〈注目女優・尾碕真花〉女優として1番大きな転機は「虎に翼」撮影現場で伊藤沙莉、岡田将生にかけられた言葉「カメラが回ってない時にもすごく視野が広い」
〈注目女優・尾碕真花〉女優として1番大きな転機は「虎に翼」撮影現場で伊藤沙莉、岡田将生にかけられた言葉「カメラが回ってない時にもすごく視野が広い」

現在24歳の女優・尾碕真花(おさき・いちか)がめざましい活躍を続けている。今年1月放送のドラマ「コールミー・バイ・ノーネーム」でテレビドラマ初主演(工藤美桜とのダブル主演)を果たし、7月1日スタートのドラマ「シンデレラ クロゼット」(TBS系)でも松本怜生とともに主演を務める――。

本人に演技にかける思いを聞いた。

尾碕真花「虎に翼」は大きな転機だった

2012年開催の「第13回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、芸能界入りした尾碕真花。2024年は、NHK連続テレビ小説「虎に翼」をはじめ、6本ものドラマに出演するなど、女優としての注目度が高まっている。

――去年は朝ドラ「虎に翼」に出演し、今年は2作連続でドラマ主演。現在の状況をどんな風に捉えてますか。

尾碕真花(以下、同) 
私は1番の趣味が仕事なので、忙しくてもすごく満たされていて、今とても楽しいですね。

――主演を務める際には、現場での責任はもちろん、結果を残さなければいけないといった背負うものが増えると思います。それも楽しめていますか。

そうですね。難題に挑戦するのは好きなほうなので。あと私は、追い込まれたほうが頑張れる性格で (笑)。スケジュールも過密になっていけばいくほど、朝起きられたりするんです。

主演をさせていただくにあたって感じるのは、やはり周りが見えてないといけないなという点ですね。

最初に名前が出るので、まずは自分がしっかりと演技をできてないといけないですけど、+αで周りに気を配れたらすごく素敵だなと思います。

――そう考えるようになったきっかけの作品、もしくは先輩の俳優はいますか。

「虎に翼」に出させていただいたことが、やっぱり最近では1番大きな転機でした。伊藤沙莉さんや大先輩の方々に囲まれてのお芝居だったので、技術面だったり、そういう部分で学んだ部分もあります。

第一線でずっと活躍されてる方って、人間性も素敵な方が本当に多いです。自然と会話の輪に入れてくださったり。

私が「次のシーンはこういう感情だけど、このセリフは言いづらいな」みたいなことを考えていたとき、伊藤さんや岡田将生さんが、さっと「今のセリフ言いづらかった?」と声をかけてくださって。

やっぱりお芝居は、相手が何を考えているのかを想像しながらするもの。ずっとそうやって取り組まれている方々だから、カメラが回ってない時にもすごく視野が広いんだろうなって感じます。

「思い込みって大事だなと思いました(笑)」

今期スタートする主演ドラマ「シンデレラ クロゼット」は、「自信を持ちたい。自分を好きになりたい」と願う女子大生・福永春香(尾碕真花)が、女装男子・神山光(松本怜生)からメイクやファッションを学び、美しく成長していくストーリー。尾碕は、演じる春香に共感する部分も多いと語る。



――本作に出演すると決まった時はどんな気持ちでしたか?

私はどちらかというと女の子らしい性格ではないので、「なんで少女漫画原作の作品のお話をいただけたんだろう」とびっくりしたというか(笑)。もちろん、小さい頃から少女漫画を読んでいたので、その世界に飛び込んでいけるんだっていうのはすごく嬉しかったです。

――尾碕さんはどんな性格ですか?

最近、つけられたあだ名に「おしゃべりチワワ」っていうのがあったんです(笑)。チワワって警戒心が強かったり、あまり最初から人懐っこい性格ではなくて、多分私も最初は自分からは話しかけられなかったり、ガードしちゃう。でも打ち解けたら、すごいしゃべるんです、私。急になつく(笑)。多分そういう性格です。

――演じる春香は、オシャレな大学生活を夢見て上京するも、キラキラした都会の雰囲気になじめないという役柄。共感する部分はありますか。

意外と頑固なところは共感する部分かも。自分がやりたいと思ったこととか、決めたこととかは、人から言われても譲れなかったり。そういった部分は、春香と一緒じゃないかな。



あと、私はこの1~2年で自分を好きになろうと思って、なんとなくですが自信を持てるようになりました。ただ根本では、あまり自分を信用してない部分もあるので、「1番大事な時に自分を信用しきれない」ところに、共感しました。

――自分を好きになろうと思ったきっかけとは?

きっかけというきっかけはないんです(笑)。でも、自分を好きになれたら、もうちょっと幅が広がったり、楽しくなるかもと思ったんです。そういう風に意識をしてたら、自信をもてるようになってきて。だから、思い込みって大事だなと思いました(笑)。

――春香はメイクやファッション、そして出会った人の力を借りながら、自信をつけていきます。

もちろん光のメイクの技術の影響も大きいんですけど、春香は「私、変われた。イケてる」といった風に思い込む。やっぱり思い込むことって大事だと思いますね。

そして、「シンデレラ クロゼット」で共感を覚えるのは、ただ外見が綺麗になっていくだけではなくて、外見の力も借りつつ、内面も成長していくというところ。

春香が自分を好きになって自信をつけると、すごく素敵な人たちに囲まれていきます。
この作品に登場するキャラクターは、本当にみんな素敵なんです。私もこんな人たちに囲まれながら生きていきたいので、春香のように出会う人々を大切にできる人になりたいなと思ました。

見てくださる方々にも勇気を与えられる作品じゃないかなと思うので、注目していただけたら嬉しいです。

自分に自信を持つことでさらに輝きを増す尾碕。彼女のシンデレラストーリーはまだまだ始まったばかりだ。

PROFILE
尾真花(おさき・いちか)●2000年12月2日生まれ、高知県出身。NHK連続テレビ小説『虎に翼』に主人公・寅子の再婚相手・星航一の娘、のどか役で出演中。Netflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』に小森恵麻役で出演中。趣味はゲームで、今ハマっているのはスプラトゥーン。

【放送・配信情報】
ドラマストリーム『シンデレラ クロゼット』
毎週火曜深夜0時58分~(TBS系)
(※一部地域をのぞく、放送時間変更の可能性あり)
見逃し配信:地上波放送終了後「TVer」「TBS FREE」にて1週間無料配信
先行配信:「Netflix」にて第1話~最新話まで全話配信中

取材・文/羽田健治 撮影/廣瀬靖士 ヘアメイク/亀谷・前田(ARTS)  スタイリスト/袴田知世枝

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