3月16日、卒業シーズン中に不穏な注意喚起がなされた。大手フリマアプリ「メルカリ」の公式サポートがXで『「ブルセラ(性的な対象として中古品を売買する行為)」とみなされる恐れのある出品には、改めてご注意をお願いいたします』と発信。
「ブルセラ」は、ブルマーやセーラー服、使用済み下着などをめぐる中古衣類売買・店舗文化を指す俗語で、1990年代に社会問題化した。集英社オンラインでは子どもの下着をSNSで販売する4人の子どもを持つ“貧困”を唱えるシングルマザーAさん(30代)について詳報した。今回はさらに別の母親を取材、令和のブルセラの闇に迫った。
「メルカリはあくまで購入者に匿名で発送するための手段なだけ」
かつて日本の教育現場で女子児童に着用を義務付けていた体操着、ブルマ。2000年代初頭までにほぼ廃止されたと言われるが、そんなブルマとセーラー服という文言の混成語が「ブルセラ」だ。
90年代には売買するための実店舗として「ブルセラショップ」が各地に存在し、小遣いほしさに私物を売る女子中高生やそれらの購入者が確かに存在した。
現在、実店舗はほぼ消滅したものの、SNSなどで個人売買が行なわれている。
今回、メルカリが注意喚起をしたのは「中古品の再利用としての制服や体操着の出品なら良いが、使用済みであることを性的に強調したり、ブルセラを想起させる行為」に関してだ。
しかし、実際にブルセラの売り手側に聞くと「堂々とメルカリに商品をそのまま出品している人は皆無だと思います」と言う。
現在、中学生になった娘の小学生時代の下着類などを今年1月まで売り続けていた30代シングルマザーのAさんは、「メルカリはあくまで購入者に匿名で発送するための手段なだけで、出品している商品を購入してもらうためではない」と言う。
「いまや子どもの下着や制服を売る母親は、SNSのDMから購入希望者と何を買いたいかなどを直接やり取りし、購入品が決まったら自身が持つメルカリなどのアカウントに誘導し、偽装商品を落札してもらうことで代金の支払いや発送を行ないます。
メルカリをはじめフリマアプリを通すのは、こちらの口座を知られることなく代金の受け取りができるのと、発送側も購入側もお互いに住所を知ることなく匿名でやり取りできるからです」
つまりブルセラ市場では客や売り手(親)は互いにSNSでやりとりし、「メルカリ」はあくまで配送手段で使っている。そのため、Aさんは「今回の注意喚起はまったく意味がないと思います」と話す。
「これまで3人の子どもを育てていく生活費のために長女の下着類を売っていました。でも今年2月にシングルマザーへの金銭支援と称して男性がシングルマザーから娘の裸の映像などを受け取ったとして捕まり、映像を送った母親も捕まった事件のニュースを見て、私も逮捕されるのかもしれないと思うとやはり怖くなり、ブルセラ販売をやめました。
私はやめましたが、Xを見るとかつての“売り子さん(子どもの下着類を売る母のこと)”のアカウントは複数ありましたし、メルカリにも見る人が見ればそれとわかるアカウントがありましたので、こればかりは売り手と買い手の倫理観に頼るしかないと思います」
「お金はある方がいいので売っているだけです」
記者がそれと思しきアカウントに取材依頼のDMを送ると、Bさん(40代)から返信があり、話を聞いた。
「1年ほど前から毎月8件から10件ほど中学生の娘の下着類を売っています。3枚セットなどの安価なイチゴ柄などの下着を1枚3000円で売っています。
『2日間着用』とかオプションにより値段変動しますが、1度のお取引額で多いのは5000~7000円ほどで、中には15000円ほどでお取引する方もいらっしゃいます。少ない月で5万円、多くて10万円ほどの収益になります」
Bさんもまた4人の子どもの母親だが、Aさんとは違って経済的にゆとりがない状況ではないそうだ。
「夫婦共働きで私はそこまでお堅くはない医療関係の仕事をしています。本職の収入は月収30万円ほどです。娘の下着を売らなければ暮らしていけないわけではないですが、SNSでは『お金に困っている設定』にしています。
少子化の中で子どもを産んでいるのに、子どもが多い家庭が得をするような機会がないように感じます。お金はある方がいいので売っているだけです。
Bさんが言うには中学生の娘さんが「使ったパンツって売れるらしいよー」と言ってきたことから“2人の秘密”として始めたことなのだという。
メルカリの注意喚起の文言には「青少年保護・育成および衛生上の観点から、使用済みのスクール水着、体操着、学生服類などの出品を禁止します」とある。
Bさんには娘の私物が見ず知らずの他人に意味深なことに使われることへの抵抗感や親としての拒否感はないのか。
「最初は後ろめたさは感じましたが、お金が稼げるのなら良いと思っています。これをいつまで続けるかは娘次第で、未定です」
「卒業シーズンはまさに“稼ぎ時”なんです」
お金が稼げるのなら良いと話すBさんは、今はこうした行為への後ろめたさは皆無のようだった。だが、子どもの下着を売る母たちが皆そうかと言ったらそうではないようだ。
前出のAさんはシングルマザーであり、生活苦から売り手になった。
「後ろめたさはいつも拭えなかったし、常に罪悪感でいっぱいでした。いつか捕まるかもしれないと思うと怖いし。
だからこそ売り子をやめましたが、この卒業シーズンは制服や体操着だけでなく、リコーダーや使い終えた教科書やノートなどもほしがる方もいらっしゃいます。
穴の空いた靴下など捨てるしかないものも売ればお金になるのです。つまり、卒業シーズンの今はまさに“稼ぎ時”なんです。
またXに戻るのは怖いけど…正直、今日売れば今日お金になるという売り子の仕事は経済的に困窮する私のようなシングルマザーには魅力的です」
「お金になればなんでもいい」と言うBさんのような母親や「お金のためには売らざるを得ない」というAさんのような貧困家庭の母親。このような状況を90年代のブルセラ期を追っていた者はどう見ているのか。
かつて存在したアダルト雑誌『ブルマーコレクション』(英和出版)でブルセラ写真の投稿や執筆をしていた出版関係者は言う。
「かつて私どもが扱っていたのは女子高生たちが自ら着た制服などを小遣いほしさに売っていた商品ですからね。また、そのような女子高生たちが大人になり母になり自分が遊ぶ金ほしさに自分の下着を売るパターンはありましたが、子どもの私物を売る母というのはここ近年の傾向でしょうね。
でも売る人がいるから買う人もいます。どんな注意喚起や規制がされようとも、地下に潜ってこの取引は続くでしょうね」
この問題の背景にあるのは単なる「親の倫理観の低下」だけなのか。SNSというネットワークを経由することによる「自らの行為への自覚の乏しさ」があるのかもしれない。
取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班

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