〈中道解党論も〉「公明にいいように使われた…」落選した立憲若手議員たちから噴き出す不信と「許しがたい幹部」の実名
〈中道解党論も〉「公明にいいように使われた…」落選した立憲若手議員たちから噴き出す不信と「許しがたい幹部」の実名

旧民主党の終焉――。そう評されるほど、民主党政権で要職を務めたベテランも含め、立憲系の候補者がことごとく敗れていった衆院選。

メディア各社による中道改革連合の苦戦予想をさらに大きく下回る「中道49議席、そのうち立憲系は21議席」という結果を受け、立憲系落選者からは執行部への恨み節が噴出、さらには解党論まで出始めている。

野田氏は非公開の場で涙ながらに謝罪も、落選者の収まらぬ不満

立憲系が公示前のわずか7分の1の21議席という歴史的大惨敗に終わって一夜明け、永田町の立憲界隈は重苦しい雰囲気に包まれた。

「投開票日翌日の9日には党職員向けの非公開会合もあり、そこで野田佳彦氏は時折涙声になりながら、自らが招いたともいえる大惨敗を謝罪しました。11日には議員との会合も開かれる予定で、全員が当選した公明側と、激減した立憲側とで、重苦しい雰囲気になるでしょう」(立憲関係者)

各議員の事務所が入る議員会館や、議員宿舎ではあわただしく撤収・引っ越しの作業が続く。

「家族を食べさせないといけないから、僕も秘書たちも皆、職探し中。党も小さくなるから、浪人してもそんなにお金は出ない。とりあえず何か起業するか、食いぶちを探します・・・・・・」(立憲系の落選者)

今回の衆院選で中道改革連合は、小選挙区で戦う立憲出身者が各選挙区1~2万票とされる創価学会票を上乗せしてもらえる代わりに、比例区では公明出身者が上位を固め、立憲出身者にとっては比例復活が狭き門になるという、異例の体制で臨んでいた。

だが、この戦略が裏目に。小選挙区で立憲出身者は7人しか勝てなかった上に、比例復活もほぼかなわず、大量の落選者を出したのだった。

これには落選した立憲系若手が「朝から晩まで街頭に立ち続けた30~40代の若手がほぼ全滅した一方で、公明の60代や見たこともないような年配の方々が次々と当選していった。あまりにおかしく、許しがたく、耐えがたい。比例上位を公明に譲った経緯や理由も私たちには説明されていないし、公明のいいように使われてしまっただけでは」と涙した。

自らも落選の安住淳共同幹事長へも厳しい声

立憲幹部の中でも、とくに公明とのパイプ役を担い、新党への参加を強く呼びかけていた安住淳共同幹事長への非難の声は大きい。

落選した立憲の若手は「『立憲系が比例復活できる可能性は低いから、学会票を上乗せしてもらって、小選挙区で勝ってきて』なんていうのは、知名度があって小選挙区に強かった安住氏の発想。

実際には選挙に強くない若手や、自民の大物と戦っている候補もたくさんいるんだから、そういう人のためにも比例復活は必要だったはずなのに。公明の言うことを聞くばかりでなく、もっと執行部が駆け引きをしないといけなかった」とぼやく。

その安住氏は自らも小選挙区で大敗し、投開票日当日に開票センターに姿を現さなかった。こうした姿勢にも落選者からは「表に出て説明するのが私たちの仕事である以上、安住さんも出るべきだった。議席を7分の1にまで減らしておきながら、のうのうとしている幹部の姿勢は、責任を取っているとは言えない」と厳しい声があがる。

そのような執行部に対しては、もはや諦めの境地にいる落選者も。

「ずっと執行部には、立憲として自信をもってエッジを立ててくださいと言ってきたのに、学会票ほしさに急場しのぎの新党を作って、理念や政策もぶれてしまった。もう何かモノを言ったところで直る状況じゃない。

こんなに自民が大勝したら、3年くらい解散総選挙はなさそうだから、旅行に行ったり、ボランティア活動をしたり、しばらくゆっくり過ごそうかな。そうでもしないとやってられないよ……」(立憲系の落選者)

新代表は立憲系の見込みも、参院や自治体議員の合流は不透明

今後は公明系28人、立憲系21人の党となる中道。公明系は今回、立憲系の比例票あっての28議席のため立憲側と離れるわけにもいかず、立憲を立てる意味もあり、新代表は公明から出さない見込みだ。泉健太・元立憲代表や、小川淳也・元立憲幹事長が代表選出馬に意欲をみせている。

ただ今回の選挙結果を受け、まだ中道に合流していない立憲系の参院議員、自治体議員がすんなりと合流できるかは不透明になった。

「いくら代表が立憲系といっても、公明系の議員のほうが多いので、必然的に創価学会の影響力はさらに増す。党員数でもこれまで立憲は約10.5万人、公明は約45万人と4倍以上の差があり、選挙でも勝てないとなると、立憲系の参院議員や自治体議員が中道に合流するメリットがほぼありません」(全国紙政治部記者)

実際に自治体議員からは「来年春の統一地方選のことを考えると、不安で仕方がない。この情勢のまま中道として行くのであれば、厳しい結果になることは間違いない」との嘆きが漏れる。

今回の結果を受け立憲系からは「今の中道という枠組みを一度否定し、立憲を超えるような野党の受け皿を再構築できなければ、日本の政治は自民党の中だけで完結してしまう」との危機感もある。結党から1か月足らずで早くも解党論まで出るなか、反転攻勢への道筋を描けるだろうか。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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