〈一夫多妻オトコ逮捕〉10代女性に首輪をつけ“イヌ”と呼び監禁、二人の妻は盗撮&恐喝にも関与…自称・頂きおじさん の“洗脳支配”「盗撮被害者は100人超」
〈一夫多妻オトコ逮捕〉10代女性に首輪をつけ“イヌ”と呼び監禁、二人の妻は盗撮&恐喝にも関与…自称・頂きおじさん の“洗脳支配”「盗撮被害者は100人超」

事件は今年11月下旬、10代女性が大阪府警に逃げ込んだことで発覚した。盗撮した性交動画を投稿型動画販売サイトで配信して再逮捕された職業不詳・小野洋平容疑者(39)は、妻の小野晴香容疑者(28)や内縁の妻で養子の小野凜容疑者(23)と同居しながら、SNSで知り合った10代女性に首輪を付けて監禁するなどしていた。

盗撮と監禁という薄暗く不気味な罪を重ねた男らの闇を紐解く。

家宅捜索で見つかった異常な数のデジタル機器

小野洋平容疑者(39)が最初に逮捕されたのは11月26日のことだった。逮捕された当時のことを社会部記者が解説する。

「11月24日に10代の女性が大阪府内の警察署に『男から監禁されて逃げてきた』と助けを求めたことで事件が発覚しました。25日に東京都の新宿警察署が引き継ぎ捜索を実施。小野容疑者が被害女性を監禁していたとみられる新宿区内のマンションの3階に捜査員が向かうと、小野容疑者は飛び降りて逃走を図り、腰椎を骨折しました。階下で確保され、26日夕方に監禁容疑で逮捕されました」

その後の小野容疑者の家宅捜査により、スマホ37台やタブレット端末1台、ノートパソコン3台、ハードディスク3台などのほか、手錠、スタンガン、首輪、縄なども見つかった。前出の社会部記者によれば「デジタル機器の異常な数から余罪ありと見てデータ解析された」そうだ。

「それらの機器から100人以上の女性の860点以上のわいせつな動画ファイルが見つかりました。すべてが明らかに相手の承諾のない盗撮であり、一部がネットにアップされていたことを確認し、12月16日に性的姿態撮影処罰法違反容疑で再逮捕に至りました」

自らを「頂きおじさん」、妻らを「ペンギン」「ウサギ」と呼んだ

監禁と盗撮がたて続けに発覚したこの事件。10代女性の監禁の状態は異様そのものだ。社会部記者は「小野容疑者と10代女性はXで知り合った」と続ける。

「10代女性は風俗店で働きながらパパ活の相手を募集していたようです。小野容疑者と知り合い、最初は2人で出かけるなど小野容疑者も優しい素振りを見せていたものの、次第に言動が粗くなり、暴力もふるうようになりました。

『風俗勤務のことを親にバラす』『住所も家族も知っている』と脅され、監禁生活を強いられていたようです」

被害女性は首に犬用の首輪をつけられ、小野容疑者や妻、内縁の妻らに「イヌ」と呼ばれていた。また、小野容疑者は自らを「頂きおじさん」と称し、妻の晴香容疑者のことを「ペンギン」、凜容疑者を「ウサギ」と呼び、「妻を4人集めて子どもを作る」「一夫多妻制」などと言っていたようだ。

この10代女性が盗撮被害に遭っているかはどうか定かではないが、小野容疑者は晴香容疑者や凜容疑者らに、投稿型動画販売サイトでの販売を目的とした動画素材を撮るための「盗撮準備」も手伝わせていた。

「晴香容疑者や凜容疑者らが新宿区内のホテルの天井に隠しカメラを設置する姿が、防犯カメラに映っていたようです。その後、小野容疑者と女性が室内に入ってきて、性交後に晴香容疑者や凜容疑者らがカメラを回収する姿も。小野容疑者はこれらの容疑について『動画を販売サイトに投稿し金を稼ぐためだった。2年以上この関係を続け、月に200万円くらい稼いでいた』と供述しています」

捜査関係者は「この販売サイトは、これまでもAV新法違反などで何人も逮捕者が出ている」と明かす。「わいせつ動画」投稿で逮捕された事例として集英社オンラインにおいても、昨年8月にわいせつ電磁的記録媒体陳列罪で有罪判決を受けたNaomiii氏などの事件を報じている。

「うちの旦那に何やっているんだ」と盗撮後に妻たちが恐喝

この販売サイトはどんなサイトなのか。アダルトサイトに詳しいライターは言う。

「ソフトオンデマンドやプレステージといった正規のAVメーカーとはまた違う、『同人AV』と言われるジャンルの動画投稿型配信サイトで、プロのセクシー女優や男優ではなく、エロ配信に興味のある一般人の男女が投稿・販売するサイトです。

基本的にAV新法など日本の法律に準拠した審査もあるサイトです。

盗撮などの犯罪にかかわる文言を売りにした動画は投稿できない仕組みになっているはずなので、今回の事件は驚きましたし、審査の甘さが露呈したのではないかと感じました」

小野容疑者の「月に200万円くらい稼いでいた」という供述について、同サイトに投稿する別のクリエイターは「月収200万円ということは、おそらくランキングでベスト100に入るくらい稼いでる方だ」と言うが、「どのアカウントだったかは我々も特定できていない」と言う。

「我々のようなクリエイターは複数の投稿型サイトで動画を同時に販売します。なので小野容疑者もそのサイト以外にも複数サイトで売っていたはずです。しかしガチ盗撮の作品の審査が通るとは驚きです」

犯罪の温床となっている同人AVサイトのあり方は今後、慎重に検討されるべきだろう。さらに、本件は余罪があるとも見られており、前出の社会部記者によれば「晴香容疑者や凜容疑者は小野容疑者による洗脳状態にあった」という。

「被害女性の証言によれば、晴香容疑者と凜容疑者はホテル内で盗撮後、部屋に乱入し『うちの旦那に何やっているんだ』と盗撮被害に遭っている女性を脅し、慰謝料を請求して実際に100万円以上を払わせていたケースもあったようです。

晴香容疑者と凜容疑者は容疑について黙秘していますが、10代の被害女性のように最初は小野容疑者に監禁され、次第に洗脳されていったのではとも見られています」

あくまで小野容疑者とその妻らによる犯罪であり、組織性はないとされているが、あまりにも不気味なこの事件。全容解明が待たれる。

※「集英社オンライン」では、今回の事件に関する情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(旧Twitter)
@shuon_news 

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 サムネイル写真(女性の写真)/Shutterstock

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