〈横浜市長パワハラ〉「裏切ったらこれだからな」と銃撃ポーズ3回「デブ…2頭身か」「ポンコツ」暴言ざんまいで…人事部長が告発「市長は他人へのリスペクトを持ってください!」
〈横浜市長パワハラ〉「裏切ったらこれだからな」と銃撃ポーズ3回「デブ…2頭身か」「ポンコツ」暴言ざんまいで…人事部長が告発「市長は他人へのリスペクトを持ってください!」

横浜市の山中竹春市長(53)が日常的にパワハラの疑いがある暴言を繰り返していると、市の中枢幹部である現役人事部長が顔出しで告発した。「できなかったら切腹だ」「飛ばされるかもしれないっていう恐怖を与えられないか」。

人事権を背景にした脅迫によって組織の掌握を図ろうとしているかのような言動を証言した人事部長は「市長は他者へのリスペクトを持ってほしい」と呼び掛けた。

「お前録音とかしてねえだろうな」「誘致できなければ切腹だぞ」

山中市長は2021年に市長に初当選し、昨年再選されて現在2期目だ。横浜市立大学の医学部教授から政治家の道に転身した山中市長についてはこれまでも複数回、パワハラではないかと言動が問題視されたことがある。

その山中氏が日常的に市職員や外部の人間に暴言を吐いていると明確に証言したのは久保田淳氏(49)。昨年横浜で開かれたアフリカ49か国が参加した第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)の誘致担当部長などの要職を経て、昨年4月から組織の要ともいえる人事部長を担っている。

1月15日、神奈川県庁で記者会見した久保田氏は、まず自身が浴びた理不尽な暴言を証言した。

「人事部長就任後、市長室に入って報告をするようになりました。外務省のかたが視察に来ると事前報告した際に『なんでそんな大切なこともっと早く言わないんだよ』と怒鳴られ机をバンと叩いて書類を投げられたんです。

別の報告をした際には『お前裏切ったら許さないぞ』『お前録音とかしてねえだろうな。やったらこれだからな』といった文脈で銃撃ポーズをしてました。銃撃ポーズは3回されてます」(久保田氏)

以前にも久保田氏はTICAD 9の誘致担当部長時代に「誘致できなければ切腹だぞ」と締め上げられたことがあったという。また、言葉による威圧だけでなく、人事部長就任後「何ら緊急性のない連絡が平日の夜間・深夜、土日祝日を問わず常態化し、慢性的な睡眠不足で持病も悪化した。

時間外労働と扱われないこうした連絡は労働法令に違反している疑いがあると、会見に同席した労働事件が専門の嶋﨑量弁護士は指摘した。

「あのダチョウがさ」「人間のクズだ」30分ぐらいずっと罵倒

証言によれば、山中市長が非常識な暴言を口にするのは市長室の中だけではない。昨年2月5日、高円宮妃久子殿下も臨席した行事に、以前からそりが合わない自民党の横山正人元市議会議長がいるのを見とめた山中市長は、横山氏をにらむようにボソボソと「なんで来てんだよ、あのデブ」「2頭身か」「気持ち悪い。死ねよ。あ、言っちゃった。心の声が」と、あらん限りの悪罵を口にしたという。

「周りにも聞こえていたかもしれません。今でも(思い出すと)ちょっと手が震えます。恐ろしくて。

さらに(昨年辞職した)副市長(のこと)も失礼極まりないのですが、ダチョウと呼んでいました。代名詞として呼ぶんです。『あのダチョウがさ』とか。『あいつポンコツだから』という言葉もおっしゃるし、現職の副市長と局長は『人間のクズ』だと30分ぐらいずっと罵倒されていました」(久保田氏)

山中市長は時に警戒してもすぐに地金が現れることをうかがわせることも証拠付きで示された。

兵庫県が設けた第三者委員会で後に11回ものパワハラが認定された斎藤元彦兵庫県知事の問題がメディアを騒がせた2024年の途中から、怒鳴ったり書類を投げつけたりといった狼藉が鳴りを潜めたという。

「職員同士で『どうしたんだろう』みたいな感じでした。しかしその裏で、やっぱり職員を恐怖で支配をしようというような姿勢が残念ながら変わってないんです」

そう言って久保田氏がスマホから再生した昨年9月の山中市長の声とされるものは、

「今までだったら俺が電話してふざけんなよっていけたけど今言えないじゃない。どうすればいい? 市長怒ってますよというのを、飛ばされるかもしれないっていうような恐怖を与える人事部からのジャブが与えられないか」

と言い放っている。

「市長辞任を求めているわけではない」と強調

会見に先立って、1月11日公開の文春オンラインの記事で久保田氏のこうした訴えが報じられると、山中市長は即日「事実関係として私として承知していない、また認識のない発言を一方的に公表されたことは極めて残念です。まず、外見や容姿について一方的に中傷するようなことはありません」と否定するコメントを出した。

これに対して嶋﨑弁護士は「裁判等で真実性が争われた時に立証ができるという自信を持ったもの(エピソード)だけを選んで(久保田氏は)述べている」と指摘する。

「あまりにもひどいことが続いた」と感じた久保田氏は、ある時期から市長の牽制を無視して市長室に入る際に録音をするようになり、これまで20~30時間分の音声を残した。ほかにも市長からのメールやSNSのメッセージなどが残っており、証拠を固めた上で告発に踏み切ったという。

そのきっかけを久保田氏は、カスタマーハラスメント撲滅を呼びかける映像を昨年12月に市役所内で観たことだと話した。

「市長がやってることはイジメとかカスハラに近く、それを止めないのは加担しているのと同じじゃないかと感じました。私は人事部長ですから止める立場だなということで逃げちゃいけないと思いました。

市長が言う“人間のクズ”とか“ポンコツ”とかいう陰口は学校では当然イジメになると思うんですよね。

イジメから子どもを守るのもパワハラやカスハラから職員を守るのも市長の責任です。その市長が疑われる行為をしている。

市職員が安心して市民のために働ける環境を確保していくことが私の職責でもある、ということで今回このような言動に至りました」(久保田氏)

だが久保田氏は、市長を誰が務めるかは有権者の横浜市民が決めることで、市長辞任を求めているわけではないと強調。望むのは、中立性と専門性がある調査を横浜市が行ない、その結果に基づいて山中市長の言動が正されることだという。

「全ての人をリスペクトし、ご自分と対等以上にみてほしい。1人1人を大切にしてほしいんです。市民の皆様377万、議員86人、職員4万5000人。この1人1人が本当に自分と同じぐらい大切な人間なんだっていうことをご理解いただきたいんですよ」

自分は“性善説”を取るという久保田氏は「市長自身も変わろうと思えれば変わってくだされるだけの能力はあると思う」とも口にした。この願いは山中市長を変えられるだろうか。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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