高市早苗総理による奇襲作戦で始まった今回の総選挙。立憲民主党と公明党は合併し、「中道改革連合」として高市・自民を迎え撃ったが、各社の世論調査では自民の圧倒的優勢が伝えられる。
「令和の関ヶ原」を襲った激震
2026年2月8日。日本の議会制民主主義にとって、この日は単なる投票日以上の意味を持つ「審判の日」として歴史に刻まれることになるだろう。
高市早苗総理による電撃解散、そして戦後最短の16日間という超短期決戦。この「最終決戦」を前に、報道各社が放った情勢調査の結果は、永田町のみならず政財界全体に衝撃を与えた。
「自民・維新で300議席超」。
この数字が現実となれば、かつての「安倍一強」に匹敵する巨大与党勢力の誕生を意味する。対する立憲民主党と公明党が結成した「中道改革連合」は、比較第一党を目指すどころか、存亡の危機に立たされている。戦後政治の「不文律」が次々と塗り替えられる中で、我々はこの選挙の先に何を見ることになるのか。
「禁断の野合」か、あるいは「乾坤一擲」か
「まさに関ヶ原、これは天下分け目の戦いだ。今回は公明票という心強い援軍と兵糧がこちらにある。高市政権に一泡吹かせてやるよ」
解散当日の1月23日、中道改革連合に合流した旧立憲民主党の議員は、高ぶる感情を抑えきれない様子でそう語っていた。その目は、長年続いた「自公体制」の崩壊によってもたらされる勝利への確信に満ちていた。
四半世紀にわたり自民党の足腰を支えてきた創価学会。その組織力は全国289の小選挙区で平均1万~2万票の「基礎票」を持ち、一選挙区あたり実質2万~4万票の差を逆転させる破壊力を持つ。
自民党が高市総裁を選出したことで決定的となった自公連立の解消。公明・創価学会内には当初、「衆院からの撤退論」さえ浮上したが、彼らが選んだのは立憲民主党との「合流」という、まさに禁断の選択だった。
この「奇策」の仕掛け人は、立憲の野田佳彦氏と公明の斎藤鉄夫氏である。1990年代の新進党時代から気脈を通じる両雄は、水面下で折衝を重ねてきた。だが、1月9日の読売新聞による「冒頭解散」の特報が、その歩みを一気に加速させた。
壊滅どころじゃない…「期待」はなぜ「失望」に変わったか
比例名簿の統合、そして「中道改革連合」としての新党結成。官公労系の労働組合と創価学会という、かつては水と油とされた二つの巨大組織が握手をした瞬間だった。
しかし、結党からわずか10日余り。船出の熱狂は、冷酷な数字によって打ち砕かれた。 2月1日、朝日新聞が配信した情勢調査。そこには「自民・維新、300議席超をうかがう」「中道、公示前から半減も」という衝撃的な見出しが躍った。
「パニックだ。これは壊滅どころの話じゃない」
中道の若手候補は、自嘲気味に肩を落とす。もし調査通り中道が70議席前後にまで沈むとすれば、立憲出身議員の選挙区当選は40人程度にとどまる計算だ。これは、民主党政権が崩壊した2012年の「57議席」という大惨敗をも下回る歴史的な敗北となる。
なぜ、これほどの逆風が吹いているのか。分析を進めると、二つの構造的な要因が浮き彫りになる。
第一に、野党第一党の「アイデンティティの喪失」だ。立憲民主党が「左」から「真ん中」へ移動したことで、脱原発や安保法制の廃止を訴えてきたコアな左派支持層が離反。一方で、保守化する無党派層や現役世代からは、「野合」と映った今回の合流に強い拒否反応が出ている。
中道に流れるはずの無党派票を奪い取った政党とは?
第二に、国民民主党の玉木雄一郎氏による「第三極」としての存在だ。中道の結成により候補者調整の枠組みが崩壊したことで、国民民主は100以上の選挙区に候補擁立を進めた。
立憲・公明の「古い組織選挙」に対し、現役世代の「手取りを増やす」政策を掲げた国民民主が、中道に流れるはずの無党派票を取り込んでいる構図だ。
対照的に、高市総理は仕掛けた大博打に完勝しようとしている。
「公明の組織票を失ってなお、これだけの支持を集めたのなら、もはや誰も逆らえない『女王』の誕生だ」
自民党ベテラン議員は、複雑な表情を浮かべる。かつての「自公協力」という重しが取れたことで、高市首相はより鮮明な保守路線へと舵を切ることが可能になる。
街頭演説で高市氏が語るのは、かつての小泉郵政解散を彷彿とさせる「力強さ」だ。食料品への消費減税というポピュリズムに近い政策を掲げつつ、その裏では「スパイ防止法」や「国防力の抜本的強化」といった自身の悲願を、勝利の勢いで一気に推し進める構えを見せている。
混迷か夜明けか…「女王」の誕生と、迫り来る「サナエ・ショック」
だが、この圧勝の先に待ち受けるのは、薔薇色の未来だけではないようだ。市場はすでに、高市氏の「積極財政」と「円安容認」とも取れる姿勢に神経を尖らせている。
かつて英国のトラス首相が掲げた大幅減税策が市場の信頼を失い、ポンド暴落を招いた「トラス・ショック」の日本版すなわち––––「サナエ・ショック」への懸念だ。
選挙後に自公のブレーキを失った高市政権が暴走すれば、日本経済は未知の混乱へと突入するリスクを孕(はら)んでいる。
8日の夜、テレビの開票速報で当確の赤い花が並ぶとき、日本政治の風景は一変するだろう。旧民主党時代から続いたベテランたちの落選が相次げば、野党は強制的な世代交代を迫られる。玉木氏率いる国民民主党や公明を軸とした、新たな野党再編の号砲が鳴り響く。
一方の与党側でも維新という「アクセル役」を得た自民党が、右派的な純化を強めていくのか、あるいは自民内の緊縮財政や消費税維持派が「抵抗勢力」として立ちはだかるのか。
いずれにせよ、これまで我々が慣れ親しんできた「政界の力学」は完全に崩れ去る。
それが、国民が選んだ「成熟」への道なのか、あるいは終わりのない「混迷」への入り口なのか。8日夜、我々が目撃するのは、新しい日本政治の「産声」か、あるいは「終わりの始まり」か。その答えは、間もなく明らかになる。
文/今野忍

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