
圧巻の捲り勝利で準決勝入りを決めた脇本雄太
準々決勝Bの8R、脇本雄太(36)=福井・94期・SS=がグランプリスラマーの走りを見せつけた。終HSで仕掛けると、後続を置き去りにしてバックを取る猛ダッシュ。
だが本人の顔は深刻。腰の状態が悪く、「自力を出して着はいいが、感覚としては到底、納得いくものではない」と自己評価した。
修正点すべき点についても「いっぱいあるが、とてもじゃないが今開催で直るものじゃないのでキープ」。現状維持で戦うが、それでも十分戦えることはこの日に証明した。
そして、弟の脇本勇希(26)=福井・115期・S1=が兄に続いた。10Rの準々決勝Aで3着に入り、初のGⅠ準決進出。「3回目のGⅠで準決なんて出来過ぎ」と困惑気味の笑顔を見せた。
「単騎で脚を使っていなかったので、おこぼれをもらったという感じ」と謙遜したが、中野慎詞-佐藤慎太郎の後位から嘉永泰斗-荒井崇博の後位へのスイッチは俊敏だった。
決勝での兄弟連係について弟は、「準決でやることをやるだけです」。あまり色気は見せなかったが、先に兄が決勝を決めればきっと燃えてくるはずだ。

GⅠで初めて準決勝に進んだ脇本勇希