沢尻エリカ「世間に誤解されたら太刀打ちできない」炎上時の本音とSNS観「ネットニュースのコメントを読むのが好き」
沢尻エリカ「世間に誤解されたら太刀打ちできない」炎上時の本音とSNS観「ネットニュースのコメントを読むのが好き」

多くの耳目を集める沢尻エリカさんは、ネットやSNSの情報にどう接しているのか。実に7年ぶりの映像復帰作となる映画『#拡散』は、コロナワクチンを接種した翌日に妻を失った男が、ネット上のさまざまな情報に翻弄されていく物語。

真偽不明の怪情報やフェイクニュースが世にあふれる現代社会の実像を、恐ろしいほどのリアリティで描いたヒューマンドラマだ。主人公を焚きつける新聞記者役を演じた彼女に、ニュースとの向き合い方を聞いた。

コロナ禍に経験した混乱を映画にできてよかった

──沢尻さんがこの作品に惹かれた理由を教えてください。

日本だけでなく世界中がコロナ禍を経て、それぞれが大変な苦労を経験したと思うんです。映画では登場人物たちの行動について肯定や否定をしているわけでもありません。あの頃の混乱を、ひとつの映画にできて本当によかったと思いますし、参加できてよかったです。

──沢尻さんが新聞記者の福島美波役を演じることもサプライズでした。

向上心も意識もすごく高い強い女性で、性格的に偏屈な部分も見え隠れするキャラクターです。誰しもが持つ人間くさいところを表現できたらいいなと思いました。

記者役として、撮影当時は人を観察することを意識するようになりましたね。好奇心や想像力を膨らませられるようになったし、これまでにない視点からの疑問が生まれたりもしました。

福島は報道する立場として、客観的な視点で記事を書いていかなければいけない。「やっぱりそうなんだ」と思ったし、報道する側の難しさも感じました。

──劇中で福島が、編集長から中立の立場で記事を書くことを求められるシーンですね。言葉は書き方ひとつでドラマティックにも過激にもできるものです。沢尻さんご自身は、言葉について気をつけていることはありますか?

私は言葉で表現するのがあまり得意ではありません。受け取り方もそれぞれ違う中で、どうやったら自分の思いを的確に伝えられるのかな、ということは常に考えています。10代の頃は今よりもっとうまくしゃべれなかったし、気持ちを言語化できないもどかしさはありました。

ニュースのコメントを読むのがすごく好き

──成田凌さん演じる主人公の浅岡信治はSNSに取り憑かれ、踊らされ続けることになります。沢尻さんご自身は、ネットニュースやSNSとヘルシーに付き合うために意識されていることはありますか?

自分は何かに対して発信したりはしませんが、ネットを見ていると本当にいろんな考え方があるなと感じます。いろんな人の人間関係に触れたり、日常を知ることができるので、ニュースのコメントを読むのがすごく好きなんです。

感化されやすいタイプなので、一つの意見を見て「あ、そうだそうだ」と思うし、別の角度の意見を見ると「これもあるよな」と思っちゃう。ある意味自分の考えがないと言えばそうかもしれない。

でも、どちらが正しい、正しくないということではないと思うんです。お互いの意見を理解して、尊重することが大事なのかなとは思っています。

──スマホを触らないデトックス時間を持ったりは?

特に意識していないです。

もう浴びてます(笑)。動物がお店に迷い込んじゃったりするほっこり系のニュースが好きで、よく癒されています。

ただ、SNSの中にはフェイクニュースや陰謀論などもあふれていて、何を信じていいか本当にわからなくなることもあります。だからこそ依存しすぎないことが大事だと思いますね。

──沢尻さんは表に出る立場ですから、ご自身に対する誤解や偏見に直面することもあると思います。

意図していない受け取り方をされて炎上したりすることって、多いですよね。世間がそうなったら、もう太刀打ちできない。それは受け入れていくしかないんじゃないですかね。

叩かれてしまうこともあるけれど、こちらの言葉が足りなかったり、言葉がきつかったりすることもあるわけで。正直スルーされるよりは、ありがたいことだと思います。

 ネットの世界が人生のすべてじゃない

──誤解や偏見であっても、指摘を「ありがたい」と思えるのはなぜですか?

自分の思っていることが正しいと思っていないからだと思います。いろんな人間がいて社会が成り立っているわけですしね。

いろんな人の意見を聞けるのがネットのよさですから。

ただ、ネットの世界が人生のすべてじゃないという思いもあります。他にも大切なことって本当にたくさんあるから。何よりも、生身のリアルなコミュニケーションから生まれる人の温かさは、生きていく上で絶対に大事。

──沢尻さんが心から安心できる人たちとは?

フィルターをかけずに素直に私を受け入れてくれる人たちですね。そういう付き合いがちゃんとあるから、ブレないのかもしれません。家族や友人はもちろん、ご近所さんがすごく気を遣ってくれたり……。

──ご近所づきあいもされるんですね!

しますよ。そういうところで人の優しさに触れることが多いし、周りの人に感謝することばかりです。

──富山県で行われた映画の撮影はいかがでしたか?

富山に行くのは初めてだったのですが、本当に自然の美しさに感動しました。撮影自体は2週間くらい。日が暮れる前に撮影が終わることが多かったので、サウナに行ったり、ご飯を食べに行ったり。

とにかくご飯が美味しいんですよ、富山って。毎日いろんなお店に行って美味しいものを食べて大満喫しました。

──まさにリアルなコミュニケーションを楽しんだんですね。では最後に、沢尻さんが今、拡散したいことを教えてください。

多分疲れているのかな。ほぼ毎日カレーを食べているんです。あとアーユルヴェーダのスパイス紅茶も毎日飲んでいます。ちょっとピリッとするけど、それがまた美味しくて。1日にどれだけスパイスを摂取してるんだろう(笑)。疲れや冷えが溜まりがちな冬におすすめです!

取材・文/松山梢
撮影/石田壮一

編集部おすすめ