〈西東京・4人無理心中〉“金髪でジュリアナ風の母親”は年下恋人が殺害された後も部屋を出入り「部屋には消臭剤、牛刀で切られた遺体には何枚も服が…」独身時代は“普通のお嬢さん”とも
〈西東京・4人無理心中〉“金髪でジュリアナ風の母親”は年下恋人が殺害された後も部屋を出入り「部屋には消臭剤、牛刀で切られた遺体には何枚も服が…」独身時代は“普通のお嬢さん”とも

東京都西東京市の住宅で母子4人が死亡して見つかり、この母親(36)が契約していた練馬区内のマンションの一室で母親の交際相手の男性が殺害されていた事件。男性の遺体は発見を遅らせる“工作”が何重にも施され、交際相手の母親の車内にあった男性の携帯からは生存を偽装した可能性があるメッセージが男性の職場に送られていた。

2人の間に何があったのか。そしてなぜ3人の子どもたちまで死ななければならなかったのか。警視庁は事件のカギを握る母親の生前の行動を慎重に調べている。

遺体は服が何枚もかけられた上、クローゼットの中に押し込められ…

12月19日夕方、死亡した母親は夫に「練馬で待ち合わせ」とのLINEを送り、夫が電話をかけて「練馬で待ち合わせと聞いたけどどこにいるの?」と聞くと母親は電話を切っている。

その直後、夫は自宅の異変に気付いて110番し、家の中から母親と高校1年の長男(16)、小学5年の次男(11)、小学4年の三男(9)の4人が倒れているのが見つかった。

4人は搬送先の病院で死亡が確認された。血のついた包丁とオノが見つかり、母親と長男は刃物傷による失血死、次男と三男は首を絞められた窒息死とわかった。

警視庁は無理心中の疑いが強いとみているが、捜査の中で母親がことし3月から約5.5キロ離れた練馬区内の1LDKのマンションを借りていたことが判明。22日に捜査員が捜索すると母親の交際相手とみられる会社員・中窪新太郎さん(27)の遺体が見つかった。

「遺体は服が何枚もかけられた上、クローゼットの中に押し込められクローゼットには目張りがされていました。腐敗臭をごまかすためか、近くには消臭剤が置かれていました。さらに室内では空気清浄機が稼働していました。

すべて遺体発見を遅らせる工作でしょう。

そして17日に母親が空気清浄機のようなものを持ってマンションに入っていく姿が防犯カメラに映っていたんです」(社会部記者)

中窪さんの遺体は発見時に死後10日程度経過している可能性があるとみられるが、その後、14日に中窪さんとみられる男性が部屋に向かう姿が防犯カメラに映っていることが分かった。殺害は同日以降とみられる。

「空気清浄機を持ち込んだ17日だけでなく15、16両日も母親がこの部屋を訪れていた形跡があり、この時期に何が起きたのかが焦点です。

しかも4人が亡くなった西東京市の家のそばにある母親の車の中からは中窪さんの社用スマホが見つかっており、このスマホから16日に中窪さんの会社へ『体調不良のため休む』とのメッセージが送られています。

この日には中窪さんはすでに殺されていた可能性があり、生存を偽って遺体発見を遅らせる偽装工作がここでも行なわれた疑いがあります」(前出・社会部記者)

「関係者は全員亡くなっているため裏付けに時間がかかっている」

二つの事件の接点である母親を知る近隣の住民は「3、4年前は金髪で派手なきれいなかたでした。『ジュリアナ東京』にいるような感じでした」と証言。最近は茶髪で、やや地味な印象になったという近所の人もいたが、美人という印象は同じように持っていた。

その母親が結婚する十数年以上前に両親とともに暮らしていた都内のアパートの関係者は当時のことを振り返った。

「あの一家はご両親と娘さん(今回死亡した母親)の3人家族で、ご主人はタクシーの運転手をされていました。奥さん(今回死亡した母親の母親)は外国の方で、時々ご主人が『妻は今、帰省してるんですよ』と話していたことを覚えています。

アパートの部屋には8年くらい住んでおられたんですけど、その途中にご主人がご病気で亡くなったんですね。その後も奥さんが2、3年住んでおられて、15年ほど前に引っ越していかれました。

家賃の滞納とかはなく、退去のときもきちんとされてました。どこへ引っ越されたのかはわかりません。

娘さんがいつまであの部屋に住んでいたのかはよく分からないんですけど、当時二十歳前後で、車の免許を取られて駐車場も一時借りておられました。

娘さんとは顔を合わせる機会はあまりなくて、時々ゴミ出しの時にあいさつをする程度でしたね。見た目は普通のお嬢さんで髪を染めてることもなく、お友達が遊びにきていた様子も特になかったですね。奥さんの方が身長が高くて体格も良かった印象です」(アパート関係者)

その女性が結婚して母親になり、3人の子と暮らした西東京市の自宅では、時折バーベキューが行なわれたりする平凡な家庭だった。

近所の30代の女性は、「あのお宅は近所との付き合いはあまりありませんでしたが、亡くなった子供たちは住民にあいさつを欠かさない人たちでした」と記憶を語る。

年の瀬に3人の子を失った父親は憔悴しきっているという。

「一部ネットでは心無い中傷や、憶測が書かれていますが、あきらかに的外れです。二つの事件は関連があるもの、関係者は全員亡くなっているため裏付けに時間がかかっている」(前出・社会部記者)

巻き込まれた3人の子を思い、地域は悲しみに包まれている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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