
イラストレーターのともゑさんが、心に響いた映画をイラスト絵日記にするシリーズ。今回はメキシコの女性監督のデビュー作。

孤独死したご近所さんからの贈り物

遺品につのっていく恋心

意外な人から思われていたり

人生の一瞬一瞬を味わうこと

『マルティネス』(2023) Martínez 上映時間:1時間36分/メキシコ、フランス
監督・脚本:ロレーナ・パディージャ
出演:フランシスコ・レジェス、ウンベルト・ブスト、マルタ・クラウディア・モレ 他40年以上をメキシコで真面目に働いてきたチリ人男性マルティネス。60歳の節目に退職を迫られているところに、アパートの女性が孤独死。思わず拾った彼女の遺品に囲まれて暮らすうち、彼の人生に変化が。小津安二郎に影響を受けたと語る女性監督パディージャのデビュー作は、日常生活に息づく密かなワンダーや幸せのかけらを丁寧に描いた佳作だ。