モトローラは折りたたみ式スマートフォンの最新モデル「razr 60」「razr 60 Ultra」を発表しました。
縦に折りたたむスタイルのスマートフォンで、閉じればポケットにもすっぽりと納まる小型サイズになるのが特徴です。
しかも、閉じたままでも使える大型のアウトディスプレイを搭載。
SNSをチェックしたり写真を撮ったり電話をかけたりなどの簡単な操作では本体を開く必要がありません。
今回は上位モデルのrazr 60 Ulraを中心に、これら新製品を紹介します。
折りたたんだ状態のまま使える!最新AI搭載ハイエンドスマホ「Motorola razr 60 Ultra」をご紹介!

「razr 60 Ultra」はチップセットに「Snapdragon 8 Elite」を搭載するハイエンドモデルです。
高級感のあるデザインに折り畳んだ状態で使えることに加え、最新AIを呼び出せるAIボタンを採用しているなど性能も妥協していないスマートフォンになっています。
デザイン

本体サイズ、ディスプレイ


- 本体重量:199g
- 開いたときの全体サイズ:171.5 x 74.0 x 7.2mm
- 開いたときのディスプレイ:7インチ、2912 x 1224ピクセル
- 閉じたときの全体サイズ:88.1 x 74 x 15.7mm
- 閉じたときのアウトディスプレイサイズ:4インチ、1272 x 1080ピクセル。
開いたときは一般的なスマートフォンをやや長くした形状で、過去モデルの6.9インチより0.1インチ大きくしたアスペクト比21.4:9の縦ワイドディスプレイを搭載。
輝度は4500nitsと明るく、リフレッシュレートは最大165Hzと高速です。
ディスプレイをタッチする際折り曲げ部分の窪みが若干気になるものの、ゲーム用途もカバーしそうです。
カメラ部分は非表示となりますが、アウトディスプレイで全画面をすべて使った表示ができます。
なおこのディスプレイでも内臓アプリの操作やゲームプレイも可能です。
急いで通知だけ見たい時や地図アプリを立ち上げ音声でお店を検索する時に重宝すると感じました。
カジュアル系のゲームなら意外と遊べるかもしれません。
カラーバリエーション


本体のカラーバリエーションは4色で、若干ピンク気味のCabaret、木材を使ったMountain Trail、赤い革超のRio Red、布地仕上げのScarabの4色。
白や黒といったオーソドックスな色が無いのが最近のモトローラのスマートフォンの特徴です。
多くのスマートフォンに見られるガラスの表面処理ではないため、ケースを付ける必要もあまりないでしょう。
本体重量が199gと楽に片手で持てる上にケースを着ける必要のないデザインなので軽く持ち運ぶことができます。
さらに、特に木材や布地のモデルは天然素材風の仕上げのため、樹脂やガラスで表面が仕上げられたスマートフォンよりも人に寄り添う優しさのようなものを感じられます。
手触り感も独特であり、心地よい感触で持ち続けることができます。
他社のスマートフォンもぜひrazrシリーズの外装仕上げを参考にしてほしいものです。


Scarabの背面には緑色の一見するとスウェードに見えるアルカンターラ素材が使われています。。
ポリエステルを主材とした人工素材のために耐水性や摩耗性も高い特徴を持っており「razr 60 Ultra」の中では最も高級感を味わえるモデルと言えるでしょう。
性能
バッテリー
4700mAhを内蔵し、68Wの急速充電に対応、無線でも30W充電が利用できます。
カメラ
フロントの5000万画素に加え、広角5000万画素、超広角5000万画素の高画質トリプルカメラを搭載。
縦折式のスマートフォンの中でもこのカメラ構成は最高クラス。
望遠カメラは無いものの、広角カメラが高画質のため2倍や3倍のデジタルズームも十分使える画質です。
本スマートフォンならではの特徴
moto ai呼び出しボタン

本体の側面を見ると、左側にボタンが1つ追加されています。
これはrazr 60 Ultraだけのボタンで、AI機能を呼び出す専用ボタンです。
razr 60 Ultra / razr 60はモトローラが開発したmoto aiを利用可能で、画像生成や文章の要約などをワンタッチで呼び出すことが可能となっています。

側面のAIボタンは本体を閉じた時、親指がちょうど当たる位置にあるため、即座に押してmoto aiをよび出すことができます。
最近のスマートフォンはAI機能が強化されていますが、モトローラもrazr 60シリーズはハードウェアの進化以上にAI機能をウリにしています。


moto aiは他社のスマートフォン同様に、指先で書いたラフなスケッチから高精細なグラフィックを生成したり、長い文章の要約や、録音音声の文字起こしなどが可能です。
また画面に表示されている内容をAIが判断し、情報を保存したり別のアプリと連携させるといった機能もあります。
さらに標準搭載されているグーグルのCopilotに加え、サードパーティーのPerplexity、マイクロソフトのCopilotという3社のAIシステムも搭載。
高いチップセット性能に加えmoto aiの画像処理を使うことで不要オブジェクトの消去などの操作もスムーズに行えます。
折りたたみを活かして


折りたたみ機能を活かした様々な機能が搭載されています。
写真や動画を撮る際、本体をL字やV字に折り曲げてテーブルの上に置いたり、L字にして横向きに持つカムコーダーモードが利用できたりするなど撮影スタイルもいろいろと選べます。
一見すると派手な機能は搭載していないように見えるrazr 60 Ultraですが、ハイエンドスマートフォンとして十分通用する機能を多数搭載しているわけです。
ミドルエンドスマホ「razr 60」もご紹介!

もう1つの新製品「razr 60」も紹介します。

- チップセット:Dimensity 7400X
- 開いたときのディスプレイ:6.9インチ、2640 x 1080ピクセル
- アウトディスプレイ:3.6インチ、1056 x 1066ピクセル
- バッテリー容量:4500mAh
razr 60 Ultraと比べると本体サイズはほぼ同等で、razr 60のほうがディスプレイ周囲のベゼル幅がやや太くなっています。
さらにAIボタンもなく、前モデル(razr 50)のチップセットと外装を変更したマイナーチェンジモデルという位置づけです。
なお、現時点で販売予定価格が確認できているのは台湾のみ。
台湾ではrazr 60 Ultraはメモリ/ストレージが16GB/512GBで3万9900台湾ドル(17万8000円)、razr 60は8GB/256GBで2万3990台湾ドル(約10万7000円)。
性能重視か価格重視かで2つのモデルを選べるようにしているのです。
台湾以外での発売時期や日本での販売価格がどうなるか、モトローラからの発表を待ちたいところです。
▼Photo & Written by Yasuhiro Yamane/山根康宏
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