〈西川口・裏サウナ摘発〉「お風呂に入ってマッテテ」「紙パンツはいてクダサイ」違法個室サービスで摘発された男性専用店舗は年1億円の売上
〈西川口・裏サウナ摘発〉「お風呂に入ってマッテテ」「紙パンツはいてクダサイ」違法個室サービスで摘発された男性専用店舗は年1億円の売上

埼玉県川口市にある男性用の公衆浴場で、性的なサービスを提供していたとして韓国籍の経営者をはじめとする計4人が逮捕された。公衆浴場はもともと地域では名の知れた“裏サウナ”でネットで話題になっていたことから県警が動いたと思われる。

ディープすぎる“現場”の裏側に迫った。 

1年間で1億円以上を売り上げていた

埼玉県警は3日、営業が禁止されている地域で性的なサービスを提供したとして、店の経営者で韓国籍のクァッ・ミンジャ容疑者(61)や女性従業員など計4人を風営法違反の疑いで逮捕した。 

事件の舞台となったのは、埼玉県川口市西川口にある公衆浴場「グリーンサウナ」の個室内だった。

「3日の午後1時過ぎに外へ出ると、グリーンサウナへ警察官と思われる人が数人入っていったのを目撃しました。店前には、捜査車両と思われるミニバンの黒い車が停まっていて、その後、店前に刑事2人が立っていたので、なにか警察沙汰になっているんだなと感じたのです」(近隣住民)

摘発された「グリーンサウナ」は男性専用の公衆浴場で入浴料は1500円、客が「60分9,000円」や「90分13,000円」のアカスリ付きコースを選ぶと、従業員による性的なサービスが提供されていたという。1日に40人以上が店を出入りし、1年間で1億円以上を売り上げていたとされている。

 40年以上、現場近くで飲食店を営む男性経営者が話す。

「グリーンサウナができたのは20年前くらいです。もともとは別の外国人オーナーが女性用向けサウナとして当初は営業していました。15年前くらいのことかな、オーナーが代わったんです。

すると、女性用サウナは男性用となり、しばらくしてから、韓国人や中国人らによる、手を使っての『性的マッサージをしているサウナ』として周辺で話題になりました」

店内はどんな雰囲気だったのか。実際に何度も「グリーンサウナ」を利用したことがある40代男性が解説する。

「店は階段を上った2階にあり、扉を開くと靴用の白いロッカーがあって、正面に受付があります。

入店音が自動で鳴るので、アジア系の外国人と思われる背の小さい50代のおばちゃんが奥からやってきて、靴をロッカーへ入れるように案内をされます。

そこでタオルと紙パンツを受け取り、更衣室のロッカーキーを受け取り、右の部屋へ行くよう指示され、『お風呂に入って待っててください』と案内されるのです。

右の部屋の奥には浴場があり、シャワー台が3つと旅館のような少し大きめの大人3人くらいが入れる湯船と水風呂があります。浴室内の右側にはサウナがあり、さらに奥にはアカスリコーナーがあります。

そのあとロッカー番号で呼ばれ、紙パンツをはき、アカスリコーナーへ行く。そこで、性的なマッサージではない『至って普通のアカスリ』の施術を受け、終わったあとに『外で待ってます』と言われるのです。

そして浴室を出ると、アカスリの人に手を引っ張られ受付の前を通り過ぎ、今度は左の部屋に案内されました。そこはマッサージルームで、その中で手による“ハンドマッサージ”が行われるわけです」

ネット掲示板、YouTuberで話題に…  

前出の40代男性によると、もともと「グリーンサウナ」は西川口や隣の戸田市在住の一部の男性客が利用していた。“客層”が変わったのは5年ほど前のことだった

「『5ちゃんねる』などのインターネット掲示板で話題になり始めた。その話題性を受け、YouTuberが撮影したり、感想を動画にアップしたりしたことによって、全国的に知名度が上がった。特にYouTuberの影響が強かったね。彼らは店名や外観を動画内で出したりするからさ。

摘発を恐れたのか、YouTuberのような撮影をしそうな人や警察と疑わしい人にはマッサージを提供せず、その場合は紙パンツすら渡さないこともあったそうです。そのため、常連だけが性的マッサージを受けるようになっていった。

おそらく今回の摘発も、全国的に話題になったからでしょう。動画が上がるようになってから、『いつ摘発されてもおかしくないね』と常連の間ではそう言われていましたから」

実際に埼玉県警もそのように認識していたようだ。社会部記者が話す。

「警察側もインターネットの口コミで風俗サウナとして知られていることをわかっており、知名度もあることから今回の摘発に踏み切ったとされている」

川口市の西川口にはグリーンサウナのような外国人による違法サービス店がほかにもあるという。地域住民の70代男性が歴史を振り返る。

「川口には鋳物工場などがあり、30~40年ほどまえから閉鎖が相次ぎました。そこで出稼ぎに来ている外国人が、西川口で店奥の個室で手などによる性的なマッサージを提供する“裏キャバ”と呼ばれる違法キャバクラで働き始めたのです。

ただ、摘発も年々と厳しくなり、仕切っていた日本人が撤退。その後、外国人が仕切り始め、裏キャバや今回のような裏サウナが盛んになったワケです」

記者が「グリーンサウナ」の周辺を実際に回ると、看板表記や飲食店のメニュー表がすべて外国語で書かれている店や、飲食店の従業員が日本語を話せない店が多かった。

「グリーンサウナ」について質問するも「シラナーイ」「ニホンゴ、ワカラナーイ」と不機嫌になり相手にしてくれなかった。

違法な店の摘発は今後も続くのか。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 

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