

9R決勝は九州4車の3番手、山田庸平のVに期待
先輩記者・野口「大会前から九州勢の層の厚さを感じていたけど、4車が決勝に乗ったね」
若手記者・造田「それも、若手の⑥阿部、自力型として実績ある④北津留、地元エースの①山田、ベテランの③井上とバランス良く勝ち上がりました」
野口「九州4車の先頭は阿部。任されたことに関して、ラインから優勝者を出そうという責任感を持って走る選手だと思う」
造田「前受け(誘導員のすぐ後ろにつく)から突っ張り先行(他選手が先頭に立つのを許さずに自分が逃げる)を狙って、別線を出させないように心がけるでしょう」
野口「だが⑦木村は絶好調。
造田「しかも、上がり(ゴール前の残り半周のタイム)が11秒4と11秒5という好タイムで2日とも逃げ切りました。勝ち方も秀逸です」
野口「でも九州勢も地元地区の意地がある。阿部は木村を前に出さないように残り2周からスピードを上げるはず。駆ける距離が長過ぎて阿部のスピードが鈍れば木村が近づいてくるかもしれないけど、そうなれば北津留が阿部の後ろからスパートして先頭に出る『2段駆け』になるはず」
造田「それだと、北津留とその後位の山田のV争いでしょうか」
野口「そうだね。でも武雄の直線は長い。山田は北津留を抜き去るだけの差し脚を備えている。優勝は山田だろう。2着は北津留か、山田の後ろの井上が有力じゃないかな」
造田「単騎の②纐纈(こうけつ)はどうでしょう。今回、初日特選では外から北津留の後位を奪って1着。準決でも外から木村―大矢の後ろに割り込んで3着を確保しました。シビアな位置取りを決勝でも見せるかもしれません」
野口「阿部の後位を狙ってくることもないとはいえない。だが位置取りに脚を使ってしまうと、山田や木村を相手に優勝は難しいんじゃないかな。
造田「とはいえ纐纈が脚をためたとしても優勝の可能性は高くないでしょう。他人任せにしないで何かしらアクションを起こすかもしれません」
野口「もし纐纈が阿部の後ろをあっさり奪えれば波乱もあるね。山田、井上、纐纈、木村の誰が勝ってもおかしくない展開になるかも。でもそれは簡単じゃないと思うよ」