「俺はつけん派」妻子も使う車で体を求め妊娠させた“独身偽装男”の外道すぎる二重生活…両親への挨拶、妊活まで全部ウソ…男の両親は「堕ろせるやろ」
「俺はつけん派」妻子も使う車で体を求め妊娠させた“独身偽装男”の外道すぎる二重生活…両親への挨拶、妊活まで全部ウソ…男の両親は「堕ろせるやろ」

既婚者が独身だと偽り異性と交際する「独身偽装」の被害が相次いでいる。主にマッチングアプリなどの出会いをきっかけとした事件が多いとされているが、今回のケースは既婚男性からのナンパが発端となっている。

交際、同棲を経て妊娠まで至った女性が8ヶ月のお腹を抱えながら被害の全容を告白。妻子と暮らす家から徒歩5分圏内の女性宅で3年間同棲し、妻子を乗せている車で女性の体を求めたこともあったという既婚男性の非道な仕打ちとは……。

ジムでナンパしてきた“独身偽装”男性と交際…「結婚は子どもができたらでいいやろ?」

「今年4月に出産予定です。相手が既婚者だと知ったのは婚姻届を出そうとした時です。3年も同棲していて、気づかなかった私は世間から愚かだと言われるのでしょうか……」

そう言うのは四国地方在住の園田晶子さん(仮名・31歳)。独身偽装した既婚男性は同市内に住む公務員のA(43歳)。

園田さんはAが既婚者だと知った後に心身に不調をきたしたため、現在は実家に住み両親に支えられながら出産を控えている。出会いは2019年12月、きっかけはAからの“ナンパ”だった。

「Aの家から徒歩1分ほどのジムに私も通っており、そこで『ご飯行こう、連絡先教えて』『顔がタイプ』と猛アピールされました。根負けして何回か食事に行った時に彼は手を繋ごうとしてきました。『そういうことはちょっと』と手を避けると『付き合お』と言われて。Aは年齢が12歳も上だったから私も警戒し、すぐには返事しませんでした」

その後もジムで顔を合わせるたびにAから話しかけられ、やがてジム以外の場でも会うようになった。熱心な告白を受けるうちに園田さんの心も動いた。

「何度も確認したんです。『結婚してるんじゃないの?』と。そのたびに『バツイチだよ。子どももいないよ』と言われました」という。

「交際を迫られてから半年後の2020年6月に付き合いました。初めてした時は『俺はつけん派』と言われて。その後も『つけて』と言ったけど『大丈夫やろ』と、交際期間5年4ヶ月の間、一度も避妊しませんでした。

車内でするのが一番好きだからとよく誘われました。抵抗はありましたが受け入れましたね。後々わかったことですが、その車はAの奥さんだけでなくお子さんも乗っていた車でした」

園田さんは結婚願望が強く、相手さえ望めばいつでも結婚したい気持ちがあり、何度もその思いは伝えていたという。それに対しAは「交際も結婚も同じこと。結婚は子どもができたらでいいやろ?」と言ってきた。

「Aの気持ちを尊重しようと思ったし、だからこそ避妊しないことにも応じてきました。毎日のように会っていたし、お互いの誕生日には3泊の旅行に行ったり、日帰りも含め5年で計70回ほど旅行にいきました。それらの旅行は私の父から車を借りて行ったこともありました。

そして2021年から2024年の間は本格的な同棲をしていました。それもAの自宅から車で5分ほどの距離にある私のアパートです」

2024年1月には婚約指輪をふたりで見に行き、6月には園田さんの両親に結婚の挨拶をしに行った。さらに同年8月、園田さんは10年間勤めた会社を退職し、その後、Aと共に妊活を始めた。

Aの住所に建っていたのは「築浅の一軒家」

「私は子宮内膜症の影響もあり妊娠しづらかったのですが、Aは妊活に協力的でした。タイミング法も理解してくれたし、伊勢神宮で子宝祈願の絵馬を書いたりもしました。ようやく妊娠したのは昨年8月でした。そのときは、ただただ嬉しかったです……」

だが妊娠報告をした時のAの反応には少しの違和感があった。

「妊娠したよと伝えると『えっ!ありゃ~』と驚いていました。嬉しくないのかと聞くと『そんなことないよ』と言ったものの、何か引っかかりました。私はすぐにでも婚姻届を出しに行きたかったですが、なんだかんだとはぐらかされ、10月に婚姻届をAに渡しに行った時に衝撃的なことを言われたんです」

Aの発言をまとめるとこのようなものだ。

《実は婚姻届出したら捕まる。籍が抜けてなかった。不倫でも風俗でも行っていいと嫁に言われてて、◯◯(園田さんの名前)の前にも複数の彼女がいて、有責配偶者だから自分から離婚できない。でも10年別居してるから、弁護士に頼んで離婚調停するから少し待って》

この時は園田さんも突然の言葉に理解が追いつかず、Aを問い詰めなかった。ただAは「不倫じゃないし何も悪いことしてない。なんなら嫁が浮気相手みたいなもん。婚姻届は俺が持っとく。今度必ず一緒に出しに行こう。晶子は何も心配せず子どもを産んで一緒に住もう」と言ったのだという。

すでに退職して実家に戻っていた園田さんは、Aから『両親の介護を理由に実家に帰る』と言われ、一時的に同棲を解消していた。嫌な予感がした園田さんが婚姻届に書かれたAの住所を初めて訪れると、そこは古い日本家屋の母屋の隣に建てられた築10年ほどの一軒家だった。

「明らかにお子さんもいる家で、恐る恐るインターフォンを鳴らすと奥さんらしき人が出てきました。

その後、Aも出てきて。『外で話す?』と言ったAの腕を奥さんがガシッとつかんで『ここでは話できませんので!』と言われ、結局3人で近くのコンビニの駐車場まで行き、20時から翌朝5時まで車内で話し合いになりました……」

話し合いの序盤はAとその妻による夫婦喧嘩だった。

Aの妻「浮気はともかく子どもを作るのは違うやろ!」
A「お前が離婚してくれたらええんや!」
Aの妻「フツーに仲良くしとって問題ないやろ!」
A「この子はいい子なんや! お前みたいにキーキー言わん」
Aの妻「私は絶対離婚はせん」
A「うるさいんじゃ。お前みたいなババアはもう嫌や!」

園田さんはAのあまりに身勝手な暴言に呆然とするしかなかったが、Aの妻から「子どもができたとはいえ私はあなたを訴えられる」と言い放たれ、目の前が真っ白になった。

「子どもはまだ堕ろせるやろ」「結婚もせず子どもを作るあんたも悪い」

「その後、奥さんが『塾に子どもを迎えに行く』と言って一度車を離れ、Aも友達の家に行ってしまった。Aの車にひとり取り残されたとき、視界に池が見えて『ここで死ぬしかない』と思いました。

でもいざ池の岸に立つと両親の顔を思い出し、子どもを殺すことになると思うと足が震えました。ただひとり泣いて呆然と立っていました」

そんな園田さんに対し、戻ってきたAは「そこは浅くて死ねないよ」と言い放った。さらに「俺は、もうどっちとおっても幸せになれん」とも。そして送迎を終えたAの妻も車に戻るなり吐き捨てるようにこう話したという。

「すみませんけど、夫とは普通に一昨日も体の関係もありましたけど?」

問題はこれだけではない。

「翌日、Aには私の両親にもことの経緯を話してもらいました。

Aは土下座しましたが、母から『私らでなく晶子に謝って』と言われ、初めてAは私に謝りました。後日、私の両親も含めAの両親と話し合いに行きましたが、『子どもはまだ堕ろせるやろ』とか『そもそも結婚もせず子どもを作るあんたも悪い』と言われ、話になりませんでした」

Aの両親からさまざまな暴言を吐かれ、園田さんは精神的に不安定になってしまった。

「朝から泣き喚いてイライラと不安のなかで過ごし、夜も眠れなくて、少し眠れたとしても悪夢で目覚めて。食欲もなく妊娠中なのに3kgも痩せてしまいました。

変な強迫観念にも囚われて『Aの両親に子どもを殺される』とまで思ってしまった。見かねた母が精神科に連れて行ってくれて抗不安薬を処方されました」

この信じがたい事態に、Aはさらなる行動を取る。

園田さんに対し、弁護士を通して「Aへの職場や家への接見禁止」を申しつける内容証明を送りつけてきたのだ。園田さんは警察署に結婚詐欺で被害届を出せないか相談するも「お金を騙し取られたわけではないので刑事事件にはできない。民事裁判にしてみては」と言われてしまった。

その後、弁護士に依頼しAへの任意交渉をするも決裂。今後は訴訟を提起予定だ。

「出産を控えながらどこまでできるかわかりませんが、子どもができなかったらずっと騙されていたと思うので、子どもが知らせてくれたんだと思っています。

相手がまともじゃなかったことが悔やまれます」

あまりにも理不尽な独身偽装の実態。Aは現在も県立病院で看護師として勤務している地方公務員だ。園田さんが「子どもは絶対に幸せにしたいです」と前を向いていることがなによりの救いだ。

取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班

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