甲子園で活躍してボートレース界へ　広島ルーキー21歳は「新型コロナのクラスターが発生して…」【インタビュー「西スポが聞く」】

　【インタビュー「西スポが聞く」】

　今節がデビュー2節目となる得山大輝（21）＝広島・137期・B2＝は6回の全国制覇の実績を誇る県立広島商業高の野球部出身。自身も甲子園でプレー経験がある。野球の聖地での思い出やデビューを迎えた心境などを聞いてみた。

（12月13日からボートレース大村に出走＝12月19日まで）



県立広島商業高野球部出身で甲子園出場経験もある得山大輝



　－－高校は名門の広島商業高校の野球部だったそうですね

　「主に外野を守っていました。2022年の選抜甲子園に出場したのが思い出です」

　－－すごいですね。甲子園での成績を教えてください

　「初戦にスタメン出場してタイムリーを含む3打点でした」

　－－大活躍ですね。しかし、その後にアクシデントがあったそうで…

　「新型コロナウイルスのクラスターが発生して2回戦は棄権しました」

　－－差し支えがなければ当時の状況を話してくれますか

　「試合後にベンチ入り選手は全員、その場で抗原検査を受けました。その後にほとんどの選手が感染していることが分かりました。そして、2回戦の前日に棄権が決まりました。棄権を告げられた瞬間はぼうぜんとしました。体調不良者が出始めて、これはヤバいなという空気はありました。でも、どこか大丈夫だろうという気持ちもあったので。マジか…と思いました」

　－－野球部の引退後はどうしましたか

　「甲子園に出た後に肉離れをやってしまって。万全の状態で野球ができないからと、野球は引退。けがで病院にお世話になったから医療系の道に進みたくて、大学では医療関係の勉強をしていました」

　－－しかし、今はボートレーサーになっています

　「初詣で厳島神社を参拝したついでに宮島ボートに行きました。それをきっかけにボートレースについて調べるようになりました。自分も選手になれることを知って、養成所を受験することにしました」

　－－ボートは元々、ご存知でしたか？

　「実は野球部の2学年上が上岡巧汰さん（広島・135期）なんです。それで少しは知ってました」

　－－養成所は何回目で合格？

　「スポーツ推薦で一発でした。甲子園に出たのがよかったかもしれません」

　－－広商野球部と養成所はどちらが大変でしたか？

　「広商は1年生だけ集団生活をするんです。あと自分はずっと野球漬けで忍耐力とか鍛えられたこともあって、養成所の生活は耐えられましたね。でも、慣れるまでの最初の1、2か月はきつかったです」

　－－今節が2節目。デビューしてみて、ここまでいかがですか？

　「難しいですね。やることも多いし、走っていてもまだまだ実力不足を感じます」

　－－師匠はいますか？

　「今はいません。でも、今節は橋本明さん（広島・115期）にお世話になっています。橋本さんも広商OBなんですよ。卓球部出身らしいです」

　－－今後の目標や勝ちたいレースを教えてください

　「まずは連対に絡めるように。目標のレースはGⅡボートレース甲子園を勝つことです」

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