〈TOKIO 国分太一が無期限活動休止〉「何があったのか全然わからない」「被害者の名を教えろとか言ってるんじゃない」日テレ社長“モヤモヤ会見”に飛んだ怒号…会場で覚えた違和感
〈TOKIO 国分太一が無期限活動休止〉「何があったのか全然わからない」「被害者の名を教えろとか言ってるんじゃない」日テレ社長“モヤモヤ会見”に飛んだ怒号…会場で覚えた違和感

タレントの国分太一が活動を無期限休止すると発表したことに絡み、長年「ザ!鉄腕”DASH!!」で起用してきた日本テレビの福田博之社長が6月20日、緊急会見を開いた。社長は同局のコンプライアンス検証に抵触する複数の行為を国分が行なっていたことを確認したため番組から降板させたと説明。

しかし問題の行為が何なのかは「プライバシー保護」を理由に開示を拒み、核心が見えない説明に報道陣からは大声が飛ぶ騒ぎになった。 

「プライバシー保護の観点から申し上げることはできません」を連発

国分が活動を休止するとの情報は19日午後から業界関係者の間で広がった。1994年にTOKIOの一員としてデビューして以来、大きなスキャンダルとは無縁だった国分がすべての活動を即時取りやめるとの報に芸能界は大騒ぎになった。

世間の関心は当然、「何が起きたのか」に集中。20日昼すぎ、日テレ本社で行なわれた福田社長の会見にはフリーランスも含め47のメディアの76人が集まった。

そこで福田社長は冒頭、「(国分さんに)過去に複数のコンプライアンス上問題ある行為というのが認められましたので、本日、臨時取締役会を招集しまして、レギュラー出演中の『ザ!鉄腕!DASH!!』の降板を正式決定いたしました。ご本人にはすでにお伝えをし了承を得ております」と概略を伝えた後、「プライバシー保護の観点から、その行為につきましてはお話しすることができません」と記者たちにくぎを刺した。

降板理由の説明がほとんどなかったことで、質問時間が始まってほどなくして「それじゃあ何があるのか全然わかんないですよね」「プライバシーって、被害者の名前を教えろとかそういうこと言ってるんじゃない」と、怒気を含んだ声が飛び始める。

しかし福田社長は「申し訳ありません」「プライバシー保護の観点から申し上げることはできません」を連発しながら具体的な内容を明かそうとはしない。

国分の問題の行動を日テレは5月27日に知った

その後も福田社長は「国分さんの行為は刑法(違反)には当たらない」「告訴する案件ではない」と口にしながら、ハラスメントなのか否かや被害者がいるのかどうかも「申し上げられない」と答えを拒んだ。

記者の一人は「スタッフへの暴行という情報も一部ある」とも質問。これに福田社長は「それについてのお答えも控えさせていただきます」と言質を取らせない。国分の個人的な行動だとして、日テレや関連会社の関係者がコンプライアンス違反に問われることはないとも説明した。

記者からは「それではなぜ社長が出てきて説明するのか」との質問も。

これに福田社長は「『ザ!鉄腕!DASH!!』という長寿番組の中心になっていただいている出演者の方が降板するということは重大な案件だという捉え方をしているので(会見に)お集まりいただいたということです」と答えるのが精いっぱいだった。

一方で福田社長は、国分の問題の行動を日テレは5月27日に知り、局の幹部で即時情報を共有したと説明しながら、「覚知した瞬間に(国分さんの番組からの)降板は考えました」と明言した。

「コンプライアンス的に“一発アウト”となる重大な行為なのに刑法には抵触しないとなると、いういったい何なのかと疑問がふくらみます」(参加した記者の一人)

モヤモヤが深まる会見に、ついに記者から「(説明責任を果たさないのであれば)社会的使命を日本テレビの社長が投げ捨ててるってことになるんですよ」との怒号まで飛び出した。

複数のコンプライアンス違反行為が分かった

いっぽう会見では、国分さんの活動休止情報が6月19日に突然、飛び交い始めた背景も見えてきた。福田社長によると、日テレは5月27日に問題を覚知した後、外部の弁護士に調査を依頼。当初、日テレが把握した問題行為はひとつだったが、その後の調査で複数のコンプライアンス違反行為が分かったという。

そして一連の調査の末、国分からの事情聴取は6月18日に行なわれたという。「日テレが問題行動を把握し調査していると、国分さんが初めて知ったのはその日なのか?」との問いに、福田社長は「じゃないかと思います」と答えた。事態を悟った国分はすぐに芸能活動を休止しなければならないと判断し、翌19日からその情報が流れ始めたことになる。

福田社長によると、日テレの担当役員から降板を伝えられた国分は問題の複数の行為を否定することなく「このようなことになってしまって大変申し訳なく思っています」と答えたという。

20日、所属会社の「株式会社TOKIO」は、国分がすべての活動を無期限で休止すると公式ホームページで発表した。国分も、

「この度の件に関しまして、関係各所の皆様、応援し続けてくれているファンの皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。

長年の活動において自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因です。期限を決めずに全ての活動を休止し、自分を見つめ直させていただきます。改めてご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます」

との謝罪コメントを発表した。日本のテレビ界で誰もが知る「顔」がまた一人、姿を消すことになった。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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