「お前もう帰っていいよ」30代でパパ活しても売れない…元セクシー女優がさらけ出す狂い始めた“人生の歯車”「落ちぶれたもんですよ」
「お前もう帰っていいよ」30代でパパ活しても売れない…元セクシー女優がさらけ出す狂い始めた“人生の歯車”「落ちぶれたもんですよ」

「1回で最低10万円、お泊まりは別途追加料金をもらっていましたね」そう淡々と自身のパパ活事情について語ってくれたのは、野崎ゆりかさん(34歳・仮名)だ。彼女は元セクシー女優で、パパ活と兼業で1億円もの貯金をしたという。

そんな彼女に聞いた30代のパパ活のリアルとは……。 

元国民的アイドルは一晩で1000万円!?

パパ活を始めたのは26歳の頃。街で声をかけてきたスカウトマンに、とある高級交際クラブを紹介されたのがきっかけだった。

「一応、芸能人専門の交際クラブでした。芸能関係の仕事をしていないと登録させてもらえない。ネットとかでも出てこないようなところです」

当時は元国民的アイドルグループの人気メンバーや、少年誌の表紙を飾るようなグラビアアイドルも登録していたようだ。

「誰が在籍しているかはわからない仕組みにはなっているんですけど、酔ったパパが女の子のリストを見せてくるんですよ(笑)。パパたちは動画を撮ったりしてますし、LINEのやりとりも見せてくれます。

だから『絶対に流出しない』パパ活って存在しないと思いますよ。元国民的アイドルは1回1000万円、元グラドルは200万円とか。だから私の1回10万円はその交際クラブの中では安いほうですね」

余談だが、元国民的アイドルは当時パパ活女子界隈で相当な「ホスト狂い」として評判だったようで、パパ活で荒稼ぎし歌舞伎町に通っていたんだとか。

「1回1000万円なら10回したら1億円! そりゃホストに狂えますよね~。

『彼女よりレベルの低い女を抱いて、彼女がいい女だと再認識したい』っていうインフルエンサーなんかもいましたね。

毎回チップを30万円以上くれたので、悪態をつかれても何も気になりませんでした」

ゆりかさんは月に300万円ほどをセクシー女優として稼ぎ、パパ活では多い月だと1000万円以上稼いだ。高級エステに連日通い、デパートでは値札を見ずに服やバックを購入。たまに行くホストクラブで200万円ぐらい使っても「貯金は増えていくばかりでした」と振り返る。

「タワマンに住んでいたんですけど、その家賃は定期のパパが払ってくれていたし、パパ活女子と毎週のように高級レストランに行ったりしてました。今思えば金銭感覚が狂っているし、もう正常に判断できてなかったんですよね」

30歳を過ぎたあたりから1人、2人とパパが減っていく

「こんな生活が一生続く……」。当時のゆりかさんは疑いもしなかった。だが、30歳をすぎた頃から歯車が狂いだしてしまう。

「安定して定期のパパが10人いました。その中の1人とは家賃と別で月に30万円で、月に1回家に泊まるという契約だったんですが、他は恋人みたいに『次いつ会う?』って予定を決めて解散する感じでした。

それが、1人、2人といつもしていた次の約束を『またLINEするね』とかわされるようになりました」

中には「ゆりかのことも好きだけど、紹介料払うから友達紹介してよ」というパパもいたそうだ。

「同じくパパ活をしているセクシー女優の友達とパパをシェアしていたこともありました。お互いに紹介し合えば、パパの分母が増えて尚且つ紹介料ももらえる。win-winだと思っていたんですが…」

ゆりかさんの単価は1回10万円だが、紹介料は「多いと50万円」。

だが、友達を紹介したパパたちからはどんどん連絡が途絶えていく。

「ブロックはされていないけど、返信が返ってこない。それで気が付いたんですよね。これはパパたちからの手切金だったんだなって…」

パパと食事中に「可愛い子呼んだからもうお前帰っていいよ」

さらに不運は続く。最後まで残っていた1番太かったパパと高級ディナーをしている時だった。

「いつもミシュランの店でご飯からの高級ホテルに行っていたパパが、その日は明らかに態度が素っ気なかった。私がトイレに行って帰ってくると、パパの膝に知らない女が座っていました。

個室なのにどういう状況?と戸惑う私にパパは『太ったよね。可愛い子呼んだから、お前はもう帰っていいよ』と言いました。最悪なことにお手当もなしで、そのパパとはそれっきり」

その後、生活は厳しくなり、貯金を切り崩す生活になってしまったゆりかさん。「貯金額が減るのが怖い」と情緒不安定になっていた頃に、現役アイドルのパパ活女子K子から割のいい話を紹介された。

「『日本の社長たちを接待する旅行があるから行かないか?(Hなマッサージ付き)』と誘われました。旅行は1週間でギャラは1000万円。

名だたる社長たちの名前が参加者リストに書いてあって、彼等ならこのギャラを払えるなって疑いもしなかったです」

ただそれまでにこの旅行を“飛んだ子(約束したのに来なかった子)” がいたという理由で、参加条件の一つに担保を支払うように言われた。

「担保は800万円。旅行が終わったら、ギャラを含めた1800万円支払うと言われました。さらに友人を紹介したら1人につき200万円払うと言われて4人も紹介してしまいました」

だが、この担保金を振り込んだ途端にK子と連絡が取れなくなってしまい、警察に相談したが取り合ってもらえず、800万円もの大金と友達を失ってしまった。

「ちょうどその頃、交際クラブから連絡がきて『キミの芸名だともう価値がない。名前を変えて単価を下げて素人設定に変えるべきだ』と言われてしまいました。もう10万円では誰も買わないから、5万円に落とせと打診されました。ただそれは自分のプライドが許さなかった」

1億円の貯金が全てなくなってしまった

そこからは「悲惨なものでした」とゆりかさんはため息をつく。

「収入が減って貯金が減ることへの恐怖から『なんとか取り戻そう』と、投資詐欺やギャンブルにのめり込みました。そしたら、数年で貯まっていたはずの1億円がぜーんぶなくなったんです」

それまでは月1000万円以上稼いでいたのに、気がついたら月25万円の家賃を払うのがキツくなってしまい、住んでいたタワマンを出て東京都下に引っ越さざるを得なくなった。

その後、彼女はセクシー女優も引退し、現在は都内某所の風俗店で働いている。1人を接客してもバックは1万円を切り、月収は30万円からよくて50万円。

「ひどい時は20万円なんてこともあります(笑)。落ちぶれたもんですよ」と力なく笑った。

「今働いている風俗店では『可愛いね』『30代に見えない』と言われますが、港区の一握りの富裕層に好かれる30代にはなれなかった。30代でもセクシー女優として売れている人もいるし、バリバリ整形してスタイルも維持して、パパ活無双をしている人もいます。

でも、それらも本当に一握り。婚活と同じで、とにかく20代の価値が高い。『20代に見える』『20代より可愛い』に価値はない。本物の20代に価値があるんです」

今はただ昔を懐かしみ「あの頃に戻りたい」と当時の写真を眺めている。

取材・文/吉沢さりぃ

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