【ボートレース住之江(ナイター)SGグランプリ】「舟券の期待を裏切りたくない」プロレーサー一家の桐生順平が強い責任感で重圧を克服/グランプリ

黄金のヘルメットをかぶり、プラチナメダルを掲げる桐生順平



■ヒーロー

 今大会は全て枠なりの成績を収めていた桐生順平が、1号艇で臨んだ優勝戦も枠番通りに1着。8年ぶりに黄金のヘルメットを頭上に抱いた。


 「今の方が重い。いろいろな重さがある気がします」

 前回の優勝の後、準Vが2度。ようやく返り咲いたこのタイトルの価値を改めて感じ取った。

 ただ、今節を振り返って本人は「枠番抽選運と流れの良さのおかげ。それに尽きます」と淡々としたもの。「周りのみんながすごかった。調整が上手だし、強さがよく分かった。自分の弱さも甘さも感じたので、一からやっていきたい」

 まるで敗者の弁だが、それでも勝ったのは、公営競技一家に生きるプロレーサーの魂に他ならない。「レースが近づくにつれて歓声が大きくなっていた。その中で自分は1号艇なので多くの舟券の対象になっている。それを裏切ることはしたくなかった」

 そのプレッシャーは「久々に味わった」という極度のものだったが、「受け止められた」。持ち前の強い責任感で、多くのファンに喜びを届けた。



【ボートレース住之江(ナイター)SGグランプリ】「舟券の期待を裏切りたくない」プロレーサー一家の桐生順平が強い責任感で重圧を克服/グランプリ

優勝戦の2Mを先頭で折り返す桐生順平



 来年へ向けては「本当に目標がない。一走一走、としか言えない」。ただ、その安定した積み重ねのレベルの高さが常人とは桁違い。SGVなしで賞金4位でのグランプリ出場という今年の足取りがその何よりの証明だ。

 本人が語る弱さや甘さが消えた時、どれほどのレーサーになっているのか。不惑を迎える新年は、さらに歴史的な活躍を演じるのかもしれない。(深堀慎一郎)

■総合リード 桐生順平が8年ぶり2度目の大会V シリーズ戦は毒島誠が制しSG10度目V



■ヒーロー桐生順平「舟券の期待を裏切りたくなかった」

■桐生順平プロフィル

■3着の茅原悠紀「関君が出ていた。何度もつかまえかけたが…」/12R戦い終わって



■ヒーロー毒島誠 10度目Vは「目標だった」

■毒島誠プロフィル

■2着の新開航「優勝を狙っていたけど…」4着の宮地元輝「足は上位だった」/11R戦い終わって



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【ボートレース住之江(ナイター)SGグランプリ】「舟券の期待を裏切りたくない」プロレーサー一家の桐生順平が強い責任感で重圧を克服/グランプリ

優勝した桐生順平(中央)と、祝福する毒島誠(左上)、佐藤隆太郎(左下)、長田頼宗(右上)、佐藤翼(右下)
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