【ボートレース浜名湖・GⅠ周年記念】「目標に向かっている途中」最高峰の頂点を目指す50歳が3カド強攻でV グランプリとクラシックへの切符を得て「ダブルでうれしい」

優勝カップを手に喜ぶ原田幸哉



 浜名湖ボートのGⅠ開設72周年記念「浜名湖賞」(優勝賞金1200万円)は最終日の8日、12Rで優勝戦を争い、2号艇の原田幸哉(50)=長崎・76期・A1=が3カドに持ち出して1着。今年5回目、GⅠ通算20回目のVを挙げた。


 2着は6号艇の上田龍星、3着は1号艇の茅原悠紀で、3連単は2万5250円(62番人気)。

 6日間の売上額は75億2386万7100円で目標の70億円をクリアし、大会史上最高額だった2年前の70周年(90億464万8700円)に次ぐ、大会2番目の売上額を記録した。


【ボートレース浜名湖・GⅠ周年記念】「目標に向かっている途中」最高峰の頂点を目指す50歳が3カド強攻でV グランプリとクラシックへの切符を得て「ダブルでうれしい」

優勝戦の1周2Mを先頭で折り返す原田幸哉



■ヒーロー

 チャンスは絶対にものにする。無類の勝負強さを誇る原田幸哉が、3カドからの強攻でVを手にした。

 枠なりに入って当たり前の近代ボートレースで、2号艇ながら3コースに持ち出す作戦がズバリ。「2号艇で自分から3コースに出たのは多分、一度もない。スリットからの伸びが取りえだったので、自分の好きにさせてもらった」

 そしてトップタイミングを踏み込むとぐいっと伸びて、内に引っかかりながらも迷わずまくって先制。いい勢いだった5コース丸野一樹のまくり差しは1Mに激突し、勝負は決した。

 エース機を手にし、序盤から評判のパワー。2日目を終えるころには「すごいエンジンだと分かって、後輩の桑原悠君には『今節は(優勝を)取りに行こうかな』と話していた」。照準を一点に定めた。

 ただ、Vへの最短ルートである予選トップは、予選最終走の不良航法で逃すことになった。
それでも「自分のターンミスではなく、どちらへ行くかの選択ミス。ヘコむことはなかった」。むしろその失敗を発奮材料にした準優は4カドからのまくり勝ち。その気持ちの強さが優勝戦でも発揮された。

 この優勝で賞金順は前検の27位から13位へ。住之江グランプリ入りは確定的で、来年3月の蒲郡クラシックの出場権もゲット。「グランプリだけなら2着でも良かったかもしれないが、今年の残りが3、4節の中でクラシックの権利も取れたのは大きい。ダブルでうれしいですね」

 そして目指すのは年末の頂点。「デビューから30年たっても、まだ賞金王になれていないので、目標に向かっている途中。グランプリを勝って賞金王へと諦めずにやっていきたい」

 夢を追い続ける50歳は老け込むことは一切なく、来年末に控える地元大村のグランプリも見据えて前進を続ける。(深堀慎一郎)



■ボートレース浜名湖 出走表(予想)掲載一覧

■ボートレース浜名湖 ニュース一覧





ボートレース振興会会長賞メダルを手に喜ぶ原田幸哉
編集部おすすめ