
2月28日に結婚を発表した元AV女優の加美杏奈さん(29)と、その処女作で共演したAV男優の志戸哲也さん(46)。特殊な出会い方をしたふたりなだけに、気になるのはやっぱり夫婦生活。
彼のお店を手伝いたいからAVを引退
志戸哲也氏が撮影、出演する個人AVメーカーに自ら応募し、“素人”として出演するや否や、またたく間に人気セクシー女優となった加美杏奈さん。
「業界に入ったことに後悔はないし、本当に楽しかった」
そうAV生活を振り返る彼女は2023年9月に女優業を引退。現在は初共演相手にして人生の伴侶となった志戸氏が経営する、東京都港区新橋のポーカーハウス「化猫ポーカー倶楽部」で従業員として働き、夫を支えている。
特殊過ぎる出会いに加え、公私で時間をともにすることが多いふたりの結婚生活とはどんなものなのか、話を聞いた。
――本日、取材場所として伺ったのが「化猫ポーカー倶楽部」。ポーカーに興じられるこういった店舗があるとは知りませんでした。
志戸哲也(以下、志戸) ポーカー人気というのは確実に高まってきていて、ポーカーハウスは都内だけでも100店舗以上あるんじゃないかな。その中でも、うちはまあまあ(経営が)うまくいってるほうだと思いますよ。
――加美さんはこちらで働かれてるんですよね?
加美杏奈(以下、加美) そうです。彼を手伝いたいから、AV女優を引退しました。
志戸 もともと別の知人と共同経営でやってたんですけど、いろいろあってうまくいかなくなり、毎月100~200万の赤字を垂れ流してました。
AVメーカー時代の貯金もなくなってきてたし、共同経営者とも別れたから損切りしようかと思ってたところ、彼女がAVを辞めて手伝いたいと。
当初は彼女に人気者になってほしくて大手プロダクションに紹介したけど、僕も業界を知ってるだけに、あの世界にずっと入れとくのもどうなんやろと思ってた。
夜の営みは意外とレス
――そのおかげか、今はお店も繁盛しているように見えます。
志戸 でも、彼女がきたからって経営がいきなり好転するわけじゃないから、いろいろストレスが溜まってキツく当たりましたよ。
加美 私も自分でヤんなるくらいエクセルのデータ入力や日報でミスばっかりしてて。
志戸 八つ当たりですね。「こんなポンコツな仕事しかでけへんのやったら今すぐAVに戻れ!」と罵倒したり、真冬の寒空にほっぽり出したこともあった。それでも「絶対、頑張ります」って何度も戻ってきよるんですよ。
加美 私、幼稚園からずっと新体操をやってて、体育会系の厳しい環境には慣れてるんですけど、さすがに大好きな人にそこまでボロクソに言われたことがなくて……。傷ついてよく泣いてました。
でも、一緒にお店をやるって言って引退したんだから、絶対に負けたくなくて。
志戸 彼女はポーカーも知らなかったし、経営に関する数字もまったくダメ。
それでも、人としての優しさや思いやりがすばらしかった。それまでAV女優としてファンとオフ会やるだけで何万円ももらえてたのに、お店で一般のお客さん相手に朝から晩まですごく献身的に働く。
――志戸さんは現在、AV男優としては活動してないんですか?
志戸 7年前に彼女と撮った後、AVはほとんどやってないです。だからいつか「妻とセックスレスで人生終わりかけてるAV男優を慰める素人女」みたいなシリーズ作品をつくって、(作品投稿プラットフォーム)ファンティアで発表しようかなって思ってるんです。
加美 初耳なんですけど! てか私が相手役じゃなくって!?
志戸 出さないよ。素人の女の子をうちらの家に呼んで撮影するんだよ。
加美 私はどんな気持ちでそこにいればいいのよ!(笑)
志戸 いや、外出てっていいよ。
――(笑)。ていうか、セックスレスなんですか?
志戸 月1、2回なんで、バリバリだった頃に比べたらレスです。しかも朝寝ぼけながらチャチャッとするだけ。
――愛が感じられない!
加美 私は「求めてくれたからそれでいっか」って感じです。
志戸 夫婦だからって女性が愛のあるセックスを夫に求め続けると、男の負担になってだんだん嫁とのセックスから逃げるようになるんですよ。
だからうちらはここ1年、体位は背面即位のひとつだけ。
加美 プライベートでAVみたいなセックスをやってたら大変だからね(笑)。
「子どもがかわいそう」と言われたら…
――お子さんのご予定は?
志戸 今のところないです。ふたりで過ごす時間が楽しいし、今はこの店をもっと盛り上げたいんでね。従業員の人生も預かってるから。もしつくるなら「勢いじゃなくて、ちゃんと計画してじゃないと……」とは思ってます。
加美 産む側としては年齢の問題もありますが、やっぱり今はお店が大事ですね。
――仮に子どもができたとして、おふたりの馴れ初めを子どもに伝えるんですか?
志戸 絶対言いますよ。僕も26歳でAV男優になったとき、母親に報告してますから。そしたら「アンタまた精子撒き散らかして! このセックスマシーンが!」って言われました(笑)。誰に何も遠慮しないのが僕の人生なんで。
――世間から「子どもがかわいそう」なんて言われたりしても……?
加美 気にしないよね。
志戸 どうでもいいですよ。
加美 怖いものはないです。
――最後に、夫婦としての目標をお聞かせください。
加美 今までにいないカップルだと思うんで、「おもしろい夫婦だね」って言われるようなふたりでいられたらいいかなと。私個人としてはこのお店の盛り上がりを後押しできるようにがんばりたいです。
――志戸さんは?
志戸 僕と結婚したことを彼女に後悔させないことです!
――末永くお幸せに!
取材・文/武松佑季
撮影/下城英悟