「アンパンマンに会いたい」という子どもたちの夢を叶える場所「アンパンマンミュージアム」で、“なんのため”か分からない父親同士の仁義なき戦いが勃発。それが有名インフルエンサーのXに動画とともに投稿されたことで一気に拡散された。
まるで格闘技会場のような“父親同士のバトル”
「アンパンマンミュージアム」は、2007年に横浜で開園以降、2010年に名古屋、2011年に仙台、2013年に神戸、2014年に福岡と次々とオープン。合計で年間数百万人規模の来場者数を誇る。
国内では“一度は子どもを連れて行く”といっても過言ではない国民的ミュージアムだ。
施設内にはミュージアムフロア(有料)とショップ&フード・レストランフロア(無料)があり、問題のバトルは「横浜アンパンマンこどもミュージアム」のメインステージの“ひろば”で起きた。
某インフルエンサーのXには11月15日に「平和なショーそっちのけでバトるパパ達が話題に」と題して約2分ほどの動画が投稿された。そこにはガタイのいい黒いTシャツ男性がベージュのTシャツ男性に声をかけ、ショーを座って見ている他の子どもたちの眼前に立ちはだかり頭突きをして額から少し血を流すという、まるで格闘技会場のような“バトル”を見せつけてしまうというものだった。
当日、横浜アンパンマンこどもミュージアムの“ひろば”近くにいたスタッフは言う。
「インフルエンサーの動画ではどこのミュージアムか明記されていませんでしたが、あれは横浜ミュージアムで起きたことです。日にちは忘れてしまいましたが当日、私は別の場所におり、他のスタッフからバトルの様子は聞きました。
“ひろば”のスタッフの何人かが止めに入ったものの、ショーが台無しになってしまいました。私はこのミュージアムで数年働いていますが、あんなヒドい出来事は初めてです」
横浜アンパンマンミュージアムはこの日の騒動の様子をどう把握しているのか。
お問い合わせをいただきました事案の詳細につきましては、回答を控えさせていただきます。
お客様が安心して施設を楽しんでいただけるよう、今後もスタッフ一丸となって対応してまいります。
との回答があった。
今回の騒動については、アンパンマンミュージアムの利用者も動揺の色を隠せない様子だ。
「子どもたちが楽しむ場なのに親が口喧嘩して怖がらせてどういうつもりなんでしょうか」
「喧嘩ふっかけた方も受けた方も、あんな公衆の面前で大人気ないし恥ずかしい」
「自分の子どもが一番可愛いし一番いい席でショーを見せたいのはわかるけど、あれはあかんわ」
SNSにはこうした意見が多く飛び交った。
フードコートでも親バトル発生
こういった子どものアミューズメント施設内におけるトラブル事例は、他にもある。今年の夏に関東の某遊園地に遊びにいったという3児の母のAさん(43)は言う。
「混み合う遊園地のフードコートで私物など何も置いてない空席を見つけたので、まず子どもを座らせて席を確保してからご飯を買いに行こうかと話してたら、子ども連れの男性が『あっ、すみませんそこ~』って話しかけてきたんです。
最初は何を言ってるのか分からなかったんですが、よくよく聞くと『自分らが座ろうと思ってた、自分らの席だ』って言ってきたんです。
『え? ここなんか置いてありました? ちょっと意味がわからないんですが』と言ったら、『あっそういう人たちなんですね。子どもの目の前でよくそういうこと平然とできますね』って言ってきて驚きました」
今回のアンパンマンミュージアムのトラブルのように頭突きをされたわけでもないが、Aさんは静かな怒りを見せた。
「今回のミュージアムの動画、私も見ましたけど、黒いTシャツの男性は顔もバッチリ映っていて“コワモテ”な感じでしたよね。
同じく今年の夏に子連れで遊園地に行ったBさん(38歳)は、ショーを見ている最中にこんな災難にあった。
「子どもが立って騒いだりしたときに人にぶつからないように、夫婦で子どもを挟む感じでショーを鑑賞してたんですが、私の後ろにいた5歳と8歳くらいの男の子が2人でじゃれていて、ドンっと背中に当たったり、なんだろうって後ろを振り向いたタイミングで思いっきり足を踏まれて……それでも、その子どものお母さんもお父さんもスマホを見てて、まったく気づいてない様子でした。次の日、踏まれた足を見たら爪が内出血してました」
さまざまなトラブルが起こり得る子連れイベントのマナーについて、岡山県教育委員会キャリア教育支援員でマナー講師の平松幹夫氏は「一般的にマナーは2つの観点から成り立っています」と、気持ちよくイベントを楽しむ心得を解説する。
「マナーの上で大事なのは、思いやりの心を持つことと、人に不快な思いを与えない、ということです。アンパンマンミュージアムでの出来事は、まずこの2つの思いが皆無であり、マナー以前に暴力行為に発展してしまっていますね。大人同士、子どもが見ていないところでも、互いが譲り合い気持ちよく楽しく過ごせる意識が大事だと思います」
子連れイベントの場は子どもといっしょに、大人も楽しむための場だ。“なにをしてよろこぶ”のかを今一度考え直してほしい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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