【小倉競輪(ナイター)GⅠ競輪祭】佐藤水菜が年間グランドスラム達成 大量落車に「みんなと走り切りたかった」

優勝した佐藤水菜(左)は表彰式に出席した中田翔と写真に納まる



■ヒロイン

 アクシデントこそあったが、偉業が達成されたことに変わりない。佐藤水菜が史上初の女子GⅠ年間グランドスラムを成し遂げた。


 後方でレースを進め、打鐘では5番手を並走。同じナショナルチームの仲澤春香が鐘4角でカマシたタイミングに合わせて、佐藤もスパートを開始。終1角で仲澤を叩いて出切った。

 ただ、終3角で佐藤の後輪と仲澤の前輪がハウス。仲澤の過失走行で佐藤に落ち度はないが、複雑なことに変わりない。「理想的なゴールではなかった。みんなと走り切りたかった」と笑顔はない。

 接触で失速したことにより、最後もナショナルチームで同僚だった梅川風子に詰め寄られた。だが、「最後は気合で踏んだ」と気持ちで振り切り、競輪祭女子王座戦連覇を決めた。

 次は地元の平塚で行われるガールズGP。優勝すれば今度は年間グランプリスラムの金字塔を打ち立てることになる。「今の自分では勝てないと思う。
1カ月練習する。優勝できるように頑張る」と2年ぶりのGP制覇に向けて最善を尽くすことを約束。最高の状態で年末の大舞台に立ってくれるに違いない。



◆決勝VTR

 【決勝VTR】 坂口が飛び出してS取り。初手は最後方だった尾崎は位置を上げていき、残り2周半過ぎで梅川が迎え入れて、隊列が落ち着く。⑥坂口楓華、④那須萌美、⑤仲澤春香、②梅川風子、⑦尾崎睦、①佐藤水菜、③大浦彩瑛で赤板。

 打鐘前で仲澤が前との車間を空けていき、鐘4角でカマして終HSで叩く。佐藤も同時にスパートして、終1角で仲澤を叩き切る。

 佐藤の番手に飛び付く形になった仲澤だが、終3角で佐藤の後輪と接触。仲澤は落車して、そのあおりを受けて後続も落車。巻き込まれなかったのは佐藤、梅川、那須の3人のみ。

 直線で梅川が猛追も、佐藤が振り切って1着。
梅川は2着で、那須は3着。仲澤は過失走行で失格。尾崎は再乗4着、大浦は再乗5着だった。


【小倉競輪(ナイター)GⅠ競輪祭】佐藤水菜が年間グランドスラム達成 大量落車に「みんなと走り切りたかった」

決勝でゴールする佐藤水菜(右)。左は2着の梅川風子


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