〈変態教員グループ5人目逮捕〉「お母さん…娘さんの部屋に入れてください」家庭訪問での奇行…逮捕された“北の盗撮教師”は栃木県でも女子びいきの既婚者“セクハラ疑惑”も
〈変態教員グループ5人目逮捕〉「お母さん…娘さんの部屋に入れてください」家庭訪問での奇行…逮捕された“北の盗撮教師”は栃木県でも女子びいきの既婚者“セクハラ疑惑”も

全国各地の一部の教員がSNS上のグループチャットで、生徒らの性的な写真などを共有していた事件。愛知県警は9月18日、その変態教員グループメンバーの一人である北海道千歳市立北斗中の教員・柘野啓輔容疑者(41)を性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕した。


柘野容疑者はこれまで1道2県で教壇に立っており、少なくとも9年前から生徒や保護者が勤務態度を問題視していたことが、集英社オンラインの取材で明らかになった。

「逮捕されたことを聞いたときは、だろうなって感じ」

北海道教委の関係者によると、柘野容疑者は2009年に埼玉県で採用され、県内の中学校で教員を勤めた。

その後は、2013年4月から2016年3月までは北海道十勝管内の町立中学校で勤務。2016年4月から2018年3月までの間は栃木県小山市内の中学校で教壇に立っていた。

道教委関係者は「かなり特殊な経歴です。私たちとしてもあまり見たことがない。ただ問題を起こして都道府県をまたいでいたというわけではありません」と話すが、現地での評判は極めて悪かった。

柘野容疑者が勤務していた栃木県小山市内の中学校は、市内で野球の強豪校として知られており、プロ野球選手も複数輩出。

中学校の卒業生である20代女性が当時をこう振り返る。

「あんまりいい先生ではなかった記憶です。技術・家庭科の先生だけど、生徒との関わり方にばらつきがあって、気に入っている一部の女子には優しくて。私自身もそれが気持ち悪くて距離を置いていました」

柘野容疑者が直近まで勤めていた北海道千歳市立中学校でも、女子生徒には優しい一方で男子生徒には厳しく接していたことが明らかになっている。

前出の20代女性は「それ、昔からですね」と言い切る。

「当時は男子サッカー部の顧問をしていました。私たちの学年ではないけど、担任も持っていました。元気に声を出していたとか報道されているけど、私たちの時は印象は薄い先生って感じ。

強いて言うならニコニコしながら男女で対応を変えるからキモかった。逮捕されたことを聞いたときは、だろうなって感じ。

男子サッカーの友だちも、『柘野がキモすぎる』とずっと愚痴を言っていたのが印象的です。自分の思い通りにならなかったらすぐキレる。やっぱり男子には当たりが強かったんだなあって。サッカー部の保護者からとにかく評判が悪かったです」

柘野容疑者は栃木県内で教鞭をとっていたときには、すでに結婚しており、2016年ごろには子どもが生まれたという。

「娘さんの部屋を見せてください」と不自然な要求

取材を進めると、「いま思うとゾッとします」と明かす保護者もいた。当時、中学3年生の担任を柘野容疑者が担当しており、事件は春の家庭訪問で起きた。

「娘から家庭訪問当日、『訪問時に先生が部屋を見せてと言っている』と相談されました。子どもの部屋が何か関係あんのかなと思い、そこから不審に思って。

とりあえず、『先生が来るまでに掃除を終わらせておきなよ』と言ったんですが……」

柘野容疑者は1階のリビングで中3の娘と計3人で面談を終えると、「娘さんの部屋を見せてください」と申し出てきた。保護者は「いいですよ」と返事をし、一緒に2階の部屋に行こうとするとこんな言葉が返ってきたという。

「お母さんはリビングで待っていてください」

保護者は驚いて言葉が出ず、何もないことを祈りながら階段下から聞き耳を立てて見守るだけだった。

「娘には『ドアは開けておくように』と言いました。すると、何かを撮影する音が聞こえてきて、先生とともに下に戻ってきました。先生が帰ったあとに娘に話を聞くと、『何が趣味なの』と部屋できかれたそうで。

娘がガチャポンで集めた当時好きだったキャラクターのグッズを見せたら、それを写真撮っていたとのことでした。行動が気持ち悪かったので、ほかのクラスのお母さんに聞いたら『ウチの担任の先生はそんなことをしていないよ』と。そこからその先生を警戒していました」

保護者は「内申点を下げられたり復讐されたらと思い、学校に報告を入れることができなかった」と語る。

「チャットグループで他人が盗撮していることに感化された」

柘野容疑者が担任を持っていたクラスに所属する娘を持つ別の保護者からは、女子生徒に対するセクハラの証言が聞こえた。

「女の子に話しかけるときはやたらと距離が近くて嫌だったと娘から聞いています。娘の友だちが先生と廊下で通り過ぎる瞬間に、スキンシップかわからないですけど、お尻を触られていたそうで。

一部の生徒は常に警戒していました」

柘野容疑者の勤務態度について、生徒から疑問視する声も上がっていたという。

「結構自由奔放な先生でした。担任してすぐに、平日ですよ、友だちの結婚式があるから休むと言い始めたり、受験の大事なときには、インフルエンザが流行っていてうつされたくないから早退しますと帰ってしまう先生でした。

そんな行動から子どもたちの信頼がなくなり、後半には半分くらいの生徒が先生に呆れていました。成人式が数年前に中学校で行われたのですが、柘野先生の姿はなく、『嫌われてたから来られないんじゃない』と話題でした」

柘野容疑者の逮捕を受けて、保護者間でも「やっぱりな」という声がほとんどだという。

保護者は最後に「ママ友の間でも本当に嫌われていました。娘も名前を思い出すのも嫌だったと話しています」と述べた。

柘野容疑者は北海道内の施設で去年、女子児童の性的な姿を撮影。すでに起訴されている教員らが参加するSNS上のチャットグループで、その動画や画像を共有した疑いなどがもたれている。

19日に検察へ身柄を送られた柘野容疑者の現在の様子を、社会部記者はこう解説した。

「柘野容疑者は容疑を認めており、調べに対しては『チャットグループで他人が盗撮していることに感化された。軽い気持ちだった』と供述しています。

容疑者のスマホからは児童の盗撮画像が出てきている。自宅からは盗撮に使うとみられるペン型のカメラが押収されました。ビデオカメラも見つかっており、記録媒体も含め警察は慎重に詳しく捜査を進めています」

これで、まだ逮捕されていない変態教師グループのメンバーは3~5人だという。愛知県警は検挙に全力を上げているという。

※「集英社オンライン」では、今回の事件についての情報を募集しています。下記のメールアドレスかXまで情報をお寄せください。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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