「娘が芸人を連れてきたら嫌です」空気階段・水川かたまりが断言する理由…父になって芽生えた本音とは
「娘が芸人を連れてきたら嫌です」空気階段・水川かたまりが断言する理由…父になって芽生えた本音とは

単独ライブを開催すれば常に即完。コント師として絶大な人気を誇る空気階段の水川かたまりさん。

プライベートでは2024年3月に誕生した長女の育児に奮闘中のパパだ。

 

そんな水川さんに、子どもが大人になったときに読んでもらいたい、今の素直な気持ちを語ってもらった。そこには芸人として活動する水川さんの矜持が垣間見えた。(前後編の後編)

方言をいじられることがないと良い

――慶応義塾大学を中退しているかたまりさんですが、お子さんの教育方針はどのように考えていますか?

水川かたまり(以下、同) 英語がしゃべれるようになったら良いですね。僕が子どもの頃と時代は変わっていますし、出来て当たり前みたいなことになってくるでしょうし。

僕は自分の母親から「本を読め」とたくさん言われてきたので、今となってはそれは良かったなと思っています。大人になったときに気づくこともあるでしょうし、英語と読書は薦めようかなと思っています。

――かたまりさんは幼少期、母親から「バラエティ番組視聴禁止令」を出されていたと思いますが、お笑い芸人としてお子さんにはどうするつもりですか?

僕は見せますよ(笑)。それはウチの母親がおかしかったと思うので。僕は全然見せます。

――勉強以外では、お子さんにどんな習い事をさせたいと考えていますか?

まだ具体的に何をやらせようとかはないんですけど、僕の子どもが15歳ぐらいのときにオリンピックの射撃で金メダルを獲得するという夢を3回見たんです。

これは何かの啓示なんじゃないかと思いました。同じ夢を何回も見るってことはこれまでなかったので、射撃を習わせたいと思っています。

――自分のようにここだけは苦労して欲しくないみたいな親心はありますか。

方言をいじられることがないと良いなと思うんですけど、幸い東京生まれなので、ネイティブな東京言葉をしゃべれるというのはでかいと思います。(水川さんは大学に通っていた頃、岡山弁の「~じゃが」を頻繁に使っていると、内部進学の学生に「お前はじゃがいも星人なのか?」と言われた過去がある。それがきっかけで大学が嫌になり中退した)

――我が子が岡山弁をしゃべらない寂しさは?

それはありますね。まだ娘はカタコトでしか話せないですけど、ここからこの子は東京の言葉を喋るんだと、ふと思ったりします。

そんな中で岡山で育った子どもを見ると、自分がそうだったこともあるので、“やっぱり子どもってこうだよな”と思うというか。実家に連れて行く中で岡山弁を習得してくれたらうれしいですね(笑)。

これまでの人生でベストタバコでした

――お子さんが生まれてから日常生活に変化はありましたか?

行くところは変わりました。外食をするにしても、子どもがまだ小さいので、お店の選択肢が少なかったりしますし。そういう意味だとファミレスと回転寿司は最強です。この2つに行く機会がめっちゃ増えました。

やっぱりファミレスと回転寿司は子ども連れの家族が多いですし、子どもが泣いたりしても“おたがい様”みたいな感じに思えます。子どもが少ないお店に行くと、気を使ったりはするので、そういう意味で変化はありました。

――お子さんが生まれて、つい財布の紐が緩んでしまうことは?

おもちゃは買って帰っちゃいますね。でも、与え過ぎるのも良くないと思うので、今後成長して例えばおもちゃ屋さんとかに一緒に行ったとき、「コレが欲しい」と言い出したら、そこは交渉していこうかなと。

“欲しいと言えば何でも手に入るわけじゃない”ということはしっかり教えていきたいと思います。

――お子さんが生まれてから、これまで違う種類の涙を流したことはありましたか。

子どもが立った、歩いた、「パパ」と言ったなど、そういうのはもちろんうれしかったんですけど、芸人仲間が揉めている姿を見ると「この人もかつては無垢な存在だったんだな」とか考えてしまって、涙が流れそうになったことはあります。

何というか、子どもが生まれたことで、全員が赤ちゃんに見えてくるようになったんです。

――将来的に彼氏ができることは想像しますか。

しますね。奥さんともそういう話はします。

――想像していかがですか?

かなり嫌ですね。そんな未来は訪れないで欲しいです。すでに怯えています。

――例えば娘さんが芸人を連れてきたら?

ないとは思うんですけど……芸人はやっぱり内情を知っている分、嫌ですね。浮気しますから。芸人以外がいいですね。

――芸人仲間が赤ちゃんに見えるようになった一方で、現実を知り尽くしているわけですね(笑)。

そうですね。娘なので、なかなか恋愛事情を父親に話すことはないと思いますけど、母親には話して欲しいですね。

将来、好きな人が出来たならば、逐一、母親に「どんな人で」とか報告して欲しいです。奥さんが聞いたら、そこから情報を得られるので。

――そんな愛するお子さんが生まれてからやめたことはありますか?

タバコをやめていたんですけど失敗しました。

――そもそも何故やめようと思ったのでしょうか。

やっぱり子どもが生まれるというので健康を意識しましたし、世の中的に吸いずらくもなりましたしね。しばらくやめていたんですけど……吸っちゃいましたね。

――どのぐらいの期間、禁煙していたんですか。

4、5か月くらいです。

――なぜ吸ってしまった?

娘が生まれた喜びで……。

――笑。

我ながら矛盾していると思いますけど、これまでの人生でベストタバコでした。1番美味かったです。今まで生きてきた中で最も大きな出来事を経て、味わうタバコは格別でした。

お前の父親はキタマをおもしろいと思っている

――子育ての時間を確保するために仕事量をセーブしたりは?

働き方は段々変わってきている気がしますね。コンビとしてもおたがい独身のところから結婚して、それぞれに子どもができて、「この日は入園式があるから休みで」とか「ここは家族で出かけるので休みにしたい」などは、年々増えていってる気はします。

――お子さんの成長は待ってくれない中で、仕事を断るのも勇気がいることだと推察しますが、その辺のバランスはどのように考えていますか?

それは非常に難しいところですね。1番の悩みかもしれないです。

理想を言えば、週3日働いて、週4日は休みで過ごせたらと思うんですけど、そんなわけにもいかないですし。

そこの折り合いをどうつけていくかのかというのは、本当に1番の悩みですね。

――そんなお子さんが物心ついたとき、1番最初に見せたい空気階段のコントは?

やっぱりウケたいですからね……。「落とし物」というコントですかね。

――どういう理由で?

僕が交番勤務の警察官役で、(鈴木)もぐらがサラリーマン役なんですけど、「キ●タマを落としたんですけど、届いてないですか?」というフレーズをきっかけにコントが展開されていくんです。比較的、子どもウケがいいので、笑ってくれるんじゃないかなと。

それと「お前の父親はキ●タマをおもしろいと思っているし、その言葉を使ってお金を稼いでいる。その上でお前を育てているんだ」ということだけは理解をしておいて欲しいです。

もしかしたら思春期くらいになると、自分の父親の仕事する姿を見て「恥ずかしい」と思うかもしれないですけど、「ふざけんな」「なめんじゃねぇ」「これが空気階段なんだ」ということは伝え続けたいです。

ただ、娘が愛しいことには変わりはないので、そんな娘に「空気階段のネタはおもしろい」と思ってもらえるように、長い年月を掛けて仕向けていきたいと思います。

〈前編はこちら『「電気を消すと“ケダモノ扱い”される…」空気階段・水川かたまり、父になって変わった“下ネタのライン”』

取材・文/中山洋平 撮影/井上たろう

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