〈変態教員グループ盗撮事件〉「同棲パートナーもいたのに…」4人目の逮捕者“カツ”は試験に落ち続ける「保健体育のセンセー」メンバーに意外な共通点も
〈変態教員グループ盗撮事件〉「同棲パートナーもいたのに…」4人目の逮捕者“カツ”は試験に落ち続ける「保健体育のセンセー」メンバーに意外な共通点も

名古屋市や横浜市の小学校に勤務する教員からなる“変態教員グループ”が女児の下着姿などを盗撮・共有していた事件。グループの一員で、愛知県警熱田署捜査本部に性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕された石川勝也容疑者(28)=横浜市戸塚区名瀬町=は、サッカーの強豪校出身で、社会人チームではFWとして活躍していたという。

 葉山町教育委員会は3日夜に会見を開き、教育長が「慚愧に堪えない思い。悪魔的な思いを持っている人間としか考えられない」とコメントした。

教育長「はらわたが煮えくり返る思い」

「専門学校に通った後に教員になった」と周囲に話をしていた石山容疑者だが、神奈川県・葉山町教育委員会によると、16年3月に高校を卒業した後、6年間かけて4年制の大学を卒業し、22年4月に臨時採用教師として採用された。

今年3月まで町内の公立小学校に勤務したのち、4月からは中学校へ勤務していた。中学校と高校の第一種保健体育課の教員免許を保有している。

教育委員会の関係者が話す。

「彼は毎年、神奈川県による本採用の教員試験を受けていましたが、毎年連続で落ちていました。そのため、今年度も臨時職員なわけです」

石川容疑者は小学校の免許は持ってないものの、保健体育の免許を持っていることから、特例として特別支援学級での指導ができるとして、臨時免許の扱いで小学校に勤務していた。

小学校で3年間、特別支援学級の担任を続け、今年4月からも中学校で同じように特別支援学級の担任を受け持っていた。

同町の教育委員会が3日夜に開いた会見で、稲垣一郎教育長は以下のように強い口調で説明した。

「担任をするほか、小学校では、3、4、6年生の保健体育の授業に先生として出ていました。放課後クラブでは、サッカークラブや陸上部の面倒をみていたという話があります。

本人はサッカーが好きなようですが、中学校では野球部の副顧問をしていました。

勤務態度が悪いなどの報告はなく、明るい先生だったと聞いています。逮捕当日から学校側としては無断欠席の扱いです。

お父さんお母さんもいらっしゃるはずですし、結婚していないものの一緒に住んでいらっしゃる方もいらっしゃると伺っています。今の段階で、家族側からも一切話がございません。非常に憤慨しております。

葉山の教育はいま、地に落ちている。再発防止に力を入れて必ず、立ち直らせていきます」

ポジションはFW、足も速くゴールも決められる選手

#11で報じたように、石川容疑者はサッカークラブを担当しており、自身もサッカーをしていてJリーグのサンフレッチェ広島が好きだと話していた。また、今年4月から赴任した勤務先の中学校の出身だったという。

石川容疑者を知る知人が語る。

「高校は横須賀市内にあるサッカーの名門校へ進学しました。インターハイでの全国優勝経験のある強豪校で、プロも数人出ています。

各地からジュニアユースの選手が入部し、部員数は全学年合わせて100人を軽く超えます。石川くんはレギュラーではありませんでしたが、部活を頑張っていたと聞いています。

サッカーに力を入れている家庭で、兄弟も名門校でプレーをしていたそう。地元の葉山の同世代の間では名が知られたサッカー一家の出身です」

石川容疑者のSNSによると、高校卒業後は東京都渋谷区にある専門学校へ進学し、教員免許を取得したとみられる。社会人になっても、横須賀にある社会人サッカークラブに所属していた。

社会人サッカークラブの関係者は、

「『カツ』と呼ばれていて、ウチで2019年からプレーをしていました。ポジションはFWで、足も速く、ゴールも決められる選手として認識していました。アディショナルタイムで得点を決めることもあり、活躍していた選手です。

カツは葉山出身と聞いており、横須賀のサッカー名門校のOBであることから、その縁で入団してくれました」

サッカークラブの幹部は今回の逮捕を受け、「誠に遺憾です」とコメントした。

「事件はネットニュースで知りました。石川さんはいま、ウチでの選手登録がありません。ウチは社会人サッカーチームで、遊びではなく試合で勝つことを目的としたチーム。横須賀にはサッカー日本代表の伊東純也などサッカーで活躍している選手も多く、サッカーの街といっても過言ではありません。

僕たちも横須賀をサッカーで盛り上げたいなと思い、チームを発足しました。

こんな不祥事を起こす人とは思わなかったのですが、非常に残念です」(クラブ幹部)

「コセムー」も「カツ」も戸塚市内に住むサッカー経験者

一連の事件をめぐっては、変態教師グループの逮捕は4人目で、うち2人が神奈川県の教員だ。愛知県警は6月24日、性的姿態撮影処罰法違反(撮影など)容疑で横浜市立本郷台小教員の小瀬村史也(37)=横浜市戸塚区吉田町=を逮捕している。その後、起訴され、8月には不同意わいせつの罪などで追起訴されている。

小瀬村被告の横顔を勤務先の保護者が語る。

「『コセムー』と一部の生徒から裏で呼ばれ、PTAの広報誌には趣味はEテレ、子どもの頃から夢は小学校の先生と書いていました」

また小瀬村を知る知人が言う。

「小瀬村は10年前に社会人のフットサルチームに所属してました。コセと呼ばれ、試合でもゴールをバンバン決めていたし、昔からサッカーをやっていたと聞きましたよ。どうやら神奈川県内の進学校出身で、中高はサッカー部に所属していたそうです」

“コセムー”と同じく戸塚市内に住む“カツ”こと石川容疑者もサッカー経験者なのは偶然だろうが、石川容疑者のSNSからは学生時代にサッカーに熱中していた投稿がされていた。

〈今日で高校サッカー終わり。試合は満足できなかったけど、この3年間には満足!
みんないいやつだしほんとに居心地良かった とりあえず楽しかった!濃かった!お疲れ様でした!〉

〈ちびっ子たちにサッカー教えるの楽しい しかもこれで金もらえるのは最高〉

〈あしたは文化祭でちびっ子サッカー大会あるから応援しに来てね!〉
(いずれも原文ママ)

また、教育実習期間と思われる2019年の様子をSNSでこう綴っている。

〈体育の授業もまだやってないのに無茶振りで数学の授業やらされ、全校集会で校長先生に笑いを誘うような話をしてって言われ、やっぱギャグ要素高いわこの中学〉

〈指導する側で合唱コン見たけど、やっぱ合唱って成長が垣間見れてめっちゃ感動したなぁ。しかも最優秀賞取ってくれるんだもんなぁ。


泣かないように歌の途中から瞑想して聴かないようにしてたのは生徒に内緒。〉
(いずれも原文ママ)

石川容疑者が今年3月までに勤務していた町立小学校の卒業生の子を持つ保護者は、「冗談とかもあまり言わない感じの先生でした。生徒からもあだ名などで呼ばれることもなく『石川先生』と呼ばれていた。石川先生が担当していたサッカークラブでは、偉そうな物言いをすることもありました」と語った。 

 愛知県警担当の記者によると、少なくとも1年ほど前には変態教師グループが存在していたという。石川容疑者も去年9月頃から盗撮したと思われる下着の画像や動画を3回共有していた。

同事件をめぐっては、グループには全国の教員ら約10人が参加しているとみられ、警察はさらなる実態解明を急いでいるという。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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