2月6日から開幕しているミラノ・コルティナ・オリンピック(ミラノ五輪)の選手村で、無料配布されているコンドームがわずか3日で底をついたという。報道では、国際オリンピック委員会(IOC)の広報担当者が「オリンピック会場にバレンタインデーの雰囲気が漂っているみたい」とユーモアを交えて会見に応じているが、その真相とは。
選手村は「夜の国際交流」が盛んなのか?
五輪の風物詩ともなった選手村のコンドーム配布が、大会日程を1週間以上残して枯渇しているという。こうした報道にSNSでは感嘆の声が挙がっている。
「氷の上だけじゃなくて、村全体の熱気も『金メダル級』ってことか」
「お盛んねぇ~…」
「さすが世界トップアスリート、エネルギー爆発してるな!」
「オリンピックでは熱々な肉弾戦が始まってる」
五輪開催期間中の選手村について、「夜の国際交流もお盛ん」「ナンパ天国」などといった揶揄が毎大会のように話題に上がるが、実際は今大会の選手村で当初用意された無料配布は約1万個規模と、過去の大会と比べて非常に少なかったことがわかっている。
ミラノ五輪の参加選手約2900人とされ、単純計算で1人あたり約3個にすぎず、数日で在庫がなくっても不思議ではないほど初期在庫が僅少だったのだ。
【近年の五輪のコンドーム配布数】
2008年 北京夏季五輪:約10万個
2010年 バンクーバー冬季五輪:約7万個
2012年 ロンドン夏季五輪:約15万個
2014年 ソチ冬季五輪:約10万個
2016年 リオデジャネイロ夏季五輪::約45万個(最大配布数)
2018年 平昌冬季五輪:約11万個
2020年 東京夏季五輪:約16万個(新型コロナ感染対策で配布制限)
2024年 パリ夏季五輪:約20万個以上
2026年 ミラノ・コルティナ冬季五輪:1万個以上(開催期間中)
そもそも五輪の選手村でコンドームを配布する慣習は、HIV感染や性感染症(STD)予防の啓発活動の意味で1988年のソウル五輪から始まった。ソウル五輪以来、定着したこの慣習に「五輪名物」として母国への記念品やお土産として持ち帰る選手・スタッフも多いという。
AV男優のしみけんさんが、卓球日本男子史上初となる4大会連続で五輪出場した水谷隼選手にリクエストして、リオ五輪と東京五輪のコンドームをお土産として入手したエピソードもある。
「金メダリストでなくても着用可」
また、過去にネット上で選手村のコンドームの無料配布が「税金で賄われているのでは」といった批判が拡散したことがあるが、実際にはメーカー側の寄付や組織委員会の運営予算(スポンサー料等を含む)によって成り立っている。
今回のミラノ大会でも、組織委員会は無料配布について「オリンピックの長い伝統による、選手たちの健康のための予防的措置」であり、安全な性交渉を奨励することは「組織委の当然の義務」であると発表し、「五輪大会期間中の追加供給」を明言した。
そんな五輪で配布されるコンドームのパッケージには、オリンピック精神や競技にちなんだウィットに富んだメッセージが記されている。AFP通信が報じたミラノ大会でパッケージに書かれたメッセージ例はこちら。
「愛の競技場でもフェアプレーを。 同意を求めてください」
「勝利以外は共有しないでください(性病予防)」
「これを着用するのに金メダリストである必要はありません」
大会は残すところあと1週間。
取材・文/集英社オンライン編集部

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