長寿バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』の炎上の原因は、育児放棄やヤングケアラーを彷彿とさせる番組側の過剰な演出が火種となったのだが、別の要因もある。出演者夫婦の過去のSNSが特定され、妻の投稿内容がそこへ火に油を注いでしまった。
エヴァンゲリオンが好きで“ファースト”“セカンド”と呼んでいた
番組のラストに探偵役の「霜降り明星」せいやが“過剰な育児や家事で苦労する設定”の長男を抱きしめ「お前はまだ小学生や」と抱きしめ阿部家を離れる感動シーンがある。
妻の美佳さんはここで“オチ役”として扱われた。そのシーンでは、長男に「米、炊いて!七合!」と言い放ったことから「仕事中心で育児放棄するひどい母親」だと大炎上している。
番組はわかりやすく笑える内容ではなく、「この長男がかわいそうだ」と捉えられる後味の悪さを少なからず感じてしまった人もいたようだ。
だからこそ、“ネットの特定班”たちが美佳さんのSNSを特定し、その投稿内容が次々とさらされ、炎上する火に油を注ぐ結果となってしまった。夫の恭宏さんと妻の美佳さんに放送直後からの環境や心境の変化を聞いた。
――まず今回の炎上はいつ頃から感じ取りましたか。
恭宏「普段から僕はXなどのSNSは仕事で発信する以外は開かないし、あまりチェックもしないんです。でも番組放送は楽しみにしていたので、年明けに番組の放送予告が出てからは公式Xを見ていました。すると放送前から『ヤングケアラーじゃないのか』などの書き込みが目立ち始めていたんです」
美佳「そう。あれ?これ大丈夫かなって感じでした。だから夫が番組のスタッフさんに『コメント荒れてませんかね』と連絡をしたんです」
――その連絡を受けたスタッフはどんな反応でしたか。
恭宏「『え、そうですか?』って感じでしたけど、その時はそのまま何かすることなく1月23日の放送を迎えました。放送直後は友人たちから『面白かったよー』などの連絡が来たりして、ほのぼのしていました」
美佳「そう、私の元にも友人らから『楽しかったよ』などの連絡が来ている程度でした。でも24日土曜日頃から様子がだんだん変わり始めたんです」
――どのように変わったのでしょうか。
恭宏「まず『まとめサイト』みたいなものができ始めて、『番組内容が炎上している』というネットニュースもバンバン出てきて、それと同時に妻のInstagramやFacebookが特定され、その内容が切り取られました」
美佳「とくに切り取られたのが、私が子供のことを『長男を“ファースト”、次男を“セカンド”などと呼称していること』や、長女のことを『ブシュ(ブス)なお顔』などと投稿していたことですね。子どもをファーストとかセカンドって呼ぶとは何事だとか、娘の容姿を親がディスるとは何事だって……」
恭宏「僕がエヴァンゲリオンが好きで、面白おかしくファーストチルドレンとかセカンドチルドレン的な意味合いで子どもの話を友人に話すときなどに言っていた時期があり、悪意はありませんでした。6人もいると、相手がこんがらがってしまうので長男、次男、長女というよりわかりやすいかなって。もちろん普段は、子どもは名前で呼んでいます」
美佳「ブシュと書いたのも『ウチの子天才で、超かわいくて~』って親バカみたいな感じにするのはテレくさかったからです。子供をディスってるわけでもなく、愛情表現的な意味合いで日記的な感じで書いていただけです。ママ友同士で『ブシュ顔、わかる~』って感じで、過去の書き込みとはいえ、誰でも見れてしまうSNSに鍵もつけず書いていたのは軽率でした」
フォロワーが200人から4万人に……
――25日には元迷惑系YouTuberへずまりゅう奈良市議が「もう辛い思いをしなくていいんだよ。子供の為に全力で動きます。」などと投稿していましたね。実際は直撃など受けたのですか。
恭宏「へずまさんは妻が働くサロンの前に来ていたようですが、写真を撮って投稿しただけで僕らへの接触はありません。何がしたかったのでしょうか……。
美佳「私のInstagramにも同じように1万件くらいのDMが来ました。フォロワーも200人くらいの、みんな顔も知ってるような間柄のSNSだったのに、番組に出てからフォロワーが4万人になってしまい、誹謗中傷のメッセージだらけで、怖くて開けていません」
――200人から4万人に……。大荒れ状態だったわけですね。
恭宏「はい。24日にはXのトレンドワード入りしていましたし、いろんなSNSのショート動画も出回っていました。25日には警察がウチに来て『児童虐待の通報があったので』と子供たちの服をめくってケガなどを確認されました。
とてもじゃないですが、気分の良いものではありませんでした。警察の方も疑っているのではなく『バラエティを観て本気にするかね?』と笑っていたのが救いでした。だから番組のスタッフさんにこんな状態になっていますとお伝えしました」
――その後、まず初めに番組HPで「家族への誹謗中傷はしないで下さい」といった声明が出されましたよね。
恭宏「(放送)作家さんもまさかこんな騒ぎになるとは思わず、番組から声明を出すということになりました。その時に『演出だったと書けないか』とも言ったのですが、その時点では『それはできない』と。
だから『家族への誹謗中傷はしないで』という内容にとどめたのですが、逆にそれでさらに切り出し記事も出たりして、より騒ぎが膨らんでしまいました」
児相も学校も「問題ない」「虐待ではない」
――その炎上騒ぎを子どもたち、特に長男さんはどう見ていたのですか。
美佳「私のInstagramのストーリーに『番組の放送内容がすべてではない』とあげたら、それも火に油を注いでしまった感じでした。
長男は『みんな俺のこと心配してくれてるんじゃろ? それは嬉しい』といった感じで最初はそこまで気にしていませんでしたが、最近は『大丈夫?と色んな人たちに言われてキツイ』『学校行きたくない』とも言うようになりました。長男だけでなく下の子も知らない子に指をさされたこともあるみたいで……」
――週明けの26日には、広島の前国会議員までXで行政や教育委員会などと連携して対応することを表明していましたね。実際に行政などから連絡はありましたか。
恭宏「学校の校長先生や教頭先生をはじめ、教育委員会や市役所の方、児童相談所各所から連絡が来ました。
皆様、問題視しているわけではなく『とんでもない状況になってしまいましたがみなさん大丈夫ですか』といった、こちらの精神状態を気にしてくださる感じでした。学校はもちろん児相などからも『大丈夫そうですね』とは言われています」
美佳「児童相談所は、学校や、我々、家族の聞き取りも終えており、『虐待ではない』とおっしゃってくださいました。私の仕事への影響も心配してくださいました。
もちろん大きな影響はあって、私は夫とサロンを営業しているのですが、26日の週にご予約のお客様にはリスケしていただきました。へずまさんや、他のユーチューバーがまた来たり、何かに巻き込まれてはいけないので」
見逃し配信サービス『TVer』では、1月25日午前時点でバラエティランキングで『探偵!ナイトスクープ』の1月23日放送回が1位になるなど、多くの注目を集めていた。しかし、1月25日午後に配信停止となった。
配信中止は実は阿部さん夫婦からのお願いだった。「あまりにも誹謗中傷が止まらず、恐怖しかなかったので、こちらから番組にお願いしました」(恭宏さん)
ABCのその迅速な対応には阿部さん夫婦は感謝したようだった。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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