
国内の重賞ほどは注目されていない海外競馬。日本馬の単勝を記念的に買う人が多いとされているが、プロギャンブラーのナーツゴンニャー中井氏によると海外競馬こそ、勝てるチャンスが大きい“おいしい”レースだという。
書籍『競馬で全然勝てないので競馬でFIREした男にコツを聞いてみた』より一部を抜粋・再構成し、実際に海外レースで勝つために必要なポイントを解説する。
正直、「海外競馬」ほど勝ちやすいレースはない
サウジダービーやドバイターフ、凱旋門賞にケンタッキーダービーなど、日本馬が参戦する海外レースは、年間で数十レースもあります。
国内の重賞ほど注目はされませんが、僕は声を大にして伝えたい。
「海外レースは、めちゃくちゃ余裕で勝てるおいしいレースです!」と。
もし、「海外のレースはよくわからないから」とスルーしているのであれば、本当にもったいない。次のポイントを押さえて、ぜひ参戦してみてください。
海外競馬では「外国馬の単勝」を買うべし!
海外のレースに日本の馬が参戦するときは、「日本馬の単勝」が過剰に売れます。予想して当てよう、というよりも記念や応援で馬券を買う人が多いためです。
結果、日本馬のオッズは低くなるので、期待値的に買えません。そこで狙いたいのが、「外国馬」です。
「外国馬なんて、どれが強いかわからないし」と思われるかもしれませんが、簡単にチェックする方法があります。
それは、現地やブックメーカーのオッズです。非常にシンプルですが、「現地のオッズが低い馬=強い馬」と考えることができます。現地のオッズはネットで検索すればすぐ出てくるので、調べるのも簡単です。
現地のオッズが低い馬をピックアップしたら、その馬の日本でのオッズを見てみましょう。おそらく、現地と日本では、かなりの〝ギャップ〟が生じているはずです。
日本はパリミュチュエル方式で、買われた額でオッズが決まるため、人気が集中する日本馬のオッズは下がる。その一方で、スルーされがちな外国馬は総じてオッズが高めになるのです。
実際、2024年のドバイターフの1着馬は、現地オッズでは19倍でしたが、日本では57倍もついていました。
〝オッズの仕組み〟が違うだけで、これだけの差が生じたのです。海外のレースでは、こうしたオッズのギャップが大きい馬を狙うだけで、大勝ちできる可能性が高いので、参戦しない手はありません。
現地の6番人気ぐらいまでの馬の中で、日本とオッズ差がある馬の単勝を買うだけで、かなりいい勝負ができます。
今後、このからくりに気づく人が増えると、オッズのギャップも減ってくるかもしれませんが、今ならこのシンプルな手法でも十分勝機があります!
海外ダートでは「日本の差し馬」を狙え!
海外レースで日本馬を狙う場合は、現地の馬場やレースの特性を頭に入れておく必要があります。
ダートはアメリカが本場ですが、向こうのダートはペースが非常に速く、日本のレースとは比べものにならないほどです。
実際、日本の逃げ馬や先行馬はまったく歯がたたないことが多く、ペースが速い分スタミナ勝負になり、最後は前に行った馬が息切れして垂れてくる傾向があります。
ですので、海外ダートで日本馬を狙うときは、「逃げ・先行馬」よりも、「差し馬」に注目するのがおすすめです。
また芝のレースの場合、海外は日本と違い、芝がかなりタフで重いので、めちゃくちゃ時計がかかるという特性があります。
日本馬が出る際は、時計がかかる馬場に適性があるかどうかを、しっかり見たほうがいいでしょう。
「情報量の少なさ」を逆手に取ろう
以上のポイントを押さえるだけでも、海外競馬はある程度勝てるようになります。
ですが、もう少し頑張れば、よりおいしく勝てます。何を頑張るかというと、もちろん「レース回顧」です。
「え?海外の競馬でもレース回顧ができるの?」と思われたかもしれませんが、できます。海外競馬も、基本的には過去のレースを見ることは可能で、実際に僕は海外競馬も毎回レース回顧をしています。
しかし、ここで課題になるのが、公開されている「情報量の少なさ」です。海外競馬はレース動画こそ見ることができますが、競馬場のクッション値やラップタイムといった情報が公開されていません。
日本のレースであれば、こうしたデータまで細かく公開されているので、レース回顧を深掘りできます。数字があることによって、どんな馬場コンディションで、どんな展開だったのかを調べられ、「次に狙える馬」もおのずと見えてくるわけです。
ですが、海外競馬のレース回顧ではそれができません。
ただ、情報が少ないのは、ライバルたちも同じです。
なので、ここをちょっとだけ頑張ってみましょう。
クッション値に関しては現地に行かないと(そして実際に競馬場の芝を触らないと)わかりませんが、ラップタイムはストップウォッチなどを使えば自分で計測できます。自分で測れば、前半、後半のラップタイムなど、データも取り放題です。アナログで面倒かと思いますが、その分、確実にライバルたちに差をつけられます。
パリミュチュエル方式では、大衆と違うところで予想するほど、リターンが大きくなるので、トライする価値は大。特に、情報が少なく、予想に力を入れる人があまり多くない海外競馬は、頑張る分だけおいしくなります。
僕は過去に海外競馬のラップタイムをいやというほど計測しまくり、今ではどのレースでも、映像を見れば感覚的にラップがわかるようになりました。積み重ねて損はないプロセスです。やる気のある人は、ぜひやってみてください!
写真/shutterstock
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