【平塚競輪・GPシリーズ】郡司浩平が初のグランプリ制覇 単騎で捲り一撃
 平塚競輪の「KEIRINグランプリシリーズ」は最終日の30日、最終11RでGP「KEIRINグランプリ2025」を行い、地元の郡司浩平(35)=神奈川・99期・SS=が単騎捲りを決めて初V。優勝賞金1億4600万円を獲得し、初めて年間賞金王となった。
神奈川県勢としても初V。

 2着は終始郡司の後位にいた阿部拓真。3着は眞杉匠マークから終BSで阿部に切り替えた吉田拓矢。3連単は2万490円だった。 

 総売上額は目標の145億円を上回る155億9921万円。入場者数も最終日に2万5857人を数えるなど、3日間で4万4096人。目標の3万2000人を上回る盛況だった。


【平塚競輪・GPシリーズ】郡司浩平が初のグランプリ制覇 単騎...の画像はこちら >>

KEIRINグランプリを制し、ウイニングランでガッツポーズの郡司浩平



■ヒーロー

 南関のリーダーがついに、競輪界のリーダーとなった。地元の郡司が6回目のグランプリで初V。湘南バンクに押し寄せた2万5000人の興奮が最高潮に達する中、右手をメインスタンドに向けて突き上げた。

 単騎戦。「ゴールを駆け抜けてからようやくグランプリを取ったと実感した。
それくらい集中できていた」と一撃を狙い澄ました。終HSからの嘉永泰斗の捲りに反応。追い付きざまに捲りを放った。「冷静に対処できた。出きった後は余裕があって、誰が来ても振り切れると思った」と、完璧なレース運びだった。

 着実に成長を遂げてきた。高校野球から競輪に転向して2011年1月デビュー。師匠でもある父・盛夫(50期=引退)の厳しい指導にも弱音は吐かなかった。

 13年1月にS級昇級。16年1月の和歌山記念でGⅢ初V、17年3月に高松ウィナーズカップでGⅡ初優勝。20年の競輪祭でGⅠ初制覇。成長曲線をここまで結果とリンクさせてきた選手も珍しい。


 「昨年の悔しさがあった」と、4着ながら何もできなかったグランプリを経て雪辱を期した。その経験も経て、ついに競輪界のトップに立った。

 ここで成長が止まるわけではない。「来年は1番車。初手で有利に立てる」とすでに実戦を見ている。「南関勢を底上げして、みんなでGⅠ戦線で活躍したい」。同地区の仲間に胴上げされて感極まったナイスガイは、来年のいわき平グランプリに南関勢を大挙送り込む役目まで見据えている。(野口雅洋)

■平塚競輪 開催一覧(出走表・予想)

■平塚競輪 ニュース一覧




【平塚競輪・GPシリーズ】郡司浩平が初のグランプリ制覇 単騎で捲り一撃

南関地区の仲間らに胴上げされる郡司浩平


編集部おすすめ