〈体重はわずか6キロ…和歌山・2歳女児虐待死〉「後悔はしてる様子やった」親戚が面会で見た容疑者夫婦の表情
〈体重はわずか6キロ…和歌山・2歳女児虐待死〉「後悔はしてる様子やった」親戚が面会で見た容疑者夫婦の表情

幼馴染同士で結婚した26歳の夫婦が2歳の娘を虐待のうえ、必要な治療を受けさせずに死なせた容疑。娘は亡くなったとき標準体重の約半分の、わずか6キログラムしかなかった。

和歌山県警の捜査着手で明らかになったこの虐待死事件で、和歌山地検は10月16日、建設業の平晴流(26)と妻の無職・平菜々美(26)の両容疑者を保護責任者遺棄致死罪で起訴した。公判を前に、この後味の悪すぎる虐待事件を整理し、容疑者の今の様子を取材した。

親戚「流菜ちゃんの葬儀の時も2人はほとんどずっと泣いとった」

起訴状などによると、両容疑者は和歌山市内の集合住宅で長女の流菜ちゃん(2)に暴行を加えるなど虐待して痩せ細らせ、7月7日ごろにはアゴを骨折させて十分に食事を摂ることが難しくなったことを知りながら治療を受けさせずに放置、同10日に外傷性ショックで死亡させた容疑がもたれている。

流菜ちゃんには2歳年上の兄がいたが、流菜ちゃんが亡くなった後に児童相談所に引き取られ、容疑者夫婦は9月中旬から紀の川市内の親戚宅に身を寄せていた。

この親戚が事件の約2か月前の5月に流菜ちゃんに会った際は、虐待の兆候などはみられなかったという。親戚は当時、集英社オンラインの取材にこう答えていた。

「5月のゴールデンウィークにウチでバーベキューやったときに親子4人で来てたんや。その時は流菜も瘦せ細っていることもなくて、顔にアザもないし、外から見える部分には傷もなく、部屋中走り回って元気にしとったよ。

2人が子どもに怒ることもなかったし、流菜ちゃんは『ママ』とか『パパ』とか片言ではあるんだけど少ししゃべることもできるようになってたしな。けどそれから2か月ちょいで亡くなっとるんやから、その間に何かあったんかもしれへんな」

親戚は事件後に夫婦が身を寄せた経緯についてはこう話していた。

「アパートを引き払わなあかん、電気もガスも停まって風呂も入れず、ハル(晴流容疑者)の髪の毛も菜々美が坊主にしとった。カット代も節約せなあかんかったんやろうな。それやったらもうウチに来いと言ったんや。

お金に困りだしたのは最近のことやと思うわ。ハルは事件以来、ずっと警察の取り調べがあって建設の仕事も全然できず、収入がゼロになった。それに加えて精神的にも参って食欲もなかったんか、2人ともげっそり瘦せとったわ。

ただウチに来てからはしっかり食べさせて少し体重が戻っとった。事件後すぐに上の子は児童相談所に行ったから、ここに来たのはハルと菜々美。2人は流菜ちゃんが亡くなった原因は『わからん』言うとったけど、それがはっきりしたから逮捕されたんやろうな」

事件後まもなく、県警はこの親戚のもとにも訪れたという。

「流菜ちゃんの葬儀の時も2人はほとんどずっと泣いとったけど、すぐに警察には呼ばれとった。ウチにも7月に刑事が来て『叩いたりするのを見たことないか』って聞かれたくらいやから。5回くらい来たな。その時点でもう直感で何が起こっているのかわかるやん。

ハルも菜々美も今までは何も問題なく、夫婦仲が悪いとかも聞いたことない。ここに来てからも仲良かったし、だから余計わからへん。

毎日、子ども(長男)にも会いたいって2人とも言うてたしな」

「ご迷惑かけてごめんなさい」

当時、「育児ノイローゼがあったかもしれない」と夫婦を気遣っていたこの親戚を、再び訪ねて「その後」を聞いてみた。

「わからんなぁ。とりあえず裁判やってからやな。そのへんは裁判のとき、出てくるやろ。いろいろとな。はっきりしてないこともいっぱいあるやろうし(裁判まで)だいぶ長くなりそうだね。(来年の)夏ぐらいって聞いたわ」

起訴されてから夫婦に会ったのだろうか。

「ああ、会うたよ。先々週に嫁さんと一緒に面会に行った。晴流だけじゃなくて菜々美も会うてるよ。あいつらから『一回会いたい。会いにきてほしい』って手紙が来とったしな。

話した内容については詳細は言えないが、病気したりとか体調悪そうとかいうことはなく普段通りは普段通りやったわ。もちろん後悔はしてる様子やった。

俺が『捕まった後マスコミが来て大変やったわ』って言うたら、『ごめんなさい』『ご迷惑かけてごめんなさい』って2人ともそれぞれ謝っとったわ。あいつらは捕まった後のことは何も知らんからな。内容は話さないけど俺も色々あったんやあれから。

事件のこと? いや聞けへんよ。俺が聞くことでもないやろ。2人とも今後のことなんて考えられる状況ではないわ。(懲役に)3年以上、長ければ20年やろ。何年になるかもわからんし先のことはその後の話やからな。

俺からは『元気か?』くらいのことしか聞けん。差し入れも俺はしとらん。

晴流も菜々美も必要な物は親がそれぞれ差し入れしとる」

裁判で有罪になった場合、刑期を満了したら、また夫婦の面倒をみるのか。

「先のことはわからんが常識的に考えてそれは無理やろ。またあんたたち(マスコミ)も来るやろ。菜々美も晴流も親がおるからな。まぁ、親がやってくれるやろ。まぁ、相談には乗るわ。何にしても先のことはわからんわ。もうええやろ」

流菜ちゃんのご冥福と、残された長男の幸せを祈るしかない。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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