“4WD不倫”を経てさらに強くなった原田龍二と家族の絆「数年前、我が家に座敷わらしを迎えたんですけど、カミさんが怖がって結局…」
“4WD不倫”を経てさらに強くなった原田龍二と家族の絆「数年前、我が家に座敷わらしを迎えたんですけど、カミさんが怖がって結局…」

幅広い役柄をこなし、最近では心霊スポット探訪YouTuberとしても知られる存在となった俳優の原田龍二さん。全裸も辞さない脱ぎっぷりのよさで、温泉番組やバラエティ番組でも人気だ。

 原田さんといえば、2019年に一般人女性と愛車での“4WD不倫”で文春砲の標的に。世間を騒がせたことも記憶に新しい。そんな彼に現在の心境、家族との関係、過去とのつながりについて聞いた。 

原田龍二が明かす家族と自分の本質

今回、円熟味を増した上半身をためらいもなく披露してくれた原田さん。

「求められたら基本的には断らない。それが俺のモットーなので」(原田さん、以下同)

20代のころは紀行番組でアマゾンの原住民たちと寝食をともにし、40代からは温泉番組で局部を隠さず堂々と秘湯に入るという体当たりな姿勢を貫き、「脱げる俳優」として知られるように。50代に入ってからは、31日間すべて全裸という「毎日反省 日めくりカレンダー」を発売したこともある。

そんな「全裸俳優」にとって、上半身を披露するくらいはなんということもないのだろう。

「いや最近、太っちゃったんですよ。心霊太りなんです」

心霊太りとは……。成仏できない霊の呪い、ということなのだろうか。

「いや、YouTubeで心霊スポット巡りをしているでしょう。地方の奥地に行くことが多いんですが、ずーっと車移動で、動かない。

最近そういったロケの撮りだめが続いていて、運動不足で太っちゃったんですね。

霊媒師の方々との心霊スポット巡り自体は興味深いんですが、身体がなまるんです。行っても結局僕だけ『見えない』ですしね。霊が見えて取り憑かれてもイヤなんですけど(笑)」

恐怖の心霊スポット巡りさえ楽しんでしまう原田さん。心霊はもちろん、誰に対しても変わらない、独特の距離感で接している。

「仕事のないときは極力毎日走るようにしているんですよ。体型と足腰の維持が目的です。老化は足からだといいますしね。一応俺だと目立たないように、帽子を深くかぶって走っているんですけどね。

走っていると、農家のおばあちゃんが声をかけてくれて、野菜をくれるんですよ。いただいた野菜を家に持ち帰ったら、娘に『ちゃんとお礼言ったの?』と言われるという…(苦笑)」

22歳の息子と、18歳の娘を持つ父親でもある。そして、妻の愛さんとは交際期間を入れると30年以上連れ添っている。
そんな家族への想いも、まさに「原田流」だ。

「今年、息子は俺が俳優を始めた年齢になって、娘は俺がスカウトされた歳になったんです。感慨深いものがありますよね」

俺の場合、『親』と思われていない…

22歳の息子はアメリカの大学にサッカー留学中で、自身のYouTubeチャンネルで留学生活を配信をしている。そんな息子を原田さんはこう評す。

「とにかく真面目。サッカー一筋で、やんちゃなことに全然興味ないし、俺の若いころだったら考えられないほど真面目すぎて、心配。

うちのカミさんとほぼ毎日LINEで連絡を取り合っているんですけど、どうなんですかね。もっと自分で決断する力をつけてほしい気もするんですが」

一方、18歳の娘は父親である原田さんに似て、自立心が強く干渉されるのが嫌いな一匹狼タイプなのだという。

「アウトロー気質なんですよ。本心とは真逆の態度を取ったり、『親の意見なんて聞くか!』って感じで。2日くらい帰ってこないこともあるんですが、そんなところも本当に俺に性格が似てるな、って思いますね。

だから全然心配してないんですけど。話しかければ応えるし、父の日なんかにメッセージをくれたりして、律儀なところもありますしね」

子育てについては、妻の愛さんと「よく話し合っている」と語る。



「今の若い子ってホント真面目だよねって。俺たちと違って酒や煙草をやらないし、ケンカもしない。ストレス溜まらないのかなー、なんて。俺の場合、『親』と思われていないというか、家庭内のヒエラルキーが低い感じもするんですが(笑)」

そんな自虐も込めた心境を吐露した原田さんは自分自身を「転がり続ける石みたいな男」と分析する。

「目標とか持ったことがなくて、『なにかの1番になってやる』といった野望みたいなものもないんです。群れるのが嫌いだから人に好かれたいとかもないので、カッコつけたいとも思わない。

自分の興味がある方向や導かれた方向に、ただ転がり続けているだけ。家庭を持っても子どもができても、全然変わらない。本質は変わらないので、まさに“転がる石”です。それが俺なんだというか」

そんな男は、6年前の文春砲の騒動をどう振り返るのか。

カミさんも一緒に転がっていくんですかね(笑)

「仕事の関係者の方々に迷惑をかけたことは事実です。でも、反省し心を入れ替えてると家族に誓いましたが、……俺の生き方自体を変えるつもりは、ありません」

迷惑をかけたことは皆に謝る。

仕事の関係者には仕事で恩返しをしていく。そして家族には、大黒柱としての役割は担い続ける。けれども、「転がることは止めない」と断言する。

「でも、そんなゴロゴロ転がっている俺をずっと見続けてくれたカミさんは、転がる方向を微調整してくれている存在のような気もします。家庭をしっかり守ってくれてきたし、あの騒動があったにもかかわらず俺に対してハッパをかけてくれましたからね」

浮気発覚の記事が週刊誌に載るとわかり、土下座をした原田さんに、「まさに『原田、アウト!』だね」と言い放ち、結局許したという愛さん。夫婦の関係性は千差万別ではあるが、この妻の懐の深さに、夫としたら一生頭が上がらないだろう。

件の不倫騒動が収まったころ、愛さんはなんと芸能界に復帰。10代のころはタレントやモデルとして活動していた経験を活かし「原田愛」として活動を始めた。

「あれはさすがにびっくりしましたね。しかも共演者の方に俺のことを突っ込まれても楽しそうなんですよ(笑)。子どもたちには『好きにすれば』と言われているし、どうなっていくものやら。カミさんも一緒に転がっていくんですかね(笑)」

転がる石のようにとらえどころのない原田龍二、そして原田家の皆さん。



「数年前、霊能者の阿部吉宏さんから譲り受けて、我が家に座敷わらしを迎えたんですよ。『みやこ』っていうんですけど。座敷わらしは居付いた家に幸福を呼ぶというし、実際なくしたものを探し出したりしてくれて、ありがたかったんですけどね。カミさんも『みやこちゃん、みやこちゃん』なんて見えないけど可愛がっていました。

我が家の居心地がよかったのか、3年くらい(座敷童は)いてくれたんですけど、長くいすぎると人間界に未練を持つようになって、人間の身体を欲しがって取り憑くようになるらしいんです。

それを聞いたカミさんが今度は怖がるようになっちゃって。結局この前、阿部さんに頼んであの世に成仏してもらったんですよ。一緒に仕事に行って、現場で活躍してくれたりとなかなか楽しい日々だったので、ちょっと寂しいんですよね。実際に見えたわけではなかったんですが」

原田家の人々と座敷わらし・みやこちゃんの、今後の関係がこじれないことを願うばかりだ。

PROFILE
原田龍二(はらだ・りゅうじ)●1970年10月26日生まれ、東京都出身。第3回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」準グランプリ受賞。1992年、ドラマ『キライじゃないぜ』(TBS系)で俳優としてデビュー。

1996年、映画『日本一短い「母」への手紙』で日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。ドラマ、映画をはじめ、バラエティーや旅番組でも活動。主な出演作に、5代目佐々木助三郎役を演じたドラマ『水戸黄門』、『相棒』シリーズ、映画『一月の声に歓びを刻め』、『太陽とボレロ』、舞台『大奥』シリーズなど。

取材・文/木原みぎわ 撮影/山田智絵

編集部おすすめ