.com/

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