お詫びのお菓子を持参するときに注意するべき3点…渡すタイミングは謝罪の前? あと? お菓子の種類は?
お詫びのお菓子を持参するときに注意するべき3点…渡すタイミングは謝罪の前? あと? お菓子の種類は?

ビジネスの場では、初めましてのご挨拶や謝罪のときなどに手土産のお菓子を持参することが多いが、その際どんなものを渡しているだろうか? フードコーディネーターの宮本二美代氏曰く、お菓子は選び方しだいで「信頼」「センス」「気遣い」を同時に伝えることができるアイテムだという。

書籍『教養としてのお菓子』から一部を抜粋・再構成し、謝罪のときに気をつけたいマナーも含めて解説する。

「信頼」「センス」「気遣い」が同時に伝わるアイテム

第一印象は、たった数秒で決まるといわれています。

その瞬間に「丁寧さ」や「センス」「気遣い」が伝わるのが、〝手土産のお菓子〟。例えば、有名百貨店で包まれた老舗の焼き菓子を差し出されたら、受け取る側は心理に「誠意」や「信頼感」が自然に芽生えます。

また、お菓子は「相手を喜ばせたい」という気持ちがストレートに伝わるアイテムでもあり、文化的背景を感じさせる贈り物としても秀逸です。

特にビジネスの現場では、「はじめまして」の一瞬で信頼を得られるかどうかが、今後の関係性を大きく左右します。その時、センスのよいお菓子の手土産は、言葉よりも早く心に届く〝感性のギフト〟となるのです。

お菓子には、誰もが体験したことのある「共通の記憶」があり、「このお菓子、懐かしいですね」「気になっていた和菓子です」など、手土産は自然な会話のきっかけを生み出します。

地元の銘菓や季節限定品を話題にすれば、商談前の雑談も和み、第一印象もよくなり、その後の関係性に大きな影響を与えます。

美味しいお菓子は味覚と感情を結びつけ、相手の記憶に残るのです。とりわけ「〇〇さんからいただいたお菓子は美味しかった」という体験は、人の印象と結びつきます。つまり、お菓子は〝味覚を通じて記憶に残る名刺〟のような存在。

単なる手土産を超え、信頼を築く「教養ある戦略」としてお菓子を活用できる人こそが、人の心を動かし、第一印象を味方につけられるのです。

謝罪でお菓子を使う場合に知っておくべきこと

ビジネスでは、「ありがとう」「感謝しています」などの想いを、言葉で伝えるのが難しい場面があります。そんな時、お菓子は〝気持ちを伝える代弁者〞になります。



例えば、謝罪の場面。焼き菓子などの控えめな手土産を面談の最後にお渡しすることで、誠意や反省の気持ちがより丁寧に伝わるのです。

ただし、注意すべきポイントがあります。

・謝罪の補助として扱い、「物で解決」の印象を与えないこと。

・高価すぎず、簡素すぎない〝控えめな品〟を選ぶこと。

・渡すタイミングは面談が終わる直前、会話の流れを見て自然にお渡しする。

そして最後に、「感謝とお詫びの気持ちを込めてご用意しました」「今後も誠意をもって対応いたします」などの言葉を添えましょう。

言葉や名刺は忘れられても、お菓子の味とともに伝わった〝気持ち〞は、記憶に残ります。お菓子は、静かに気持ちを伝える〝信頼のかたち〞なのです。

教養としてのお菓子: ビジネス、マナー、手土産、社交の場に必須。世界のエリートも身に付けている。

宮本二美代
お詫びのお菓子を持参するときに注意するべき3点…渡すタイミングは謝罪の前? あと? お菓子の種類は?
教養としてのお菓子: ビジネス、マナー、手土産、社交の場に必須。世界のエリートも身に付けている。
2025/10/301,650円(税込)344ページISBN: 978-4054070707

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ビジネスシーンや社交の場で、一目置かれる人がひそかに実践する「コミュニケーションのためのお菓子の話」を1冊に。


お菓子の知識・活用方法・食習慣・食べ方などを伝える実践的な書。
20か国で2万個のスイーツに出会った「ル・コルドン・ブルー」パリ校卒の製菓衛生師による初の著書。
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人間関係を良好にする、その場を盛り上げる、楽しく食べて心を満たす・リラックスをするなど、お菓子の効果は様々で計り知れない。
お菓子をはじめ、古今東西のフード業界30年以上の経験を持つ著者が、知見を総動員して1冊にまとめた。

著者はお菓子の本場・フランスから帰国後は、専門学校・カルチャースクール、企業イベントなどで製菓・ラッピング講師として活動。指導した生徒様は1万人以上。
著者のたくさんの生徒様が「お菓子」をきっかけに、人生が好転していく様子を多数見てきて、「お菓子」は、幸せな人生への活力剤のような役目ができると、お菓子の活用方法を広めている。

また、自身が体調を崩したことをきっかけに、食べること、健康、素材、精神面に関する文献や多数の先生から学んだが、それはお菓子でも実践してきた。
お菓子の選び方、食べ物が心と身体に与える大切さを実感し、美味しく正しく食べて、健康になる方法も伝授している。
そこで、お菓子が「不健康」「太る」といった誤解を解く話も掲載。
正しく食べることで、それは防げる。カロリーは太ることに必ずしも直結しない。

むしろ、「低糖質」「カロリーオフ」こそ危険であることも多い。

★☆章立ては次の通り☆★
【第1章】お菓子がビジネス・社交の場でどんな効果をもたらすか
【第2章】喜ばれるお菓子、基本のキとは?
【第3章】関係性によるお菓子の選び方 ?シーン別お菓子のセレクト術
【第4章】会話でもすぐに使える!知っておくと役立つお菓子のエピソード
【第5章】世界と日本のお菓子の歴史と文化
【第6章】心とカラダを整えるお菓子の知られざるパワー ?お菓子を食べて健康になるって本当!? 体を守る食べ方革命
【第7章】お菓子の科学的活用法“甘い一口”に秘められた科学の力 ~エネルギー・感情・記憶を動かすお菓子の有効利用
【第8章】生活習慣や環境を味方につける

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