〈北中米W杯〉日本のグループFは3番目に厳しい組? スウェーデン出場決定で“死の組”化も突破に期待が高まる3つの理由
〈北中米W杯〉日本のグループFは3番目に厳しい組? スウェーデン出場決定で“死の組”化も突破に期待が高まる3つの理由

2026年北中米ワールドカップで、日本はオランダ、チュニジアに加えて、欧州プレーオフを勝ち抜いたスウェーデンと対戦することになった。決して楽な組ではなく、南野拓実、板倉滉、冨安健洋、遠藤航ら負傷離脱者も続出しているが、直近のイギリス遠征での2試合を見ると、もはや日本は強豪国にも引けをとらないチームだ。

 

4月1日に発表されたFIFAランキングでは1つ順位を上げて18位となった日本だが、強豪国・オランダなどと同組でも決勝トーナメント進出を十分に狙えるだけの根拠がある。

FIFAランキングでは3番目に難しいグループ

日本が入るグループFの対戦相手は、オランダ、チュニジア、スウェーデン。日本は6月15日にオランダ、21日にチュニジア、26日にスウェーデンと対戦する。

プレーオフの結果を経て、各グループの顔ぶれを見ると日本のグループFは「死の組」と言っても過言ではない。もっとも、最新のFIFAランキングを見れば、オランダ7位、日本18位、スウェーデン38位、チュニジア44位と、数字上は突出した“超強豪3か国同居”という構図ではない。

さらに、各グループのFIFAランキング順位の合計値で考えると、最も順位の高い国が集まったのは【グループI】フランス(1位)セネガル(14位)イラク(57位)ノルウェー(31位)。2番目が【グループD】アメリカ(16位)パラグアイ(40位)オーストラリア(27位)トルコ(22位)で、日本のグループFはその次の3番目に上位国が集まったグループであり、グループIやグループDのほうが「死の組」と呼ぶのに相応しい。

それでも厄介なのは、この組に「明確な取りこぼし候補」がいないことだ。オランダは言うまでもなく別格で、ワールドカップ3度の準優勝歴を持つ伝統国。FIFAのプロフィールでも「three-time finalists」(3度の準優勝国)と整理されている。

一方でスウェーデンも、最新順位こそ38位ながら、ワールドカップの歴史では準優勝1回、3位1回、4位1回という実績を持つ実力国で、プレーオフではポーランドを下して本大会出場を決めた。しかもその原動力となったのが、直近5日間で4得点を挙げたヴィクトル・ギョケレシュだ。

チュニジアもまた、派手さはなくても、アフリカ予選を勝ち抜いてくるだけの組織力と守備強度がある。

つまりグループFは、「どこか1チームからの勝利を確実に計算できる組」ではない。そこに日本が入った以上、日本目線では十分に“死の組”といえる。

それでも、日本の決勝トーナメント進出への期待値は高い。

決勝トーナメント進出が堅い3つの理由

まず第1に、今の日本がもはや決勝トーナメント進出が目標ではないからだ。FIFAの日本代表プロフィールによれば、日本はこれまでワールドカップで4度、決勝トーナメントに進出している。あと一歩でベスト8を逃してきてはいるが、裏を返せば「グループを突破する力」はすでに何度も証明済みということだ。

第2に、直前の実戦内容がいい。JFAの公式日程によれば、日本は3月にスコットランドとイングランドを相手にいずれも1-0で勝利した。特にイングランド戦は敵地ウェンブリーでの見事な勝利だった。

英ガーディアン紙も、日本がスコットランド戦に続いてイングランド戦でも勝ち、ワールドカップ前に完成度の高さを示したと報じている。 強豪相手に守備ブロックを保ちながら、少ない局面で仕留める形を再現できていることは、本大会向きの強さと言っていい。

最後に、FIFAは2026年大会では48チーム制、12組4チームとなり、各組上位2チームに加えて3位8チームも決勝トーナメントに進む方式を採用している。

決勝トーナメント進出だけを考えると、今大会方式はこれまでよりも突破しやすい状況にある。

つまり従来以上に、「3試合を通じて勝点を積み上げる現実的な設計」が重要になる。 日本は爆発力だけのチームではなく、試合ごとにプランを変え、勝点1でも拾える成熟したチームになっている。オランダに勝ち切れなくても、チュニジア戦で確実に勝点を狙い、スウェーデン戦を引き分け以上でまとめる――そうしたシナリオが十分に現実的だ。

要するに、グループFは「楽な組」ではない。しかし本当に重要なのは、死の組かどうかというラベルではなく、その組を抜けるだけの地力が日本にあるかどうかだ。最新の実績、近年の継続性、そして大会方式を総合すれば、答えはかなり明るい。厳しい組だからこそ、日本の成熟が試される。そして今の日本には、その試験を突破できるだけの根拠がある。

取材・文/集英社オンライン編集部

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